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公開日:2019年12月11日

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第2回知事意見交換会 令和元年9月10日(火曜日)

令和元年9月10日(火曜日)

第2回目は、国分寺町にある宮池堤防から防災・減災への取り組みを視察し、その後、「国分寺北部校区自主防災組織連絡協議会」の13名と意見交換をしました。

集合写真 視察

意見交換1 視察写真4

宮池堤防の視察

比較的大きなため池の一つである宮池を訪問しました。

国分寺北部校区自主防災組織連絡協議会の岡会長より、宮池や同校区を見渡しながら、同協議会が作成された国分寺北部地域防災マップについて、ご説明をいただきました。

宮池周辺における災害リスクとして、直接的な地震による被害のほか、土砂災害警戒区域、急傾斜地崩壊危険区域、本津川の洪水浸水想定区域での堤防決壊などが想定され、満水時に地震、洪水で決壊した場合には、木造住宅倒壊危険区域内の住民の方は、直ちに避難を開始して、一時避難場所で安否確認を行うとのことでした。
実際に堤防のどの箇所が決壊するか想定できないため、木造住宅の倒壊の戸数はわかりませんが、ため池堤防の安全確認後、地震などで自宅が倒壊した方や、倒壊の危険がある方については、市指定避難所の国分寺北部小学校に避難することになるとのことです。

一時避難場所の安全性については、各種災害に対して、浸水実績や避難ルート上の危険個所など、実際に会員がまち歩きして7項目で総合評価をしているそうです。

意見交換会の概要

1.国分寺北部校区自主防災組織連絡協議会の活動概要について教えてください。

国分寺北部校区自主防災組織連絡協議会は、平成20年9月27日に設立し、土砂災害やため池の決壊などの災害に備えている。校区内の人口は12,649人、世帯数5,400世帯、自治会組織数189、自治会加入率は58.7%だが、管内を約1,000世帯ずつ5ブロックに分けて活動している。
平成27年度以降、災害図上訓練や防災まち歩きを地道に行い、一時避難場所などを検討、設定して、支川を含む2級河川の本津川、5万トン以上の9つのため池、土石流、地滑り、がけ崩れの土砂災害特別警戒区域、土砂災害警戒区域をまとめた地域防災マップを作り、全世帯に配付した。
また、避難訓練の実施や、災害時要配慮者マップ、コミュニティ継続計画、避難所運営マニュアルを作成している。
なお、コミュニティセンターの防災専用パソコンに地図情報として、災害リスク、災害時に役立つ施設、まち歩きで確認した危険個所などを入力して、いつでも印刷できるようにしている。このマップには、消火栓や平成16年に浸水した箇所など、自分の家の辺りをクリックすると拡大していろいろ確認できるようにしている。

2.近年、全国的に台風や地震などによる災害が多発しており、本県でも台風などによる災害が発生していますが、災害時などに実際に取り組んだ事例や、苦労されたことなどはありますか。

大雨・洪水警報、同注意報の解除後に管内のパトロールを実施したが、幸いにも被害はなかった。平成30年7月豪雨においては、本津川の氾濫が見込まれたため、避難勧告が発令されたが、避難者は数人であったことから、今後の災害に備え、住民に対してアンケート調査を実施した。このアンケート結果は3月に発行した自主防だよりに掲載している。
また、この地域には、防災重点ため池に選定されたものが66カ所あり、10万トン以上が5カ所、5万トンから10万トンが3カ所と、多くの農業用ため池が存在している。管理者や土地改良区に対して、非灌漑期にはできるだけ低水位管理をお願いすること、気象庁から南海トラフ地震に関して臨時情報が発令された場合には、貯水量を緊急に下げてもらうよう、お願いしているが、ため池管理者からは、雨が降らないのに、貯水位を下げていた場合に、稲作に影響が出たらどうするのかと言われている。ため池の保全に関する条例第7条には、災害防止のため必要があると認めるときは、管理者に対しため池の保全のため必要な措置をとるよう勧告することができるとあるので、ルール化は無理としても、行政サイドから指導していただければ、減災につながるのではないか。

3.女性の視点から、災害が発生した場合に、避難所の運営などで注意しなければいけない点や不安な面、課題などがあれば教えてください。

まず、自治会加入の義務付けをお願いしたいと思っている。単身世帯や、分譲住宅に住んでいる若い世代の人が多く、近隣同士の関わりが希薄になっている。国分寺町全体で自治会加入者が減少しているので、防災を考えるにあたって、自治会に加入し、次世代を担う若い人たちに「自助・共助・公助」を確かなものにしていくことが必要と考えている。
次に、防災備蓄について、国分寺町では複数の避難所が開設されるが、総合センターに備蓄されていて、昨年の台風時に毛布や水などが届かなかったと聞いている。身近な誰もが安心できる避難所の環境整備をお願いしたい。
平成16年の台風被害では、床上浸水に遭われた方から、衣類が全て水につかり、着ていた服も濡れていたが、2日間着替えできずに過ごしたと聞いているので、衣服も備蓄に入れてほしい。
クラッカーは、ぱさついて食べづらいので、ジュースやミルクなどかけるものがあると良い。食品の備蓄品の見直しも必要ではないか。
HUG(避難所運営ゲーム)の研修を受けた際、机上で確認できることもあり役立ったが、段ボールを組むのは大変だと思う。避難訓練に避難所づくりを入れてはどうか。配置や広さがわからないので、訓練時から仕切りの段ボールがほしい。心を寄せ合い、助け合っていくことが大事と考えている。

4.これまでの活動を振り返って、今後も継続していこうと考えている取り組みや、さらに充実させて取り組みたいと考えていることはありますか。

防災訓練は11回実施しており、ブロック別に避難所を設けている。訓練は地震発生後、ブロック長が安否確認を行い、無線で本部のコミュニティセンターに現状報告している。障害者、重症者、目が見えない方には、健常者がついて避難してみることを今年はやろうと思っている。起震車に来てもらったり、AEDの体験、バケツリレーで勝敗を決めたり、防災グッズの展示など、今後も継続的に取り組んでいきたい。そのほか、民生委員と協働で高齢者を対象とした家具の転倒防止や火災報知機の取り替え作業、3月、9月に発行している自主防だよりも続けていきたい。
平成30年の意識調査結果によると、この時に避難しなかった住民のうち「避難勧告が発令され、消防団や自治会から避難してくださいと言われたら避難する」と回答した人が約9割となっているので、避難開始のスイッチとなる方策を検討していきたい。例えば、自治会長か単位自主防災会長が、近隣者に対して避難を要請するための連絡網の作成を急がなければと考えている。
防災マップは平成29年に全戸配付しているが、5万トン以下のため池も対象とした防災マップを作りたい。地区防災計画について、PDCAを繰り返し、計画の見直しを図っていきたい。
また、一時避難場所の再検討も課題としており、警戒レベル4の避難勧告、指示が発表された場合、市指定の避難所だけでは収容できないため、想定最大規模の本津川浸水想定区域や河岸侵食による家屋倒壊等氾濫想定区域、防災重点ため池の浸水想定区域図などを考慮し、安全な場所の調査を行った上で、警戒レベル3、4に対応した一時避難場所を決定していきたい。

5.これからも自主防災組織が活動していく上で必要と思われる県の施策はありますか。

防災減災対策として、気象情報や浸水想定区域図など、ソフト面の施策は充実しているが、河川や砂防、ため池の改修などは、災害時の安全安心を確保するため、最も重要であり、現在進めている本津川改修工事や2級河川の河床整理などの維持管理、砂防ダムの整備、防災重点ため池の耐震対策や豪雨対策などハード面には膨大な費用と時間が必要だが、着実な推進をお願いしたい。
避難所生活に当たっては、飲み水は備蓄や配給で助かっているが、食事も大事だが、排泄の問題は重要で、我慢できるものではない。トイレを我慢する食事や水分補給になると、熱中症などの病気になることも考えられるため、体育館の近くにマンホールトイレを設置してほしい。市では簡易トイレ、仮設トイレのリースを考えているが、国土交通省では、防災・安全交付金、下水道総合地震対策事業によるマンホールトイレの設置への補助制度があるので、県からの補助を上乗せすることにより、設置が促進されると考えている。災害弱者に優しい避難所になれば安心して避難できるようになり、災害関連死も少なくなるのではないか。
災害時に、河川やため池の管理者と地元水利組合への連絡がスムーズに行われるよう、連絡体制の確立を周知、徹底してほしい。
また、国分寺北部校区には宮池のほかにも、新池、大池といった10万トン以上のため池がある。三ヶ所のため池は、高松市の防災重点ため池にも指定されており、大池は三方が山に囲まれている。土石流危険区域にも指定されており、平成30年7月豪雨による影響により、岸が洗掘されたことで土砂崩れが起き、貯水量の減少が引き起こされている。池の中に土砂の堆積や流入した大木があるところが4カ所見られる。雑木の大木化により、ため池堤防の損傷、生活道への倒木による可能性があるため、減災対策の観点からも、一度現地への調査を行っていただき、土地改良事業などの補助事業を検討してもらいたい。貯水量の減少により、堤防の決壊になりかねない。1つでも改善していただきたい。

6.今後の目指す方向性や展望などを教えてください。

自主防災会のメンバーを中心に、防災・減災についてのさまざまな課題を洗い出し、地域版防災マップの発行、コミュニティ継続計画の策定、避難所に指定されているコミュニティセンターと小学校を連携した避難所マニュアルの作成など、着実に災害時への対応策を進めているが、今後は、人材育成やさまざまな災害ケースを想定した訓練を重ね、地域住民が安全で安心できる地域の構築を考えている。
耐震未調査のため池、整備されていないため池、住宅地に近隣しているため池など、早急に最新のマップを発行することは極めて重要なことと考えている。自然災害で予測される区域、避難経路、避難場所など、住民が自主的に避難するために必要な防災・減災の情報提供を考えている。
自分たちが住む地域は共同で営み、次の世代へ引き継いでいくためにも、今を生きる我々が時代に即した価値観、先を見据えた状態など、的確な判断のもと、地域のこれからを住民とともに推進してまいりたい。

私からの感想・意見

ため池の貯水位については、逆に水位を下げないようにしてほしいという意見も出ているので、難しい問題となっています。ダムには規則があるので、昨年、他県では緊急放流を行いましたが、予想が難しく、ため池はルール化されていません。国分寺のように住宅地が近いため池において、貯水位の調整問題を解決しているところがないか、農林担当者と検討してまいります。
自治会加入率については、県全体としても減少傾向にあります。マンション、アパートにお住まいの方の加入率は低く、戸建ての方は高い、若い世代の加入率は低く、高齢になるほど高いと言われています。先進的な事例として、ポスター、チラシ、宣伝カーを使って広報や訪問活動をして加入率が高くなった地区もあります。自治会加入を促進する先進的な取り組みについては、補助金を活用して支援することを考えています。
避難所については、毛布や飲料水などの備蓄品が届かなかったということがないよう、高松市にお伝えします。衣類については、災害時には協定を締結している民間業者から調達することとしていますので、平成16年のようなことはありません。衣類はサイズや種類が大量で備蓄は難しいですが、発災後、2日間も濡れたままということはあってはならないことです。クラッカーは食べづらいとのことですが、高松市ではアルファ米や保存パンを備蓄していると聞いています。さまざまな種類を備蓄することにより悩みが解消されるよう努めてまいります。間仕切り段ボールについては、訓練用に県で貸し出ししていますので、高松市を通じて申し込みをお願いいたします。
本津川改修工事については、大規模特定河川事業として、国の補助事業が認められたことから、さらに重点的に整備を進めてまいります。その他の箇所についても、緊急性、重要性を勘案して計画的に進めてまいります。
マンホールトイレは重要と思っています。高松市の総合計画にマンホールトイレは含まれていませんが、実際にトイレが使えないということがないように、いただいたご要望を改めて市にお伝えいたします。
土地改良事業については、県、市、地元の土地改良区が連携して実施しているので、水利組合から土地改良区を通じて市へ相談をお願いいたします。市、土地改良区が現地調査を行い、どのような事業があるか検討することとなります。また、大池より上流の河川については、高松市が管理する河川のようなので、高松市へお伝えいたします。

本県における今後の取り組み

本県では、県民生活に重大な影響を及ぼすおそれのある自然災害などに係る災害予防、災害応急対策や災害復旧に関し、処理すべき事務などを定め、防災対策の総合的かつ計画的な推進を図り、地域や県民の皆さまの生命、身体、財産を災害から保護することを目的として、地域防災計画を策定しています。
被害の軽減には、自らの身の安全は自らで守る「自助」、自らの地域はみんなで助け合って守る「共助」、行政が支える「公助」の理念に基づき、それぞれの連携や協働のもと、災害の種類や規模に応じ、ハード対策とソフト施策を適切に組み合わせ、一体的な推進を図るなど、多様な視点を反映した防災対策を実践してまいります。その際、災害の発生を完全に防ぐことは不可能であることから、災害時の被害を最小化し、被害の迅速な回復を図る「減災」の考え方を防災の基本理念とし、たとえ被災したとしても人命が失われないことを最重視し、経済的被害ができるだけ少なくなるようさまざまな対策を組み合わせて災害に備え、災害時の社会経済活動への影響を最小限にとどめるよう、県民の皆さまや防災関係機関とともに、防災意識を高めてまいります。

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