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公開日:2020年12月10日

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その2(12月上旬~下旬)、追肥と薬剤防除

定植11週間後のブロッコリー1 定植11週間後のブロッコリー2

定植11週間後のブロッコリーH18年12月8日

ブロッコリーの葉は横方向にも大きく広がり、隣のうねの葉と接触するほどになりました。前日からのまとまった雨で、溝には水がたまっています。冷たい雨が、また降ってきました。ふと気がつくと、息が白くなっています。気温10℃。本格的な冬の到来を感じます。

定植12週間後のブロッコリー1 定植12週間後のブロッコリー2

定植12週間後のブロッコリーH18年12月15日

ここのところ雨が多く、ほ場の土は湿ったままの状態ですが、ブロッコリーの生育は順調です。気温が低下した日が続いているので、そろそろ花芽分化が起こるかも知れません。

定植13週間後のブロッコリー1 定植13週間後のブロッコリー2

定植13週間後のブロッコリーH18年12月22日

晴れの日に撮影できるのは気持ちのいいものです。ブロッコリーの生育は今のところ問題はありませんが、今月は雨の日が多く、日照時間も不足気味なので、病害の発生が懸念されるところです。

定植14週間後のブロッコリー1 定植14週間後のブロッコリー2

定植14週間後のブロッコリーH18年12月28日

上空に-24℃以下の寒気が入り、冬型の気圧配置が強まって、強い風がふいています。気温は6℃程度ですが、体感温度はかなり低く感じます。この寒さの中、ようやく一部の株に花らいの発育が確認できました(写真右)。
一方、「病害虫防除所」の12月26日付け「ブロッコリーべと病」の発生調査速報によると、12月の高温、日照不足及び降水の影響により、一部のほ場やその近隣ほ場では、引き続き病勢が進展しており、今後、花らいにおける発生増加が懸念されることが発表されました。
これを受け、JAから薬剤防除を予防的に実施し、初期感染を防ぐよう指示があったので、次の降雨までに薬剤散布を実施することにしました。

6)追肥と薬剤防除

花らいの発育は、日照・温度・土壌水分・肥料の条件がよければ、いっそう促進されるので、追肥を施すことにしました。しかし、今年は雨が多いので、追肥にも注意が必要です。なぜなら、排水不良と窒素質肥料の多用は、「ブロッコリーべと病」の発病を助長するからです。
そこで、今回は16-16-10(窒素、リン酸、カリ)の化成肥料を30kg/10a程度におさえて追肥し、施肥後は天候の状況を見ながら、薬剤散布を実施することにしました。
追肥、薬剤散布作業の行程は、つぎのとおりです。

散布用バッグを準備します。

化成肥料を必要量充てん。

根元へ均等に散布します。

12月30日(土曜日)は天候が回復したので、追肥を実施することにしました。葉に水滴が残っていると、そこに肥料が付着して「葉やけ」をおこすため、肥料散布は午後1時から開始しました。
一人で散布作業を行うと、やはり約2時間程度の時間がかかりました。

本日は12月31日(日曜日)、大晦日です。天候は「晴れ」、日中の気温は10℃ぐらいまで上昇しそうです。冬型の気圧配置がゆるんで、風も弱くなり、薬剤散布には絶好の条件となりました。
元日以降、再び天候が悪化する予報が出ているので、年末ではありますが、取り急ぎ薬剤散布を実施することにしました。午前中は、まだ葉に結露が残っているので、薬剤の付着を考慮して、午後から散布を開始します。
「病害虫発生調査速報」には、防除実施上の留意点が掲載されていますが、「ブロッコリーべと病」に登録のある農薬と使用方法が詳細に記載されているので、これを参考に薬剤を選択して、薬剤を散布することにしました。
風が弱いとはいいながら、農薬の飛散防止には十分注意が必要です。風向きにも気を付け、できるだけ作物に近づけて散布する等の工夫をしながら、薬剤散布を実施しました。なお、当然のことながら、栽培履歴書(病害虫防除記録表)への記入を行います。

ノズルは作物に近づけます。

ほ場の端では、特に注意。

散布が終了したほ場。

薬剤散布が、たまたま年末休暇に重なったことで、家族の手伝いがあり、作業は順調に進みました。一人なら3時間はかかる散布作業ですが、二人でやると1時間40分程度で終了しました。やはり、農業には家族の協力は欠かせないようです。これで、正月はゆっくりできそうです。

 
 
 

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