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公開日:2018年2月22日

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第13回知事意見交換会 平成30年1月23日(火曜日)三木町

平成30年1月23日(火曜日)

平成30年1月23日(火曜日)第13回目として、三木町を訪問し、視察や意見交換を行いました。

訪問先

【視察先】農事組合法人 東山産業

【視察・意見交換先】株式会社 森のいちご

農事組合法人 東山産業

集合写真 説明を聞く知事

視察する知事

農事組合法人 東山産業は、昭和41年に当時としては事例の少なかった全面協業方式を取り入れて設立され、農畜産物の生産から加工、販売に至るまで大規模な経営を展開しています。主力の養鶏部門では、ひよこから母鶏になるまで飼料や飼育環境をトータル的に管理するとともに、採卵後は、スタッフや自動探知機により卵の品質を検査し、選別、洗浄、パック詰め、出荷まで一貫して行っています。このように一貫生産にこだわっているのは、パック卵になるまでの工程のできる限りを自社で一貫して行うことで、消費者に安心して食べていただける卵をお届けしたいという、強い想いからであり、徹底して安心安全への取り組みを進めています。
また、飼料価格の高騰や鶏卵価格の低迷により養鶏業界を取り巻く環境は非常に厳しい状況にありますが、より安定した経営を行うため、従来の鶏卵販売だけでなく、卵を活用した加工品の開発・製造・販売を行う『たまご専門店danran(だんらん)』を一昨年にオープンし、6次産業化など新しい取り組みにも積極的に取り組んでいます。

志渡代表理事、志渡専務理事より、同店内のご案内や概要などについてご説明いただきました。
店内は、明るく清潔で、飼料にオリーブの葉を混ぜ込んだ「オリーブEgg」、収穫後農薬不使用のトウモロコシ飼料を与えた母鶏から採卵した「さくらたまご」などオリジナルブランドの卵、シュークリームやプリン、シフォンケーキなど、独自で開発したスイーツも販売しており、当日もそれら商品を買い求めるお客さんが後を絶たない状況でした。

店名の『danran(だんらん)』は、家族や友人との団らんに恕リがるように、また「卵」の音読みとも重なることから、名付けられたそうです。家族と一緒にご自宅で召し上がったり、仲の良いお友だちと来店されて楽しんだり、普段は会えない方への贈り物とされたり、気軽にご利用いただきたいとのことでした。
また、農家と連携したはちみつなどの商品販売、香川大学の学生と連携したハロウインイベントの開催、新たな卵かけご飯の提案など、消費者に喜んでいただけるような取り組みも行い、生産者と消費者との結びつきの強化を図るなど、地域貢献にも尽力されています。

県では、新たな香川づくりの指針である「新・せとうち田園都市創造計画」において、「攻めの農林水産業を展開する」ことを重点施策の一つに掲げています。また、東山産業のような取り組みは地域再生、地域活性化の大きな柱となり、地方創生につながっていくものと考えています。私としては、今後も引き続き、新たな価値の創出による農業所得の向上と地域の活性化を図るために、東山産業の例に限らず、農業者が地域の食品事業者など他産業と連携して農産物の加工・販売に取り組む「地域ぐるみの6次産業化」を推進していきたいと考えています。

また、当日は、1月10日にさぬき市において、家きんとしては四国初の発生となる高病原性鳥インフルエンザも話題に上りました。
鳥インフルエンザの件については、県民の皆様には大変ご心配をおかけしました。我が国では、これまで家きん肉、家きん卵を食べることにより、鳥インフルエンザウイルスが人に感染した例は報告されていませんが、県では、本病に対する県民の皆様方からの相談や問い合わせに対応するため相談窓口を設置し、正確な情報を提供することで本病に関する疑問や不安の解消に努めているほか、県内に生息する野鳥に関する警戒のための調査対応レベルを最高レベルの「3」に引き上げ、野鳥監視重点区域を中心に野鳥に関する監視体制の強化を図っています。(野鳥監視重点区域については、平成30年2月13日(火曜日)24時をもって解除されましたが、2月19日現在、野鳥の調査対応レベルを「2」として、引き続き監視を行っています。)、今後も、鳥インフルエンザに関する正しい知識・情報を提供し、風評被害の発生防止に努めるとともに、今回の経験を生かした、防疫体制の強化に取り組みます。そして、県民の皆さまが安心して生活できるよう、今後も引き続き気を緩めることなく、市町や生産者の方々と連携を図りながら全力で対策に取り組んでまいります。

株式会社 森のいちご

集合写真 意見交換の様子

視察する知事1 視察する知事2

次に、株式会社 森のいちごを訪問しました。

同社は、香川県に移住された本田社長が、「さぬき讃フルーツ」の一つである「さぬきひめ」など多品種のいちご狩りのほか、ヤギやウサギなど小動物とのふれあい体験や、射的などのユニークな遊びを通して、家族の思い出をつくるお手伝いをしたいと開園した観光農園です。
本田社長は、大阪府出身の非農家で会社勤めをしていましたが、退職し、各地で農業の修業を行い、今回の意見交換会にも参加されている方々のご協力も得ながら平成19年12月に観光農園を開園し、昨年12月にちょうど10周年を迎えました。今ではシーズン中に約2万人の来園者が訪れるほどの人気スポットとなっています。
また、本田社長には、県外から香川県への移住を検討されている方のために情報を発信する「かがわ暮らし応援隊」として、本県の魅力を全国に向けて積極的にPRしていただいています。

いちご狩り体験の主力品種は「さぬきひめ」ですが、他にも10種類あまりのいちごが栽培されており、食べ比べもできます。中には、りんごの香りのするいちごや本県などが共同で開発した種から育てる品種である「よつぼし」などもあり、それぞれの品種の栽培の難しさについても伺いました。また、いちご狩りだけではなく、同園のいちごはジャムへの加工、販売、そのほか、洋菓子店、飲食店、JA及び通販会社と提携したいちごケーキ、いちごソフトクリームなどへの加工、販売や、三木町のふるさと納税の返礼品としても採用されているようです。

寒い時期にハウス内に暖房を入れると発色が先に進み、甘みが追い付かないため、いちごの甘さと赤さが釣り合うよう暖房は入れず自然に熟していくよう手入れをしたり、できるだけ長い期間、いちご狩りを楽しんでいただくために、暑い空気が抜けるようにハウスを高く造っていたり、今シーズンからは、小さな子どもたちにも楽しんでもらえるよう、キッズハウスを増築したりするなど、来園者の方々に楽しんでいただけるような工夫をされており、随所で本田社長のいちご栽培や観光農園に対する熱い思いと創意工夫が伝わってきました。

いちごハウスを見学後、意見交換会会場に移動し、意見交換を行いました。

意見交換会の概要について

1.参加者の皆さんについて

意見交換会には、株式会社 森のいちごの本田社長をはじめ、いちご生産者の方、野菜や花卉栽培、酪農をされている方など、幅広く農業に従事されている方々にご参加いただきました。
また参加者の多くは、大阪府からの移住者で新規就農者であったことから、本県に移住した側、移住を受け入れた側のそれぞれのご意見や、新規に就農した理由など、本県の課題である人口減少や農業の人材確保・育成についてご意見をお伺いしました。

2.参加者の皆さんの意見

移住者の方々からは、「三木町内の牧場でお世話になった後、北海道で酪農の手伝いをしたが、自分自身で農業をしたいと思った時期に、本日、同席している農業の大家の方たちに全面的にバックアップしてもらうことができた」、「いちご農家になりたくて全国のいちご産地を回ったが、さぬきひめが一番おいしく、私も作りたいと思った」、「他県の農業フェアでいちごを栽培するなら香川県がいいよと教えてもらった」、「香川のレタスを食べたらおいしかった」など移住先を香川県として就農した理由や、「新規就農者に対する受け入れ体制が良く、熱心に教えてくれた」、「優しく声をかけてくれる人は多いが、全力で怒ってくれる人もいた」、「三木町の移住担当者に熱心にサポートしてもらい、住むところから保育所の受け入れまで、不安を感じることなくスムーズに進んだ」、「小さな子どもを遊ばせる大きな公園が、近場に多くある」、「農業をしながら子育てするという思い描いていた夢がかなった」といった三木町を選んだ理由などのご発言をいただきました。

受け入れた側の就農者の方からは、「いちご栽培は、人を雇って賃金を払い、社会保険をかけることのできる一つの産業となっている」、「一般的に農業は厳しいイメージがあるが、実際に農業体験に参加した方は楽しいと言っている。大阪や東京のイベントやフェアで就農希望者に出会えるのはわずかなので、もっと出会えて、実際に香川に来てもらって、就農支援できる体制を充実し、就農してもうまくいかない人たちを減らすサポートが必要である。移住者は移住先ではつながりが少ない方もいるので、一人では問題解決できない場合がある。そのため、現状では、資金や技術や経営に関してなどそれぞれ相談窓口が違っているが、それらの相談内容が一箇所で対応できるような施設や窓口を作ってはどうか」とのご意見やご提言をいただきました。

また、「瀬戸内国際芸術祭は島しょ部だけで盛り上がっているが、香川県の東から西まで内陸も含めて全体を巻き込むものとしてほしい」、「花卉は出荷先が主に東京など遠隔地のため、品質や鮮度の関係から航空便で出荷しているが、飛行機自体が小さくなり、出荷できる量などに制限があるため大きな機材にできないか。また新幹線で貨物が送れるようになると良いので、四国新幹線に期待しているが、四国新幹線はどこを通るのか」、「町内の病院では子どもたちの血液検査をしてくれていて、その結果、野菜の摂取量が少ないと聞いた。野菜の摂取量が少ないとメタボになる可能性が高くなるので、メタボになる前に学校教育でたんぱく質・糖質の取り過ぎの影響について教えてほしい」、「さぬき讃フルーツ事業の新規就農者への補助について、今年度は申し込みが多過ぎて補助率が引き下げられ、自己負担が増えている。補助率を見るとやめようかと思う。新規の場合は満額受けられるようにしてほしい」といったご質問やご要望をいただきました。

私からは、「中山間地域の観光に関しては、県公式観光サイト『うどん県旅ネット』などで情報発信に努めている。また県内全域で滞在型観光を推進していることから、特に外国人観光客に対して観光農園をアピールしてはどうか。夜に楽しめるところが少ないので、日中だけではなく、夜にも開園すれば、周辺が賑わい、地域の活性化にも役に立つ」、「飛行機については、小型化して便数が多い方が世界的な主流であり、喜ばれるので、今のところ大型化は難しい。四国新幹線は岡山経由で瀬戸大橋を通って四国に乗り入れ、宇多津から、高松、徳島、高知に分かれる計画となっているが、貨物運行は考えていない。花卉の出荷方法については、国の事業や共同出荷を含めて検討し、ニーズに即した販売強化や出荷システムに取り組んでいきたい」、「野菜の摂取量を引き上げるよう、県でも毎月19日を食育の日としたり、ヘルシーランチを提供する店舗を紹介したりしている」、「さぬき讃フルーツ事業の補助率については、今後とも予算の確保に努めるとともに、新規就農者が自立できるよう支援し、今後ともさぬき讃フルーツの生産拡大や販売促進に取り組んでいきたい」などの提案や説明をしました。

本県では、市町と連携して、東京や大阪で移住フェアを開催したり、移住者交流会を開催したりするなど移住・定住促進に向けたさまざまな取り組みを実施しているほか、農業分野においても、「さぬきひめ」をはじめ香川県オリジナル品種を中心とした県推奨の高品質な果実「さぬき讃フルーツ」などの農産物の品種開発・生産拡大・ブランド化、多様なルートから意欲ある新規就農者の確保・育成など、各種施策に全力で取り組み、積極的な攻めの農業を展開しています。

今後も引き続き、移住を検討されている方々や移住された方々に、本県の魅力を情報発信し、人口減少対策に積極的に取り組んでいくとともに、農業・農村の振興を支援し、本県農業の成長産業化を図っていきたいと考えています。

このページに関するお問い合わせ

総務部知事公室広聴広報課

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