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〔新しい風〕深い味わいの「オリーブぶり」

 香川には、有名なハマチ三兄弟がいる。「ひけた(ぶり)」「なおしまハマチ」、そして「オリーブハマチ」である。いずれも、昭和3年に東かがわ市の安戸池(あどいけ)でハマチ養殖の事業化に成功した野網和三郎の生誕100年とハマチ養殖80周年を記念したものである。世界のどこよりもハマチ養殖の技を磨いてきた香川県。沖に浮かぶ大きないけすで泳ぎ回るどのハマチも、品質管理が行き届き、安全・安心はもちろん味の良さにも定評がある。つまり、養殖だからこそ本物をお届けできるというわけだ。

 中でも「オリーブハマチ」は、その名の通り県花・県木である“オリーブ”の葉の粉末をエサに与えて誕生した。オリーブオイルは、生活習慣病予防や老化防止に効果があるといわれているが、オリーブの葉にはポリフェノールの一種“オレウロペイン”が豊富に含まれる。健康志向が強い現代人にはうってつけ。ところで、“鰤”は出世魚。香川県では、成長に合わせて、モジャコ、ツバス、ハマチ、ブリと呼ばれる。地方によって、その名前や呼ぶ時期も変化するのだが、香川では県魚である“ハマチ”が喜ばれ、首都圏や京阪神では“ブリ”に軍配が上がる。そのため、「オリーブぶり」の登場に期待が寄せられていた。

 2010年度、県内で約10万匹を生産、うち2000匹余りを京阪神などで「オリーブぶり」として販売した。今年度は、15万匹の大半を「オリーブぶり」として販売する予定で、いよいよ本格的に全国にお届けする。「海を泳ぐ魚を養殖するな」と言われた昭和初期。そのころ、オリーブも日本ではあまり知られていない食品だった。そのハマチとオリーブが、百年の時を越えて出合い、香川県を代表する県産品ブランド「オリーブぶり」となった。

 すでに2011年4月15日に商標登録を済ませた「オリーブぶり」。酸化・変色に強い肉質で、脂がのった深い味わいがありながら、後味がさっぱりと心地よい。これからの季節、刺身や照り焼はもちろん、ぶりしゃぶ、づけ丼、はたまたオリーブオイルを注いだカルパッチョなど、「オリーブぶり」はこれまで味わったことのない豊富なメニューで楽しませてくれるに違いない。

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香川県かん水養殖漁業協同組合
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