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公開日:2019年12月18日

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第3回知事意見交換会 令和元年10月15日(火曜日)

令和元年10月15日(火曜日)

第3回目は、「香川県防災士会」の8名と意見交換をしました。

集合写真1 説明を聞く知事1

説明を聞く知事2

香川県防災士会の概要

平成19年4月に13名で発足し、現在の会員数は362名、近年では毎年40名近くの防災士が入会している。平成25年には県内を7ブロックに分け、東讃、高松北、高松南、高松西、坂出宇多津、中讃、西讃の7支部を設立し、より地域に根差した活動を行うことが可能となった。
校区の防災訓練や自主防災活動への参加、学校での防災教育や地域での研修などへの講師派遣、地区防災計画策定支援、行政と協定を結び、独自に養成した防災士が資格取得後スキルアップを行うための継続研修の受託など、地域全体の防災力強化に努力している。
そのほか、部会として、アマチュア無線部会、学生部会、女性部会を設立し、学生部会の活動により、高齢者だけではなく若者の参加が増え訓練に活気が出たり、学生が指導することにより、子供たちがより熱心に訓練に参加したりするようになっている。女性部会では、女性目線で整理収納の視点から考える防災や、家庭の中での防災、日常の生活から災害対策を進める取り組みを実施している。

意見交換会の概要

1.香川県防災士会は、平成19年から活動を開始したとお聞きしましたが、同会を立ち上げた際の経緯や、現在に至るまでの活動状況などについて教えてください。

平成19年8月に日本防災士会の承認を得て、13名で日本防災士会香川県支部を設立した。「地域に根差した活動」、「事前対策で被害を八割軽減できること」を主体に活動を開始し、消防団、自主防災会、建築士など、多様な人材が活躍している。
また、平成24年度以降には、香川県教育委員会から依頼を受け、学校防災アドバイザー派遣事業に講師として会員を派遣しているほか、香川河川国道事務所から「土器川大規模水害検討会」、四国行政評価支局から「一日行政相談」、香川県から「自主防災活動アドバイザー」などを、行政機関から委嘱されている。
平成28年度には会員を対象に研修会を8回実施し、平成29年11月には10周年式典を開催し、香川県知事、香川大学、日本防災士会会長に出席していただいている。最近では、8月に愛媛県西予市に災害ボランティアを派遣するなど、被災地におけるボランティア活動なども実施している。
設立後12年が経過し、360名を超える大所帯となり、活動理念である「地域に密着した防災・減災活動」に基づき、「災害に対する事前対策」を主体に、各種事業を実施している。今後も会員一人一人がそれぞれの地区において防災・減災活動を実施できるよう、香川県防災士会としては各会員に寄り添い手助けしていきたい。

2.現在、取り組まれている活動について教えてください。

学校防災アドバイザー事業について、香川大学四国危機管理教育・研究・地域連携推進機構、日本技術士会四国本部、高松地方気象台と協力し、平成24年度から希望する学校や園などに防災の専門家を派遣し、危機管理マニュアルや防災教育、より実効性のある避難訓練に対する助言などを実施している。
平成30年度は、22学校園2団体に30回の派遣をしており、今年度も31回の派遣を予定している。事後のアンケート結果について、初めて活用した学校では、「教職員の防災意識の向上に高い成果が得られた」、「助言内容が自校の災害環境の把握につながった」、「防災に対する取り組みの充実を図るための教職員研修に活用した」などの回答があり、継続して活用している学校では、「学校の災害環境の把握や、発達段階に応じた防災教育の充実などに効果があった」との回答が得られている。他方、「保護者などの防災意識の向上や、地域関係機関との連絡・協力体制の構築などについては、あまり成果が得られていない」と、今後の課題となっている。
今後も本事業の継続により、学校の災害環境の把握、避難訓練内容の見直しなどから教職員や児童生徒の防災意識の向上、さらには保護者の防災意識向上、近隣学校との連携、関係機関との組織的な取り組みへとつながるよう努力したい。

次に、県内唯一の1級河川土器川では、平成25年度から「土器川における水害に強いまちづくり検討会」を香川河川国道事務所が立ち上げ、犠牲者ゼロ、経済被害の最小化を目指し、全国に先駆けて「減災に係る取組み方針計画」策定に向けて、流域住民参加のワークショップを開催するなど、当会も協力してきた。ワークショップは3回で、1,200名が参加している。丸亀市と、上流域のまんのう町で行っている。また、その後の具体策検討モデル地区として、土器町東地区の丸亀土器コミュニティが選定され、平成27、28年度に住民参加のワークショップが再度開催され、想定最大規模降雨による洪水浸水想定区域図と浸水想定画像を見ながら、水害対応について意見を交わした。
ワークショップでは、住民と生き延びるにはどうしたらよいかを各班のリーダーとなり、15団体で話し合っている。年に2回開催している土器川の水害検討会では、防災士会活動を通した内容を踏まえ、各自治体が計画したハード・ソフト対策に対し、住民代表として意見を述べてきた。今年は「自分達の地域での避難の実行(命を守るための行動・支援)を考える。」を検討テーマとしている。シミュレーション画像は緊迫感があり、各住民の方にも洪水被害の深刻さを実感していただいている。
これらの活動を踏まえて、地域住民参加の地区防災計画を策定したいと考えており、防災士会で支援している。浸水は大きいところで3メートルの被害となるが、その付近の避難場所が少ないので、住民は困っている。大洪水が起こった場合のハザードマップを、県が作成しているが、金倉川、大束川、西汐入川と同時に水害発生となったら、どのような被害となるか、不安は大きいので、防災士会として何ができるか、これからの課題と思っている。

自主防災活動アドバイザー29名の約1/3を防災士会会員に委嘱いただいている。支援内容を具体的に挙げると、安全な一次避難場所の選定と経路の点検については、住民の立ち合いで現地調査し、安全な経路と場所の選定についてアドバイスしたり、普段から注意しておくべき場所と急傾斜や土石流から安全な場所については、住民とDIG(災害図上訓練)を行うことで、参加者に判断の仕方を理解してもらっている。また、土砂災害や洪水による被害を受ける危険性が高い地区の避難のタイミングを具体的に知りたいといった課題に対しては、先日、災害のあった他県の河川と似ているので、避難のタイミングが重要となるが、災害・避難カードを参加者に配付し、災害時の避難の判断に役立ててもらうこととした。水害に有効な避難場所が見受けられないことについては、現地調査を行い、有効な避難場所候補を選定し、勝手には決められないので、施設管理者との交渉の仕方や指定緊急避難場所としての協定書案を提示した。
支援については、課題に対する解決についてアドバイスできる人が行っている。

3.今年度は、防災士会の皆様に、家具類固定サポート制度のモデル事業の実施に携わっていただいております。現在も進行中ではありますが、モデル事業を実施してみて、現時点での感想や、来年度以降に向けたご意見などがありましたら教えてください。

初めての取り組みで悪戦苦闘しているが、利用者のためにという思いと、活動する中での気づきを糧に改善努力を積み重ねながら進め、10月14日現在で、事業説明会を9市町、事前診断を7市町60世帯、取付支援を5市町46世帯、実施前研修を5回行っている。
個人宅に入ることに抵抗感のある世帯が見受けられたので、接遇マニュアルの作成や研修会を行い、慎重に対応している。
課題として、マニュアルはあるが、高齢者世帯などへの配慮や、島しょ部など、器具類の調達に工夫が必要であり、サポーターのさらなる養成が必要である。自分たちで取り付けて、確認だけの世帯もあったが、事業の品質確保のため、専門技術を有する会員や経験者の負担が重くなっている。「ありがとう」の言葉が、活動の後押しとなっている。アンケートでは、どのような器具を取り付けたらよいかがわかってよかったという意見があった。
今後に向けては、制度利用者の公募方法、人材育成手法の再検討、スムーズな器具類の調達、数をこなす体制づくりなどの検討をしていきたい。

4.防災士会の活動を続けていく上で考えていることや、県の施策に求めるものがあれば、教えてください。

四国の災害対応拠点機能強化策として、高松市に災害レジリエンス実践教育センター(四国EMI:Emergency Management Institute)を設置し、災害レジリエンス人材(スーパー防災士)を育成したい。レジリエンス教育のメッカとし、各自治体、自主防災会から受講生を受け入れ、教育プログラムの開発、実践教育を実施し、資格授与機関として運用していきたい。
また、四国EMI内に想定外災害状況再現システム(3Dシミュレーター)の利活用施設を設置し、災害レジリエンス人材育成に活用したり、AI技術を活用した新たな訓練プログラムの開発や運用をしていきたい。
会員の要望として、せっかく資格を取ったのに活躍の場がないとの声があるので、災害も多様化、高度化しているが、一般の方でも気軽に活動できるように役割を明確にして、推進していきたいと考えている。

5.この3日間、台風に関する災害のニュースが流れており、ご覧になっていると思います。去年の7月の豪雨では岡山県で大きな被害が出ました。幸い香川県では被害が少なかったものの、同じような被害が生じる恐れがありました。対策について、ご意見をお聞かせください。

地区の防災部会の責任者をしているが、住民の方は、現在どんなところに住んでいるか意識が非常に薄く、全体として動きが鈍い。過去にどういう災害履歴があったか、住民に説明しているつもりだが、理解できていないので、シミュレーションを含め、意識してもらうようにしていきたい。平成16年の16号台風では床下浸水しており、必ず浸水する場所が決まっているので、意識して行動しなければならない。
土器川は千曲川のようになると想定される。コミュニティの避難所運営マニュアルでは、1/10の400人しか収容できない。全員が避難してきたらどうするか、学校と地元が連携することが必要ではないかと考えている。
災害ボランティアとして各地に行って、実際に災害が起きた時、災害ボランティアをどういうふうに受け入れるか考えなければいけないと気付いた。また、行政に対するクレームなど、行政に届かないことを吸い上げていきたい。香川県で災害があったとしても、ボランティアはなかなか来ないと思われる。
自ら避難すること、一時避難所に行くことを実践してみた。避難は大切といろいろな方が言うけど、実際は来なかった。一晩泊まって感じたことだが、高齢者や身体の不自由な人に向けた避難所になっていない。市に申し出ると、2階を避難所としていたが、1階に替えてくれた。被災するところは決まっているので、圧倒的に超えた雨量があることを想定して、避難を浸透させたい。
昨年、被災した真備町では、下流に住んでいる人が、なぜ知らせてくれなかったのかと言っていたが、ハザードマップを知らなかった。いろいろな場所で話をしているが、ハザードマップは大事なのに見ている人が少ない。ハザードマップの見かたを勉強しよう、地道なことが大事、行政に頼るだけではダメ、自分たちで守らなければダメと伝えていきたい。
ハザードマップを見ても、本当に避難できるのか、地域の人たちとどういう関わりになっているのか、今のハザードマップを改良していかなければならないと考えている。
自分が住んでいるところがどういうところかわかっていない人が多い。地域で練っていくと、自分が住んでいるところの危険と安全がよくわかる。住民は、避難所は食べに行くところ、何でも揃うところと思っているが、直ぐには届かない。1食分と毛布は持って行ってほしい。
災害環境を知ることは、1回まち歩きをすると終わるので、子どもの通学路、経路を保護者や地域の人が歩いてみる、まずはそこから始めてほしい。命を守るため、命が助かった後、2つを分けて、徹底して考えていくことが防災士会の任務と考える。

6.防災士の数は、西讃が少ないのではないか、地域的に偏っているのではないか、バランスを考え、防災士の数を是正することは考えられているのか教えてください。

防災士の研修は香川大学周辺の地域の方は比較的受講しやすいが、独自に養成している市町と連携して、ブロック間の格差が生じないよう重点的に活動を進めている。

私からの感想、意見

台風時など、事前の避難はいわゆる空振りになることが多いので、避難しない人が多いのですが、実際に災害が起きた千曲川など、皆さん、避難所に殺到しています。県全体で考えると、全員が避難できることとなっていますが、それぞれの地域の収容能力、備蓄は大丈夫か、考えていただきたいと思います。四国が孤立した時、ボランティアの方がなかなか来られないこともあると考えられます。その点も考えておかなければいけません。
本日は、皆様の貴重なご意見、体験などをお話しいただき、ありがとうございました。

本県における今後の取り組み

地域防災力の一層の向上を図るためには、地域住民が主体となって地域における防災活動について定める、地域密着型の地区防災計画を策定することが有効であることから、県では、「地区防災計画策定の手引き」を作成しています。また、県、市町、アドバイザーなどが連携して、活動が活発でない自主防災組織や、自主防災組織未結成地域などに対して広域化や組織結成・運営の助言や指導などを行うことで、本県の地域防災力を高めることを目的として、「香川県自主防災活動アドバイザー派遣事業」を実施しています。自らの地域はみんなで助け合って守る「共助」の理念に基づき、自主防災組織の結成についての相談や、DIG(図上訓練)やHUG(避難所運営ゲーム)の体験、防災マップ作りのためのまち歩きアドバイスなどが受けられます。手引きの活用やアドバイザー派遣などの事業を推進し、各地域での取り組みが、より一層進むよう支援してまいります。
また、今年度は、家庭における家具類の転倒防止対策を促進するため、家具類固定のアドバイスや固定器具の取付支援を行う「香川県家具類固定サポート制度」のモデル事業を香川県防災士会に委託し、実施しています。家具類の転倒防止対策は、大規模地震発生時の人的被害をゼロに近づけるために重要かつ有効な対策であることから、モデル事業を検証しながら、強力に推進してまいります。
今後も引き続き、災害の事前・応急対策などに関し指導的な役割を担っていただいている香川県防災士会と緊密な連携を図り、防災・減災社会の構築に努めてまいります。

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