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障害者の人権

 皆さんは障害を持った人についてどのようなイメージを持っていますか。今は健康で問題のない生活をしている人も、いつ怪我や病気で障害を持たないとも限りません。障害者の問題は、私たちみんなの問題でもあるのです。ここでは、そういう視点から、障害者の人権について考えて見ましょう。

1 香川県の障害者の現状

 本県における2006(平成18)年3月31日現在の障害者数(障害者手帳交付者数)は、総数(延べ)で55,623人となっており、内訳は身体障害者47,886人、知的障害者5,393人、精神障害者2,344人などとなっています。同年4月1日現在の本県の人口が推計で1,007,958人ですので、約5.5%、およそ18人に1人の県民が何らかの障害を持っていることになります。これは決して少ない数とはいえません。

 県では、2003(平成15)年3月「かがわ障害者プラン」を策定し、2010(平成22)年までに、プランに基づいてさまざまな支援事業を実施していくこととしています。

2 ノーマライゼーション、バリアフリーとユニバーサルデザイン

 ノーマライゼーションとは、障害のある人もない人も、地域でともに生活し活動する社会が本来あるべき姿であるという考え方です。デンマークの知的障害者の親の会の運動から生まれた理念ですが、今日では障害者福祉分野のみに限らず、高齢者福祉や児童福祉など全ての福祉分野に共通する基本理念として広く認識されています。バリアフリーとユニバーサルデザインの概念は、この理念の実現に向けた取組みの中から生まれてきました。

 バリアフリーはもともと建築用語として登場しました。障害者や高齢者など社会的に不利益を被りやすい人にとっては、身の回りの多くの物や施設は不便を感じることが多く、こうしたバリア(障壁)を取り除くことがバリアフリーの概念です。環境が障壁とならないように改善していくべきであるという考え方から、当初は高齢者や障害者にとっての物理的障壁を取り除くことを主眼としていましたが、今では物理的な障壁だけでなく、心や情報、サービスなどさまざまな分野における障壁を取り除く概念にまで発展しています。

 ユニバーサルデザイン>は、アメリカの工業デザイナーで、自身も重度の身体障害者だったロン・メイスが提唱した理念で、障害者や高齢者を特別な対象とするのではなく、年齢・性別・国籍・個人の能力などにかかわらず、はじめからできるだけ全ての人が利用しやすいように、環境・建物・製品などを計画・設計する考え方です。バリアフリーと重なる部分も多く違いが分かりにくいかもしれませんが、バリアフリーはバリア(障壁)を取り除くことに主眼を置いているため、もともと不便を感じていない人にとってはそのメリットがあまり感じられない場合があります。しかし、ユニバーサルデザインは、障害の有無などに関わらず、同じように利用できることに主眼を置いているため、あらゆる人にとって便利・快適なものになるという違いがあります。

 県では、1996(平成8)年に「香川県福祉のまちづくり条例」を制定し、障害者や高齢者をはじめ、すべての人が住み慣れた地域で安心して生活でき、積極的に社会参加できる福祉のまちづくりを推進するとともに、ユニバーサルデザインの普及啓発などに努めています。

3 補助犬

 補助犬とは、視覚障害者・聴覚障害者・肢体不自由者を補助し、自立と社会参加を助けるために特別に訓練された犬で、盲導犬・聴導犬・介助犬の3種類があります。2006(平成18)年3月末現在の、各補助犬の登録頭数は下の表のとおりです。

盲導犬

 全国 951頭    香川県  6頭

聴導犬

 全国  11頭

介助犬

 全国  33頭

 2003(平成14)年に施行された「身体障害者補助犬法」により、国や自治体の管理する施設や公共交通機関、ホテルやレストラン・デパートなど不特定多数の人が利用する民間施設について、原則として補助犬を同伴しての利用が拒否できなくなりました。また、拒否できる場合も、その運用にあたっては慎重さと厳格さを求めています。これにより、障害者の社会参加の可能性が広がるものと期待されます。しかし、まだまだ理解が浸透したとはいえません。また、頭数が不足しており、訓練施設の数も充分とはいえません。今後の対応の更なる充実が求められます。

4 障害者の雇用の場の拡大

 1998(平成10)年に県がおこなった「人権問題に関する意識調査」によると、障害者に関する事柄で、人権上問題があると思われるものとして県民があげた項目の内、「就労の機会が少なく、また職種も限られていること」が2番目に多く、66.1%を占めました。

 ノーマライゼーションの実現のためには、職業を通じての社会参加は基本となるものであり、障害のある人がその適正と能力に応じて可能な限り就労できるよう雇用の場を確保することが重要であると考えられています。

 国は、障害者の雇用の場を拡大するため、「障害者の雇用の促進等に関する法律」において、企業等における障害者の雇用を義務付けました。その率は次の資料のとおりです。

(資料)

民間企業、国、地方公共団体は、「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づき、それぞれ以下の割合(法定雇用率)に相当する数以上の身体障害者又は知的障害者を雇用しなければならないこととされている。

雇用義務の対象となる障害者は、身体障害者又は知的障害者である(なお、精神障害者は雇用義務の対象ではないが、精神障害者保健福祉手帳保持者を雇用している場合は雇用率に算定することができる)。

           ┌ 一般の民間企業 1.8%
           │ (56人以上規模の企業)
○ 民間企業 …┤
           │
           └ 特殊法人等  2.1%
             (労働者数48人以上規模の特殊法人及び独立行政法人)

○ 国、地方公共団体  … 2.1%
  (48人以上規模の機関)

○ 都道府県等の教育委員会 … 2.0%
  (50人以上規模の機関)

(カッコ内は、それぞれの割合(法定雇用率)によって1人以上の障害者を雇用しなければならないこととなる企業等の規模である。)

※ 重度身体障害者又は重度知的障害者については、その1人の雇用をもって、2人の身体障害者又は知的障害者を雇用しているものとしてカウントされる。

※ 短時間労働者は原則的に実雇用率にはカウントされないが、重度身体障害者又は重度知的障害者である短時間労働者(1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満の労働者)については、1人分として、精神障害者である短時間労働者については、0.5人分としてカウントされる。

 香川労働局職業対策課によれば、本県における2005(平成17)年6月1日現在の民間企業における障害者雇用状況は次のとおりです。

区 分

@企業数

A法定雇用率の対象となる労働者数(人)

B障害者の数(人)

C実雇用率 B÷A×100 (%)

D法定雇用率達成企業の数

E法定雇用率達成企業の割合(%)

香川県

589
(583)

118,163
(117,128)

1,866
(1,803)

1.58
(1.54)

323
(316)

54.8
(54.2)

全 国

65,449
(63,993)

18,091,871
(17,667,306)

269,066
(257,939)

1.49
(1.46)

27,577
(26,666)

42.1
(4.7)

(注)(1)( )内は、平成16年6月1日現在の数値である。

   (2)B欄の「障害者の数」とは、身体障害者及び知的障害者の計で、重度障害者はダブルカウントしている。

 

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