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公開日:2024年8月1日

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日本伝統工芸展連携企画「香川の人間国宝」

香川ゆかりの人間国宝、至極のわざと美

会期 令和7年12日(木曜日)~119日(日曜日)
開館時間 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日 会期中は休館日なし
会場

香川県立ミュージアム(高松市玉藻町5番5号)2階

常設展示室1

展示内容

香川県はこれまで多くの重要無形文化財保持者(人間国宝)を生み出してきました。本展は、第71回日本伝統工芸展の連携企画として、彫漆(ちょうしつ)の音丸耕堂(おとまるこうどう)、蒟醬(きんま)の磯井如真(いそいじょしん)・正美(まさみ)、型絵染(かたえぞめ)の鎌倉芳太郎など、香川ゆかりの人間国宝の作品を紹介します。卓越したわざと美の世界をご覧いただける展覧会です。

展示点数 27件27点
観覧料

一般410円、団体(20名以上)330円

  • 高校生以下、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方は無料
  • 特別展「第71回日本伝統工芸展」観覧券でご覧いただけます。

 

関連行事

ミュージアムトーク(担当学芸員による展示解説)

日時 令和7年1月13日(月曜日・祝日)午後2時30分から30分程度
会場 常設展示室1
参加料 無料
申込 申込み不要

主な展示品

音丸耕堂「堆黒游蟹図硯箱(ついこくゆうかいずすずりばこ)」

昭和4年(1929年)当館蔵

音丸耕堂「堆黒游蟹図硯箱」


  • 朱漆を塗り重ねた上に、黒漆を塗り重ね、波間に泳ぐ蟹が堆黒で表されている。朝早く市場で購入した蟹を、塩水を入れたたらいに泳がし、何回も繰り返し写生したものを元にして図を描いた。
  • 作者の音丸耕堂は、高松市生まれ。石井馨堂(けいどう)の内弟子となり彫りの技を学び、讃岐漆芸の祖・玉楮象谷(たまかじぞうこく)の作品を研究し、彫漆(ちょうしつ)の道に進んだ。音丸作品の特徴の一つとして、新素材のレーキ顔料をいち早く取り入れ、色彩の表現領域を広げたことがあげられる。

磯井如真「雙色紙筥喜鵲之圖(そうしきしばこきじゃくのず)」

昭和6年(1941)当館蔵

磯井如真「雙色紙筥喜鵲之圖」


  • 蓋表の題材は、鳴き声を聞くと喜ばしいことが起きるともいわれる鵲(かささぎ)。背景は、漆の三角柱をあわせて六角柱とし、それを薄く切った漆板を全面に貼り合わせている。鵲と植物は、漆板を象嵌(ぞうがん)、鵲の腹部と翼は、「点彫り蒟醬(きんま)」で加飾されている。
  • 作者の磯井如真は、香川郡宮脇村(現高松市)生まれ。玉楮象谷の作品を通じて研究を重ねた。
  • 点の大小と粗密によって濃淡をつけ、奥行と立体感を表現する「点彫り蒟醬」の技法を創案した。

鎌倉芳太郎「紅型松竹梅文長着(びんがたしょうちくばいもんながぎ)」

昭和57年(1982)当館蔵

鎌倉芳太郎「紅型松竹梅文長着」


  • 松竹梅に、朱・紫・黄・緑・青の5色を施した型絵染。伝統的な紅型とは趣を異にするが、おおらかで南国的な風情が漂う。
  • 作者の鎌倉芳太郎は、木田郡氷上村(現木田郡三木町)生まれ。教員として沖縄へ赴任したのを契機に沖縄文化研究に傾倒。戦後、自ら紅型の制作を始め、さらには紅型の様式を生かしつつ、色彩や意匠、素材に新しい感覚を取り入れた型絵染を制作した。

(写真撮影:高橋章)

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