特別展の詳しい情報


常設展示室1

伝わる・味わう 文字の世界 -収蔵の指定文化財を中心に


会期 令和2101日(木)~ 1129日(日)
1024,31,117,14,21日(土)と1122日(日)は、1930分まで夜間開館。)
【休館日】毎週月曜日(11月23日9は開館、翌24日は閉館) 
会場 香川県立ミュージアム 常設展示室 1
展示内容  昭和25年(1950)に文化財保護法が制定されてから今年で70年。文化財をテー マにしたシリーズ第3回目の展示では、当館で収蔵する指定文化財を紹介します。  当館で特に多く収蔵している指定文化財は「書跡(しょせき)・典籍(てんせき)・古文書(こもんじょ)」のジャンル、い わゆる文字資料です。文字資料は情報を伝えるものですが、一方で、形や筆遣い、余 白とのバランスといった美しさや、書いた主体に焦点を当て、鑑賞されるものとして 価値づけられます。こうした多面的な価値づけを経て文化財となった文字資料につい て、その背景を探りながら紹介します。
 あわせて特別展示として、昨年度当館に収蔵された国所有の神像・倭迹々日百襲姫命(やまとととひももそひめのみこと)坐像(東かがわ市・水主(みずし)神社旧蔵)を展示し、文化財の保護の動きについても 紹介します。
展示点数  39件51点
観覧料  一般410円 / 団体(20名以上)330円  
*特別展観覧券でも観覧可            
*高校生以下、65歳以上の方、身体障害者手帳等をお持ちの方は観覧料無料       

関連行事

当館学芸員によるミュージアムトーク

日時など 日 時:10月10日(土)、11月3日(火・祝)
    各13:30~
場 所:常設展示室1  
    *申し込み不要、観覧券が必要
※参加者多数の場合、受付を締め切らせていただく場合があります
   

主な展示資料

 光厳院宸翰御奉納心経 (こうごんいんしんかんおんほうのうしんぎょう)

国指定重要文化財
光厳院宸翰御奉納心経
(こうごんいんしんかんおんほうのうしんぎょう) 
南北朝時代・延元元年(1336年) 高松松平家歴史資料 当館蔵

鎌倉時代末、後醍醐天皇が捕らわれた後に践祚(せんそ)し、建武政権によって廃位された光厳天皇(1313~64年)が書写した般若心経。伊勢神宮・石清水八幡宮・春日大社に奉納すべく写経した3巻が伝存する。謹厳で端正な書風は、「帝王」としての書を学んでいたことを示す。 書写当時は建武政権下だが、反旗を翻した足利尊氏が九州から京をうかがう時期にあたり、差し迫る戦乱に対し人々の安穏を祈っての写経であった。右に見える表紙・見返しは制作当時のもので、天皇直筆の外題も確認される。

紙本墨書 周書

国指定重要文化財
紙本墨書 周書 
中国・唐時代・8世紀  個人蔵 当館保管
展示期間:10月1日(木)~10月25日(日)前期展示

中国・南北朝時代の王朝・西魏(さいぎ)(535~556年)と北周(556~581年)について述べた歴史書。唐時代書写の2つの断簡が伝わる。全50巻のうち、巻第十九の列伝第十一の部分。奈良にある大神(おおみわ)神社に伝わる断簡と同一の巻であることが判明している。 細いながらも鋭い線画は、書家・王羲之(おうぎし)の書風に通じる。周書の古い写本は、中国本土では既に10世紀・宋代には散逸した。現行テキストと本資料との間で字句の相違等が見出だすことができ、本来の周書の内容を伝えるものとして、本資料は貴重である。
花園天皇宸翰御消息(はなぞのてんのうしんかんおんしょうそく)

国指定重要文化財
花園天皇宸翰御消息
(はなぞのてんのうしんかんおんしょうそく)
鎌倉時代・正慶元年(1332年)  高松松平家歴史資料 当館蔵 
展示期間:10月27日(火)~11月29日(日)後期展示

消息は手紙を意味する。花園天皇(1297~1348年)が実弟・尊円親王(そんえんしんのう)に送った直筆の手紙。 内容からは、世情の安寧を願って執行しようとする熾盛光法(しじょうこうほう)という法会の準備や、楠木正成の動向が話題になっていることがわかり、鎌倉時代末期の政治状況を伝える「古文書」といえる。一方で、天皇の直筆(宸翰)としての価値が見出され、鑑賞される「書跡」として伝来した資料でもある。
倭迹々日百襲姫命坐像
国指定重要文化財
倭迹々日百襲姫命
(やまとととひももそひめのみこと)坐像
《特別展示》  平安時代後期(12世紀)国所有(当館保管) 

水主(みずし)神社(東かがわ市)に伝わった神像で同社の主祭神の一つ。ヒノキ材による一木造りで、彩色をほどこす。穏やかな表情や薄づくりの体躯は平安時代後期12世紀の特徴をよく示しており、その優美な像容は県下に伝来する神像のなかでも有数のものである。1901年に旧国宝(重要文化財)に指定。平成29年度、文化庁による取得文化財のなかに本像があり、地域の貴重な文化財を地元に置いて保護していく方針のもと、国重要文化財の保管・公開が可能な「公開承認施設」である香川県立ミュージアムで保管することとなった。文化財指定によって、地域の宝が保護された一例である。

【写真提供】香川県教育委員会