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公開日:2022年6月28日

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ヒト×モノ 讃岐デザイン 讃岐野の一要素となるデザイン

香川の魅力

目次

讃岐野の一要素となるデザイン 建築士 長田慶太

2021年度香川県文化芸術選奨を受賞した長田慶太さん。
穏やかな海となだらかな讃岐の大地、そこから生まれる植物のように自然と風景になじむ建物を目指し、外部と遮断することで得る省エネではなく、土地柄を生かした持続可能な暮らしを求めて建築を考えるという。

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 長田慶太さんの事務所は「建築要素」というユニークな名前だ。設計事務所で要素という言葉を使うのは珍しい。経歴もユニークで、大学は法学部の政治学科を卒業した。建築に対する考えも自由で、建物は人と人を結ぶ装置であり、仕掛けのようなものと語る。 母親の店と自宅の間を往復していた子ども時代、その通り道に丹下健三設計の「旧香川県立体育館」があった。船のような屋根を持つ体育館を毎日眺めたせいか、建築のデザインに既成概念は必要がないと刷り込まれたのかもしれないと振り返る。

 

 大学卒業後に就いた仕事は建築の現場監督だった。ビスの種類さえ把握できないまま100人以上の職人が出入りする現場を取り仕切ることになる。そこで建物は、多くの人々、多くの要素が積み上がって完成することを実感した。設計者となっても、自分がその一要素でしかないことを心に刻みつけ、環境も時間も含め、建築を取り巻くありとあらゆるものを象徴させ「建築要素」と名付けた。


 「現場監督の経験者は優れた設計者にはなれない」というジンクスがあるという。現場での大変さを思い知ると、冒険をせず既存の形に収めようと考えてしまうからだ。だが、長田さんは細部にまでこだわる。こだわりを実現するため現場に立ち会い、職人と共に試行錯誤をくり返す。自分という要素が関わることで、違う絆を生み出すことができればと願っている。


 長田さんはたびたび「建物は敷地を超えられない。建築は土地の個性を伸ばす作業」と土地選びの大切さを説く。現地に立てば、その土地を選んだ施主の望みも見えてくるという。その場所だからこそのインスピレーションが湧き、デザインが生まれる。逆にその土地でなければ生まれないデザインがある。
 名建築が多く存在する香川県だが、香川を意識して建築を考えたことはないという長田さん。自宅から峰山の事務所に向かう道からは、市街地と瀬戸内海の絶景を望む。生き物のように変遷する街の姿を日々眺め仕事に向かい、帰路につく。


 時と共に成長し、環境に融合する建物たち。融合しながらも存在感のあるデザインが、街並みや里山の欠かせない一要素となる。

サニーサイドフィールズ画像

香川県まんのう町に2022年春、オープンした「SUNNYSIDE FIELDS(サニーサイドフィールズ)」。里山に残された巨大な工場を減築。小山と融合するような遊び心あふれる装置を完成させた。

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サイドフィールズ画像2

内部にはコーヒー焙煎所、チョコレートの製造販売所、野菜の直売所などがあり、お弁当の製造販売も行う。「たべる、あそぶ、まなぶ、つながる。」の心地よい空間。
「SUNNYSIDE FIELDS(サニーサイドフィールズ)
まんのう町長尾2237 TEL0877-89-6342
ぐりんど

数々の賞を受賞した代表作の一つ「宮脇町ぐりんど」。高松市街地を見下ろす斜面に建つ集合住宅。長田さん自らもここを住まいとし、成長した木々の眺めに癒やされている。

 

建築士
長田 慶太さん

1975年香川県生まれ。
成城大学を卒業後、香川県に帰省し設計と現場監督を経験。
2003年「長田慶太建築要素」設立。
2007年CPD設計専攻建築士取得。
作品はGOOD DESIGN賞やJCDデザインアワードなど数々の賞を受賞。
日本建築学会賞の最終選考に選ばれるなど高い評価を得ている。
2021年香川県文化芸術選奨受賞。

長田慶太画像

    一級建築事務所
    長田慶太建築要素
    高松市峰山町1838-65 TEL087-834 -3489

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