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公開日:2020年12月10日

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介護職員の待遇改善を求める意見書

平成12年度にスタートした介護保険制度は、社会全体で高齢者介護を支える仕組みとして定着してきた。
しかしながら、介護の現場で働く職員は、仕事内容に見合わない、他産業と比較しても低水準の給与体系にあることから、「好きな仕事でも将来が不安」と、職員の離職や求職者の減少につながっている状況にあるほか、介護福祉士養成校等においては学生数の減少により、介護を支える今後の人材確保において危機的な状況にあると考えられる。
介護職員の人件費も含め、介護サービスにかかる費用は介護報酬でまかなわれているが、2度にわたり減額改定されてきた結果、介護老人福祉施設や介護老人保健施設などの経営環境は悪化しており、介護職員の人件費も抑制せざるを得ない状況にある。
このような状況を放置すれば、介護サービスに従事する良質な人材を安定的に確保していくことはできず、近い将来、必要なサービスが受けられなくなる事態を招くのではないかと強く懸念する。
国は、来年4月1日までに、介護従事者等の賃金をはじめとする処遇の改善に資するための施策のあり方について検討し、必要な措置を講じるとしているが、今後、財源も含めた具体的な措置についての議論が必要である。
よって、国におかれては、介護職員や、これから介護の現場で働こうとする人達が「誇りと魅力」を感じながら安心して暮らせるよう、次の事項について特段の措置を講じられるよう強く要望する。

  1. 他産業労働者の賃金水準や介護保険施設等における経営実態に配慮し、介護職員が安心して働き続けられる、仕事の内容に見合った給与体系が可能となるよう介護報酬のあり方を見直し、報酬改定などの必要な措置を講ずること。
  2. 資格の取得や経験の蓄積が適切に評価されるなど、介護職への志望、また、介護職員の定着意欲を高めるように介護保険制度を改善すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成20年7月16日

香川県議会

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