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公開日:2020年12月10日

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センターだより2018年(9月・10月)

香川県埋蔵文化財センター

白峰中学2年生が職場体験に来ました。

10月23日~24日まで3日間、白峰中学2年生が職場体験に来ました。埋文センターの業務内容の説明や館内の見学ののち、遺物の整理作業、図書の整理等をしました。
苦戦したのは注記。土器1点ずつに、しかも破片の中でも目立たない位置に文字を書く作業で、細い筆で小さく、しかし読めるように書くのは難しく、何度も石に書いて練習し、最後には本物の土器にも書けるようになりました。
楽しかったのは接合。大きな壺の破片の接合に挑戦しました。同じような形や大きさの破片に最初は苦労しましたが、少し慣れると少しずつ合う破片が見つかるようになりました。接合を手掛けた土器は、職場体験が終了する頃には埋文センター手練れの職員により大きな壺に復元され、最後にそれを見られてうれしかったようでした。
生徒たちはみなまじめで、黙々と仕事に集中する姿は頼もしく感じました。また、揃って歴史好きで好きな歴史上の人物もシブいもの。今後が楽しみな中学生たちでした。(10月29日)

職場体験1
コンテナに遺物を戻す作業

職場体験2
接合作業

土器焼きを行いました。

10月20日(土曜日)に、綾川の河川敷で土器焼きをしました。焼く土器は夏休みの体験講座「土器をつくろう」の参加者が製作した土器。2か月半ほど埋文センターで乾燥させた後、職員やまいぶんボランティアなど総勢9名で土器焼きに臨みました。天気も良くさわやかで、土器焼きの作業にはちょうどいい気候です。
まずは、あぶり焼きをして土器の水分をさらに蒸発させます。土器中に水分が残ると本焼きの際に土器の破損の原因になるので、2時間ほどかけてじっくり行いました。あぶり焼き終了後はいよいよ本焼き。木材を組んでその中に土器を入れ、木材と稲わらで囲い、小山のようにします。最後に水で練った泥を稲わらの上から塗って窯の準備が完了。点火後、約3時間かけてじっくり焼きました。
当日は夏休みの参加者が土器焼きの見学や、焼きあがった土器を取りに来てくれました。むかしの人の土器づくりの苦労だけでなく、土器を焼く苦労や難しさなども感じていただけると嬉しいと思います。
また、今回もまいぶんボランティアは大活躍でした。お疲れさまでした!(10月22日)

土器焼き3
土器を全部入れたら、木材を立て掛けて囲い、稲わらで覆っていく

土器焼き8
土器を取り出します。

第20回水のフェスティバルin府中湖に参加しました。

10月6日(土曜日)、7日(日曜日)にカヌー研修センターで行われた第20回水のフェスティバルin府中湖に参加しました。
6日はいきいきウォークラリーの「道真の里を歩く」コース。まいぶんボランティアがガイドやガイド補助を務め、約100名の参加者とともに2グループに分かれて歩きました。カヌー研修センターを出発して府中ダム、道真ゆかりの天満神社や開法寺跡、また埋文センターの復元竪穴住居も見学しました。10月なのに気温34度に届く大変な暑さでしたが、ゴールのうどんを目指して、みなさん、元気よく完歩しました。
7日はテントを借りて、讃岐国府のミニ展示とまいぶんボランティアによる古代の国道・南海道の調査成果の展示を行いました。ドラゴンカヌーの大会や出店、舞台での出し物などでにぎやかななか、多くの方々が讃岐国府跡から出土した遺物やパネル、南海道コーナーの展示を訪れ、まいぶんボランティアの熱い話にも熱心に耳を傾けてくれました。(10月12日)

水フェス2
いきいきウォークラリー まいぶんボランティアガイドが熱弁を振るう!(開法寺塔跡)

水フェス3
埋文センターミニ展示
讃岐国府跡の説明をするまいぶんボランティア

第4回四国地区埋蔵文化財センター発掘へんろ展「四国の彩り」香川会場が始まりました。

発掘へんろ展「四国の彩り」が香川県埋蔵文化財センターで始まりました。発掘へんろ展は、四国の4県の埋蔵文化財センター5団体が合同で展示を企画、実施しているもので、香川会場は3会場目になります。
今回のテーマは「四国の彩り」。発掘調査で出土する遺物の色彩はさまざまで、日常使いの土器や石器などは地味な色合いのものが目立ちます。しかし、古来、人々は信仰の対象物や古墳の副葬品など特別なものには白、緑、赤、青、金色など美しい色彩をもたせました。展示では、むかしの人々が持つ豊かな色彩感覚をご覧いただきたいと思います。
特に「赤」は、古来、美しいだけではなく死者への鎮魂や再生を願って彩られた特別な色と考えられています。展示では古墳に使われた「赤」や、顔料の採掘や生産にも触れています。「赤」に関連して、香川会場では県指定有形文化財(考古資料)「上天神遺跡辰砂関連資料」の一部を展示しました。他会場ではご覧いただけないものです。
11月11日(日曜日)10時からは展示解説会も実施します。この機会にぜひ埋蔵文化財センターへお越しください。
(10月5日) 

へんろ展香川会場1
きれいに並べましょう!(上天神遺跡辰砂関連資料)

へんろ展香川会場3
朱漆を塗った縄文時代の木器と朱を精製する石の道具

鳥取県立むきばんだ史跡公園で「むきばんだまつり」に参加しました。

9月22日(土曜日)に鳥取県立むきばんだ史跡公園でおこなわれた、年に一度の「むきばんだまつり」に参加しました。
むきばんだ史跡公園は、弥生時代中期~古墳時代前期の大集落である国指定史跡妻木晩田(むきばんだ)遺跡を史跡公園としたもので、大山の麓、日本海を一望できる丘陵上にあります。竪穴住居や掘立柱建物、四隅突出墓などが多く復元され、「むきばんだまつり」では、復元住居や各団体のブースを散策するたくさんの人々でにぎわいました。
当センターのブースでは、縄文時代から伝わるアンギン編みの技法で、牛乳パックで作った編み機を使ってコースターを作りました。作り方の説明は簡単に済みますが、実際の製作には根気と若干の注意力が必要です。参加者の皆さんは「なかなかできんなあ・・」などつぶやきながらも製作に没頭し、苦労してできたコースターを手に取って、にっこりしていました。(10月3日)

むきばんだ2
ちびっこも、アンギン編みでコースター作り

平成30年度第2回考古学講座「香川の大名家墓所―生駒・山崎・京極編―」を行いました

平成30年9月8日(土曜日)に第2回考古学講座を行いました。多数の申し込みがあったため、午前の部と午後の部を設け、午前38名、午後20名もの参加がありました。
江戸時代に讃岐を治めた生駒家、丸亀藩山崎家、同京極家の、県内・県外にある墓所の特徴などについて、スライドを見ながら解説がありました。「墓所を切り口にした歴史が新鮮」、「造営時期や大名家内の序列(藩主、正室、子女など)など様々な要因で墓所の形態の差があるのが興味深い」、など参加者にも好評でした。
説明があった墓所は、実際に訪ねて歴史を体験できる場所です。これを機会に大名家の墓所を訪ねてみてはいかがでしょうか。
来年度は、今回取り上げられなかった高松松平家の墓所について考古学講座で取り上げる予定です。ご期待下さい。(9月14日)

第2回考古学講座 考古学講座の様子(午前の部)

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