ページID:4377

公開日:2017年12月15日

ここから本文です。

第11回知事意見交換会 平成29年11月9日(木曜日)高松市

平成29年11月9日(木曜日)

第11回目として、高松市を訪問し、視察や意見交換を行いました。

訪問先

【視察先】国立研究開発法人 産業技術総合研究所四国センター
【視察・意見交換先】高松市牟礼庵治商工会

国立研究開発法人 産業技術総合研究所四国センター

集合写真 話しを聞く知事

説明を聞く知事

産業技術総合研究所四国センターは、日本最大級の公的研究機関(本部:茨城県つくば市)の四国センターであり、鉱工業の研究開発等を行うことで産業の発展と資源エネルギーの安定供給を確保することを目的として、研究開発などを進めています。
同センターは、平成27年4月に本県と成長産業の育成等に関する連携・協力に係る協定を締結し、産学官連携のもと、科学・技術・イノベーションを一体的に推進し、地域資源を活用した産業の発展に重要な役割を果たしているほか、県内企業や公設試験研究機関と共同で研究開発に取り組み、本県産業の振興に多大な御尽力をいただいています。

田尾所長より、センターの概要等についてご説明いただき、研究室を見学しました。
同センターは4つのグループから構成されており、中島グループ長から「細胞光シグナル研究グループ」では、ホタル等の発光生物を利用して体内時計や免疫などの生体応答を可視化し、健康食品の機能性評価、薬剤のスクリーニングに応用していることを、また梶本主任研究員から「バイオマーカー診断研究グループ」では、アフリカ現地でも使える世界最先端のマラリア感染診断装置の開発や、循環がん細胞の診断技術を県内企業や香川大学と共同で研究していることについて、詳しくご説明いただきました。
その他、「生活環境制御研究グループ」では、水中の有害物質の吸着除去技術を開発し、抗菌剤の徐放材を利用して誤嚥性肺炎の予防にも貢献していること、「生体ナノ計測研究グループ」では、家庭でも微量の血液・尿などから健康状態を調べることができる安価で簡易な紙製の診断チップを開発しているそうです。

県内企業を育成し、成長分野への進出を促進するためには、試験研究機関、産業支援機関等との連携を一層強化し、技術開発から製品化・販路拡大まで切れ目のない企業支援を行うことが必要です。
私としては、今後も引き続き、同センターと共同技術開発や県内企業の技術開発支援などに連携して取り組み、活力ある産業の振興に努め、地域経済の持続的な発展を図っていきたいと考えています。

高松市牟礼庵治商工会

集合写真4 意見交換会写真5

視察写真6 視察写真7

次に、高松市牟礼庵治商工会を訪問しました。
高松市牟礼庵治商工会は、管内小規模事業者の金融、税務、経理、労務等の経営改善支援及び「事業計画の策定」、「市場調査支援」、「展示会の開催」等の経営発達支援に関することを主活動とし、研修会や講習会、各種イベントを通して、地域商工業の発展と地域活性化に努めている、平成20年4月に当時の「牟礼町商工会」と「庵治町商工会」が合併して設立された団体です。
また、同団体は、地域(高松市牟礼町・庵治町)の石材加工事業者など10名に企画・開発分野の専門家を加え、「AJI PROJECT(アジ プロジェクト)」と称して、地域の名産品であり「花崗岩のダイヤモンド」と呼ばれている高級石材「庵治石」の独自の新商品開発と販路拡大に向けた取り組みを行い、平成24年6月からブランド事業を展開しています。

まず、「AJI PROJECT」の参画事業者である中山石材工房を訪問し、庵治石の加工現場を見学しました。同工房の中山代表は「丸もの」加工専門の石材業者であり、同代表が、現在、最も力を入れて製作している「石臼」などの製品も拝見しました。特に「石臼」は、庵治石と讃岐漆がコラボした美しいものであり、実際に使用される方の年齢や手の大きさに合わせて臼の大きさを考え、納得する挽き具合になるまで臼の「目立て」にこだわり、一つひとつ丁寧に作られているそうです。実際に、その石臼でコーヒー豆を挽いたところ、コーヒーの良い香りが漂い、中山代表の石臼へのこだわり、丁寧な仕事ぶりを感じることができました。また、同代表は、中国の伝統的な擦弦楽器の一種である「二胡」を趣味とされており、庵治石を使って、ご自身で製作された二胡を見せていただくとともに、演奏していただき、その美しい音色に聴き入りました。

中山石材工房の視察後、高松市牟礼庵治商工会に移動し、意見交換を行いました。

意見交換会の概要について

1.活動状況について

意見交換会には、同商工会の役員のほか、「AJI PROJECT」の参画事業者の方々にご参加いただき、特に「AJI PROJECT」を設立したきっかけや活動状況、取り組み内容などについてお聞きしました。

海外からの安価な石材製品の輸入が増加し、国内の石材産業が不況に陥り、本県の庵治石産地における石材産業の業績悪化を改善するため、平成24年6月に高松市牟礼庵治商工会が中心となり、石材業者の有志が集まり、同プロジェクトが始動しました。

同プロジェクトでは、「暮らしに寄り添う庵治石」をコンセプトに、これまでの技術と庵治石の素材を活かした新しい商品開発を行っており、庵治石をより身近に感じてもらえる商品である、キャンドルホルダー、間接照明などのインテリアアクセサリー商品のほか、まな板立て、ワインホルダー、ソープディシュなどのキッチン・バスアクセサリー商品や、ブックエンドやテープホルダーなどのデスクトップアクセサリー商品など、石に馴染みのない人々にも興味を持っていただけるような新しい生活スタイルにマッチした生活雑貨を新商品として開発し、インテリアショップや生活雑貨店などで販売しています。また、ホームページを立ち上げ、インターネットによる通信販売も行い、直接消費者へ働きかける方法を見出すなど、事業を進展させています。

国内最大級の生活雑貨等の見本市「インテリアライフスタイルリビング」などへの出展による販路拡大の取組みにより、国内では大手の専門店を合わせて全国約40店舗のインテリアやライフスタイルショップなどの専門店で「AJI PROJECT」の商品が取り扱われているほか、海外でのブランド構築に向け、ニューヨークのギャラリーでのテストマーケティングや、シカゴでの北米最大級の生活・家庭用品見本市への出展を行い、ニューヨークやロサンゼルス、サンフランシスコ、ポートランドの専門店でも取り扱われており、現在も継続的な商談を行っているとのことです。

2.参加者の皆さんの意見

「『AJI PROJECT』は、デザイナーなどの力も借りて各々の参画事業者が考えて商品を作り、いかに庵治石を身近に感じてもらえるかという試みを行っている。これからの庵治石産地にとって有意義であると思い、参加した。」、「新しいライフスタイルに対応したものづくりを追求する姿勢に共感し、地場産業の活性化に繋がると思い、参加した。」といった「AJI PROJECT」に参加することになったきっかけや、「牟礼庵治地域は日本を代表する石材産地であり、地域資源と技術力があるので、伝統的産業として次世代へ受け継いでいきたい。」、「『AJI PROJECT』を通して庵治石の魅力を紹介し、産地を知っていただきたい。」、「伝統を残しつつ、常に新しいものづくりを行い、色々なニーズに対応できる『AJI PROJECT』というブランドを確立させていきたい。」、「展示会や催事などの売場に直接立って、実際に使用されるお客様の声を聞いて、デザインや品質を向上させていきたい。」、「従来の国内外へのアプローチや商品開発を継続的に行いつつ、セメントではなく元来使われてきた石文化を現代風に活用できる場所を模索し、そこに活用されるものづくりを提案し推し進めたい。」といった今後の展望や、「商品のPRと販売力向上のため、庵治石産地にショールーム兼直営店を開設したい。」、「後継者不足の解消のため職人訓練施設を設置し、県内や他県からの就業者を確保していくことができないか。」などのご意見をいただきました。

私からは、「『AJI PROJECT』は、工芸品的、芸術的な、他の人には真似できない商品開発を行うという方向に向かっていると感じる。」、「墓じまいする風潮の中、持ち運びのできる位牌代わりのミニチュア墓石のようなものは、需要があるのではないか。」、「県では、組合や事業者が取り組む見本市出展を支援したり、県が直接、県産品の企画展を開催するなどの事業を行っている。」、「直営店の形態は多種あるが、東かがわ市の手袋産地などの事例も参考にしていただきたい。引き続き、県としてもいろいろな形で支援していきたい。」、「職人訓練施設の設置の検討に当たっては、他県の例も参考としながら、関係組合や市ともご相談いただければ、県も一緒になって考えていきたい。」などの説明や提案をさせていただきました。

本県では、新たな香川づくりの指針である「新・せとうち田園都市創造計画」のもと、地域の特性と強みを生かした、新たな活力と付加価値を生み出す成長産業の育成や独自の強みを持つ企業の競争力強化に取り組んでいます。

私としては、今後も引き続き、上記施策に積極的に取り組み、伝統工芸や地場産業を育成し、地域経済の発展、活力ある地域づくりにつなげていきたいと考えています。

このページに関するお問い合わせ

総務部知事公室広聴広報課

電話:087-832-3021

FAX:087-862-3000