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特集:目指せ!「糖尿病ワースト」脱出

今こそ生活習慣の見直しを/健康的な生活に、バランスの取れた食事と適度な運動は欠かせません。生活習慣の乱れは病気の原因に。生活習慣病の中でも糖尿病患者は多く、予備群も含めると、全国で約2200万人いるといわれています。糖尿病の怖さを知り生活習慣を見直して、健康の維持と増進を目指しましょう。


急がれる対策

糖尿病受療率(外来、入院)の推移/糖尿病死亡率の推移

 香川県は、糖尿病受療率が全国1位(平成20年患者調査)、糖尿病死亡率も全国5位(平成22年人口動態統計調査)と高く、対策は喫緊の課題です。糖尿病の主な発症要因は、遺伝、加齢、生活習慣とされています。平成18〜22年の国民健康・栄養調査によると、県民(20歳以上)の1日の野菜摂取量は、男性が266グラムでワースト2位(全国平均301グラム)、女性が229グラムでワースト1位(同285グラム)。歩行数も少なく運動不足の傾向も。「糖尿病ワースト」という不名誉を返上するためには、生活習慣の見直しは避けて通れません。
 糖尿病は発症してしまうと、さまざまな合併症を引き起こす恐ろしい病気です。手足がしびれる、感覚が鈍るなどの神経障害が現れ、網膜症による失明、さらには腎不全になり人工透析が必要になる場合もあります。合併症を併発すると、体だけでなく医療費の負担も増大します。自覚症状がなく、気が付いたときには重症化している場合もあります。正しい生活習慣と定期的な健診を心掛けましょう。






糖尿病カンタン診断

当てはまるものがあるかチェックしてみよう

□血縁者に糖尿病の人がいる
□運動不足である
□アルコールをよく飲む
□ストレスをためやすい
□油っぽいものや甘いものをよく食べる
□最近、著しく体重が減少した
□足がむくみやすく、時にしびれ感を伴う
□すぐに疲れやすく、体がだるい
□のどが渇きやすい
□尿の量が多く、トイレに行く回数が多い

0〜3個 ・・・・・・ 糖尿病安全域
4〜6個 ・・・・・・ 糖尿病予備群の可能性あり
7個以上 ・・・・・ 糖尿病の可能性あり



家族で習慣見直そう

三木中学校での血液検査
三木中学校での血液検査

 県は24年度から、県内小中学校で実施する血液検査を含む小児生活習慣病予防健診に基づく実態把握を開始しました。全県的な実施は、全国でも珍しい取り組みです。子どもの健康状態を把握するとともに、子どもを通じて保護者にも、糖尿病をはじめとする生活習慣病の予防について啓発するのが狙いです。

標準体重とエネルギー摂取量/身体活動量の目安

 県内でいち早く子どもの血液検査に取り掛かったのが、木田地区医師会の松原奎(けい)一医師です。松原さんは、校医を務める三木中学校の1年生を対象に、25年前から血液検査と生活習慣調査を開始。コレステロール値や肝機能などの数値に異常が見られると、子どもと保護者に食事や運動など生活習慣の改善を指導してきました。「子どもを見れば、その家族の生活習慣が分かります。子どもの生活習慣が改善されれば、地域住民の健康向上につながると考えました」と松原さん。
 子どものころから特に注意したいのは肥満です。

松原さん
松原さん

運動不足や過食などで内臓脂肪が蓄積されるとさまざまな弊害が。小児肥満は糖尿病や脂質異常症・高血圧、うつ傾向、睡眠時無呼吸を引き起こす恐れがあります。長年の習慣を変えるのは大変なこと。子どものうちから、「早寝早起き朝ごはん」など、正しい生活習慣を身に付けておくことが大切です。家族全員で生活習慣を見直してみましょう。健診で健康状態が把握できたら、摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスを考えて、食事や運動の計画を立てます。

1日の食事の目安量/食事の基本原則/うどん県。うどんだけじゃなく野菜もね♪



地域医療機関の連携で重症化防ぐ

横井さん
横井さん

 チーム香川は、香川大学医学部や県、県医師会などで結成した糖尿病克服プロジェクトチームです。市民公開講座や世界糖尿病デーイベントで糖尿病に関する情報を発信しているほか、各地域の医師を集めて開催する勉強会や医療ITの活用などで糖尿病治療のレベルアップを図っています。
 15年から、県内では「K-MIX(かがわ遠隔医療ネットワーク)」と呼ばれる、ITによる全県的な医療連携が導入されています。カルテや画像など治療に必要な患者のデータを電子化し、地域の基幹病院や診療所、検査機関で共有できるシステムで、現在110の医療機関が参加しています。システムの普及を図る、香川大学医学部附属病院医療情報部の横井英人教授は「K-MIXは他県に先駆けたシステムです。かかりつけ医と専門医をつなぐことで、地域医療の向上が期待できます。医療機関で積極的に活用してもらいたい」と話しています。
中核病院を中心とした地域医療ネットワーク

村尾さん
村尾さん

 この医療ネットワークを生かして、糖尿病の治療に特化したものが「糖尿病地域連携クリティカルパス(診療計画書)」です。糖尿病患者の検査項目や結果、治療内容の電子データを医療機関で共有できるほか、食事や運動療法の指導内容も一覧にまとめることができます。診療計画をプリントして患者に提示することも可能です。「長期になると、途中で治療を断念してしまう人もいますが、数値や経過が目に見えるとやる気も出てきます。診療計画書を共有すれば、かかりつけ医で日常受診、基幹病院で定期受診と症状に合わせた治療ができます」と、同病院糖尿病センターの村尾孝児教授。
 主治医が複数になると考えられることから、異常の早期発見につながり、よりきめ細かく対応でき、合併症や重症化の防止が期待されます。現在試験運用中で、チーム香川は2年後の本格運用を目指しています。


できることから始めよう

気 ・ ・ に ・ ・ 動

・近くの用事は車や自転車を使わず歩く

・ガーデニングなど趣味の時間を持つ

・昼休みの散歩を習慣にする

・ラジオ体操をする

・3階までは階段を使う

・洗車や草抜きなどで体を動かす

・子どもと遊ぶ

・ペットの世話をする

・1日1,000歩多く歩く

・買い物をするとき、車を入り口から遠いところに止める



まずは関心持って

 糖尿病は食事や運動で悪化を防ぐことができても、治癒はしません。自分自身や家族の健康のためにも、まずは糖尿病に関心を持って生活習慣の見直しを。今よりも食事に野菜を多く取り入れる、できるだけ階段を使うなどできることから始めてみましょう。県民一丸となって、「糖尿病ワースト」脱出へ。


問い合わせ先
健康福祉総務課  TEL:087-832-3273


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