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秋の全国交通安全運動(9月21日〜30日)を前にして香川県の交通安全対策について卑見を申し上げます。
以上、漸く心の平静を取り戻しましたので、秋の交通安全運動の機に愚見を申し上げた次第です。どうぞ県政の中に反映させて頂きますようお願い申し上げます。
お手紙を拝見しました。
回答が遅くなり、申し訳ありません。
交通事故でご子息を亡くされましたことについて、心からお悔やみ申し上げます。
本県は人口当たりの交通事故死者数が全国ワースト上位にあることから、私は交通死亡事故の抑止を県政の最も緊急の課題として捉え、交通事故の犠牲になる方を一人でも減らすため、県警察や関係団体などとともに総力を挙げて対策に取り組んでいます。
令和元年の交通事故死者数は、8月末では過去最少を記録した昨年を下回る状況となっていましたが、9月に入って2日から10日までのわずか9日間に7件もの交通死亡事故が発生しました。このため私は、9月12日に交通死亡事故多発緊急事態宣言を行い、県民の皆様に、交通安全意識を高めていただくよう呼び掛けるとともに、緊急の交通安全キャンペーンに出席し、交通ルールの厳守と交通マナーの確実な実践をお願いしたところです。
残念ですが、その後も交通死亡事故が続いており、私としては、なんとしてもこの悪い流れを断ち切り、もとの良い流れに戻していかなければならないと考えています。
今回いただきましたご意見のうち、交通ルールの順守については、県では、新聞やテレビ、ラジオなど、さまざまな媒体を活用した啓発キャンペーンを展開しているほか、黄色信号での停止や横断歩道での歩行者優先など、交通ルール順守の徹底を図るリーフレットを作成し、県広報誌6月号に折り込んで啓発を行いました。
また、中・高校生の自転車の通行マナーについては、平成30年4月1日に、自転車の交通ルールの順守、自転車の点検整備の実施、ヘルメットの着用促進、自転車損害保険等の加入促進の4つを大きな柱とする「香川県自転車の安全利用に関する条例」を施行し、特に若年層に対しては、ドラマ仕立てのWeb動画を作成し、動画投稿サイトを活用した広報・啓発を行ったほか、平成30年10月には、子どもの交通安全教育に携わる方やご家族の方などを対象に、若年層の自転車マナーをテーマとしたシンポジウムを開催しました。令和元年度も10月に、自転車のながらスマホの危険性をVR(バーチャルリアリティ)により体験したり、自転車シミュレーターを用いて自転車の安全で正しい乗り方を教えるイベントを開催するほか、中・高校生を対象とした交通ルールの順守や交通マナー向上を図るためのチラシを作成することとしています。
なお、ご提案の自転車の交通指導員制度については、各市町に交通指導員が配置されていることや、交通安全母の会などの団体においても自転車の安全利用の推進に取り組んでいることから、まずは、これらの団体などと連携して、各種イベントや春・秋の交通安全運動において、若年層の交通ルール順守とマナー向上に取り組んでまいります。
交通取締りなどの状況については、県警察に確認したところ、次のとおりでした。
「交通指導取締りについては、悲惨な交通死亡事故抑止などのため、交通事故の発生状況の分析結果や県民の皆様方の要望などに基づき、より効果的な取締りになるよう、さまざまな方法で実施しているところです。ご指摘のとおり、『見える取締り』に関しましては、交通秩序を確立し安全で円滑な交通社会を実現するための一つの手段として、重要なものであると認識しており、白バイなどが交差点に駐留する方法も実際に行っています。
他方で、違反の形態、対象車両の状況、効果などを勘案し、必要に応じて覆面パトカーや制服・私服警察官が連携して行う場合もありますので、ご理解とご協力をお願いします。
警察官が交差点などで立哨する活動については、『街頭監視』と呼ばれており、現在は、交通安全県民会議で定められた毎月5日の『高齢者交通安全日・交通マナーアップの日』及び毎月20日の『県民の交通安全日』において、県下の主要な交差点を中心に、通行人や通行車両に対し、警笛などを活用した積極的な指導・警告を行っています。
運転免許の更新時講習については、安全な運転に必要な知識を補い、運転者の安全意識を高めることを目的に、道路交通の現状と交通事故の実態、運転者の心構えと義務、安全運転の知識について講義を行っています。また、高齢者講習では、上記に加え、加齢に伴う身体機能の変化についての理解を深めていただくとともに、高齢者の交通事故の特徴と防止策に重点をおいた講義を行っています。
講義を行うにあたっては、交通事故事例も交えながら、教本や視聴覚教材などを活用し、分かりやすくかつ実質的効果の上がる内容となるよう心掛けていますが、今後もご意見を参考に、より感銘力の高い、良い講習となるよう努めます。
次に、自転車の走行に関するご意見のうち、まず、自転車の通行区分については、道路交通法上、自転車は車両として位置付けられており、原則として車道の左側を通行しなければならないとされていますので、法律に従い走行していただくようお願いします。
なお、普通自転車の歩道通行については、同法上、『普通自転車歩道通行可』の交通規制がなされている場合のほか、運転者が児童、幼児、70歳以上の方、身体に障害のある方である場合や、著しく自動車などの交通量が多く、車道の幅員が狭いなど、安全確保のためやむを得ないと認められる場合に可能となります。
『普通自転車歩道通行可』の交通規制については、警察庁が定める『交通規制基準』に従い、原則として『歩行者の通行及び沿道の状況から、歩行者の通行に支障がないと認められる』、『勾配の急な歩道以外で、自転車の通行に危険がないと認められる』、『歩道の有効幅員が3メートル以上ある(橋梁等で特に必要がある場合は1.5メートル以上)』といった条件にいずれも該当する歩道において実施することができますが、道路管理者による歩道の新設や拡幅などが必要となる場合があることから、道路管理者と連携しつつ、規制の可否などを判断しています。
また、同規制の道路標識や道路標示については、上記基準に従い、原則として、規制の始まりと終わりの地点に道路標識を設置し、規制区間内には道路標示を設置していますが、規制区間内であっても、歩行者の交通量が多いなど同規制を強調する必要がある場合は道路標識を設置していることから、今後、いただきましたご意見を参考にしたいと思います。
歩道の舗装の更新、除草などの維持管理については、道路管理者が行っていますが、通行に支障がある場合などには、直接道路管理者(県道については道路課又は各土木事務所)にご連絡いただくか、具体的な場所や状況を県警察に申し出ていただければ、道路管理者への引継ぎを行います。」
私といたしましては、今後とも、県警察や関係団体などと緊密な連携を図りながら、ハード・ソフト両面から交通死亡事故抑止対策に全力で取り組んでまいります。
交通ルールやマナーの啓発に関すること:くらし安全安心課
交通指導取締りに関すること:県警本部交通指導課
街頭監視に関すること:県警本部交通企画課
運転免許の更新時講習に関すること:県警本部運転免許課
交通規制に関すること:県警本部交通規制課
道路の維持管理に関すること:道路課
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