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現在地:香川の環境 >みどり・自然 > 「かがわの自然」の物語 >かがわの鳥類
目次

かがわの鳥類

鳥類
写真:メジロ

 現在、香川県では、299種の鳥類が記録されています。ただし、これは過去30年間の記録であり、日本で記録された542種の半数以上の種数になります。

 299種のうち、メジロのように、香川の土地で一年を通して生息する留鳥(りゅうちょう)が59種、ツバメのように春のころ南方から渡来して繁殖をし、秋に去る夏鳥(なつどり)が32種、カモ類のように秋に北方より渡来して越冬し春に去る冬鳥(ふゆどり)が108種、多くのシギ類などのように日本より北で繁殖をし南方で越冬するために香川に立ち寄る旅鳥(たびどり)が79種、そして、レンカクのように本来の渡りルートや分布からはずれて渡来する迷鳥(めいちょう)が21種と分けることができます。


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■留鳥

 香川県には、ため池が多く点在し、そこにはカイツブリが普通に生息しています。ところで、県内の平野部では、約30年前に比較すると、カワウやコサギ、アオサギのサギ科やキジバト、ヒヨドリ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラスなどの留鳥が目立つようになりました。

写真:ムクドリ・カワウ
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写真:カワセミ
 とくに、コサギ、アオサギは海岸から山間部の渓流までで観察することができます。また、かつては山地で繁殖をしていたキジバト、ヒヨドリなどは市街地の庭園や街路樹などでも繁殖するようになりました。50年くらい前までは県内にごく少数であったムクドリが、1960年代から次第に増加し、現在では市街地で大集団のねぐらを形成するまでになりました。さらに、水辺に生息するカワセミは、1940年代までには普通に生息し、1970年前後に激減しましたが、その後次第に回復し、現在は普通に見られるようになりました。一方、ヒバリが舞い上がる数は昔に比べてかなり減少しているようです。
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写真:ハヤブサ

 海岸部で繁殖するハヤブサ、ミサゴは、全国的にも絶滅が心配されている種として貴重です。また、本来、山間部で繁殖するアオバトが、豊浜町余木崎の海岸に集団で海水を飲みにくる生態は、全国的にも有名です。

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写真:ヤマセミ

 山間部では、コゲラ、ヤマガラ、シジュウカラ、エナガ、キジなどは普通に生息していますが、ヤマドリは激減し、その姿をたやすく見ることはできなくなっています。また、その渓流では、カワガラス、ヤマセミなどが繁殖をしています。

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■夏鳥

写真:ホトトギス

 市街地に渡来する夏鳥のうち、ツバメは建築様式などの変化によりやや減少しました。1970年前後に主としてコンクリート建築に営巣していたコシアカツバメは、最近非常に少なくなりました。

 水辺に渡来する代表的な夏鳥のオオヨシキリ、ヒクイナなどは、ヨシ原の減少とともに激減しています。

 山間部では、県民鳥に指定されているホトトギスは、県下一円に渡来しますが、同じ科のカッコウ、ツツドリ、ジュウイチは讃岐山脈の上部に渡来しています。谷間では、オオルリ、キビタキが美しいさえずりを聞かせてくれます。しかし、20年くらい前に普通に渡来していたサンコウチョウ、サシバ、サンショウクイなどは非常に少なくなりました。とくに、夜になり、特徴ある鳴き声を谷間に響かせていたヨタカは、きわめて珍しくなりました。


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■冬鳥

 冬鳥のうち、過去30年間に目立って増加したのは、ガンカモ科の鳥類です。珍しいものを含め約30種が記録され、それぞれの生態に応じて海面、河川、ため池などで見られます。

 その総数は、過去30年間には次第に増加し、最近では18,000羽(2004年)を超えています。そのうち、いちばん多いのは、ヒドリガモ、マガモであり、ホシハジロ、コガモ、オナガガモ、ハシビロガモなども普通に観察できるようになりました。また、きわめて珍しいものとして、コクガン(1988年11月/豊浜町姫浜、1991年9月/高松市本津川河口)、ハイイロガン(2000年3月/山本町財田川)、マガン(2003年12月/多度津町千代池)、カリガネ(1990年11月/丸亀市道池)、アカハシハジロ(1997年11月/丸亀市田村池)、メジロガモ(1996年1月・1997年12月/高瀬町国市池)などの記録もあります。

写真:ヒドリガモ・ハシビロガモ・ハイイロガン
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写真:ユリカモメ

 海岸部ではカモメの仲間がよく目立ちますが、そのうちユリカモメがもっとも多いようです。ウミネコも比較的大きな群れで渡来しますが、セグロカモメ、カモメ、オオセグロカモメの数はあまり多くありません。

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写真:ミヤマガラス

 三豊干拓(観音寺市)に渡来するミヤマガラスやコクマルガラスは、県内のほかの地域では少ない冬鳥です。また、河川の岸などの枯れたヨシ原でツリスガラの生態を観察することができます。

 市街地などでの平野部で目立つ冬鳥としては、ハクセキレイ、ジョウビタキ、ツグミなどがいますが、近年、年によってその飛来数に増減が目立つようになりました。
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 山地に入ると、ミヤマホオジロ、アオジ、クロジ、シメ、キクイタダキを普通に見ることができます。また、アトリやマヒワの群れに出会うこともあります。冬期の琴南町の大川山山頂では、ハギマシコ、オオマシコ、イスカ、ベニマシコ、ウソなどの赤い色のついた鳥類を観察することができ、香川県の鳥類分布の特徴にもなっています。

 冬期は、気候の変動やその他の理由によって、ときには珍しい鳥類が渡来することがあります。過去には前述のガンカモ科以外に、ミミカイツブリ、オオミズナギドリ、サンカノゴイ、コウノトリ、ヘラサギ、クロツラヘラサギ、オオワシ、ナベヅル、マナヅル、アオシギ、ズグロカモメ、ミツユビカモメ、オジロビタキなどの珍しい鳥類が渡来し、多くの観察者の話題になりました。


■旅鳥

 旅鳥のうち、春と秋の時期に干潟や河川、またはため池に立ち寄るものに、チドリ科やシギ科がいます。チドリ科ではメダイチドリ、オオメダイチドリ、ムナグロ、ダイゼンなどが目立ちます。また、ハジロコチドリ(1988年9月/豊浜町和田浜)、オオチドリ(1995年9月/三豊干拓)のような珍しい記録もあります。

 シギ科では、キョウジョシギ、トウネン、オバシギ、アオアシシギ、タカブシギ、キアシシギ、ソリハシシギ、オオソリハシシギ、チュウシャクシギ、ダイシャクシギ、その他を含めると約31種が本県を通過しています。その中には、サルハマシギ(1994年11月/高松市小田池、1996年5月/三豊干拓)、ヘラシギ(1985年9月/豊浜町姫浜)、カラフトアオアシシギ(1988年8月/豊浜町姫浜)、コシャクシギ(1995年5月/高松市本津川河口、1995年9月/観音寺市柞田川河口)のような珍しい記録も残されています。

写真:オオソリハシシギ・チュウシャクシギ

 以上のシギ科やチドリ科のほかの旅鳥として、コマドリ、コルリ、ノビタキ、ノゴマ、マミジロ、メボソムシクイ、エゾムシクイ、サメビタキ、エゾビタキ、コムクドリなど平地や低山で短期間ですが観察することができます。また、県内ではめったに見ることができないと思われていたヤツガシラ(1994年3月/綾上町山田上ほか)、ヒメコウテンシ(1985年4月/三豊干拓)、ツメナガセキレイ(1986年4月/丸亀市太井池ほか )なども現れています。


■迷鳥

写真:レンカク

 厳密な意味で迷鳥と決めるのは難しいところですが、過去にはムラサキサギ、ナベコウ、クロトキ、クロハゲワシ、シロハラクイナ、レンカク、サバンナシトドなどが訪れています。とくに、最近では、日本ではごく希な迷鳥として、ガンカモ科のメジロガモが渡来し話題になりました。

■レンカクの拡大写真はこちらから>>>


 以上、香川の野生鳥類の現況について、その概要を説明しましたが、鳥類の生活について理解をするためには、実際に観察することがいちばんであると思います。そして、次第に近くの森や河川、海岸、ため池、里山、さらに讃岐山脈や島しょ部などに足をのばすとよいでしょう。        

山本 正幸
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