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目次

かがわの陸生のほ乳類

陸生哺乳類

 現在、香川県における陸生のほ乳類は、モグラの仲間4種、コウモリの仲間6種、ネズミの仲間10種、そのほかニホンザル、ニホンジカなど合わせて34種が確認されています。この種数は日本全体から見ると、多いほうではありません。

ニホンザル  県内に特有のほ乳類はいません。しかし、小豆島の寒霞渓や銚子渓のニホンザルの社会構造は、ほかの地域と異なっているといわれることや、最近、小豆島や大滝山、三木町の奥山などで生息が確認されたアズマモグラについては、今後注目していく必要があります。


アブラコウモリ

 ほ乳類は、形態および生態が多様であるため、地上のさまざまな場所に進出し、空中・樹上・地表・土中などを生活の場としています。似た場所に生活しているものは、よく似た形態をしています。

 たとえば、空中を飛べるコウモリや滑空するムササビは、飛ぶための膜を身につけています。また、土中に穴を掘って生活するコウベモグラやヒミズは突起物である耳介(じかい)を欠いています。このように、生活の場所に合わせた体の構造を持って、ほ乳類は生きています。
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 このようなほ乳類の生活にも、変化が起きています。たとえば、最近、町中で交通事故死したイタチをよく見かけますが、これは1930年代に毛皮を取るために朝鮮半島から日本に移入したチョウセンイタチです。従来から日本にいたニホンイタチは、県内では見ることが少なくなりました。近年の観察記録を見ると、どうも山中の方に移動しているようです。

 近ごろ、分布を広げているものとしてハクビシンがあげられます。ハクビシンは外来種と考えられているネコの仲間ですが、塩江町で1936年に最初に生息が確認されてから、次第に分布を広げ、1996年の段階では高松市や坂出市を含めて2市8町で生息が記録されています。現在は、生活の場をさらに広い地域に拡げています。

 大型獣であるイノシシは、1970年代後半から1980年代にかけては、香川県では讃岐山脈の一部で見かける程度でした。しかし、最近では山間部を中心に分布を広げ、県内各地で生息が確認されるようになり、農作物に被害が出るほどに増えています。

 もう一つの大型獣、ニホンジカは香川県の県民獣に指定されています。小豆島では、増えて農林業に被害が出るために、毎年駆除願いがでています。

 タヌキは、最近、都市部に分布を広げてきました。1997年には高松市で、パン屋さんから餌をもらっていたことや、豊浜町で護岸のコンクリートのすきまで生活をし、釣り人から魚をもらっていたことが報道されたことは記憶に新しいところです。

 このような野生のほ乳類が、なぜ、わたしたちの身近なところに出没するようになったのか。また、以前には身近に見ることができたニホンイタチが、なぜ見られなくなったのか。わたしたちの生活の変化と合わせて考えてみることが必要です。

ニホンリス

 特筆すべき話題としては、琴南町、仲南町および財田町で確認されているニホンリスがあげられます。ニホンリスは総務庁の調査(1993)では、西日本では生息が危ぶまれているほ乳類の一つです。県内の個体数は少ないようですが、今後、大切に見守っていく必要があります。

ムササビ

 ムササビは、香川県では大滝山や琴平山、平野部では社寺林など、自然度の高い森で見ることができます。ムササビが生活するには、ねぐらになる大きな木の樹洞、四季を通じて餌の確保ができる豊かな植生が必要です。夏の夜8時ごろ、琴平町の金刀比羅宮本殿前の樹上では、ムササビが木の葉や芽を食べるのを見ることができます。

 ムササビが驚かないように静かに観察してみましょう。けっして良い声ではありませんが、数頭がお互いに声を出し合って情報を交換したり、時には、木から木へ座布団を広げたようなかっこうで滑空するのを見ることができます。
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 2004年に出された、香川県の「レッドデータブック」では、絶滅種としてニホンカワウソ、準絶滅危惧種としては、アズマモグラ、ニホンテングコウモリ、ニホンイタチおよびアナグマがあげられています。

 新しく外来種のアライグマが2000年ころに香川県に侵入してきています。アライグマは適応力があるため、今後香川県内でも増えていく可能性があります。そうすると、香川県の生態系に影響を与えるものと考えられます。今後十分に注意しなければならない種です。

森井 隆三
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