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公開日:2020年12月10日

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公的臍帯血バンクの早期設立等に関する意見書

白血病や再生不良性貧血などの血液疾患に対する有効な治療方法として、今日、骨髄移植が一般的に行われており、多くの患者が社会復帰している。
これらの成果は、専ら骨髄提供者の存在と、国が支援する公的骨髄バンクの結成に負うところが極めて大きいと言われているが、骨髄移植のHLA適合の問題等から、この治療を受けられず、不幸にして命を落とす例も少なくない。
こうした状況の中で、出産直後の、へその緒や胎盤に残った胎児の臍帯血には、良質の造血幹細胞が含まれていることから、最近、臍帯血移植が、血液疾患の新しい治療技術として、注目を集めている。
この臍帯血移植は、骨髄移植と異なり、提供者に外科的行為を要せず、時間的な負担がなく経済的で、しかも、患者にとっても拒絶反応が起きにくいとも言われるなど、多くの利点があるが、現在は、一部の医療施設で自主的に、当該施設の負担と医師等のボランティアで行われているのが実状である。
よって、政府におかれては、臍帯血移植治療の円滑な実施に向けて、次の事項の実現を図られるよう強く要望する。

  • 一、国の支援に基づく公的臍帯血バンクを早期に設立すること。
  • 二、臍帯血を国の血液事業の中で適正に位置づけること。
  • 三、臍帯血の採取・輸送・検査・保存・供給等が安全に推進されるよう、統一的なガイドラインを作成すること。

以上、地方自治法第九十九条第二項の規定により意見書を提出する。

平成十年三月二十四日

香川県議会

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