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【特集2】かがわの技

 オリーブハマチのタルトは「オリーブハマチ」をはじめ、野菜もすべて香川県産。もちろんオリーブもふんだんに使っています。オリーブオイルを使ってハマチをカルパッチョ風に味付けしました。大根を敷いた上にオリーブペーストを載せ、タルト風に見立てています。これが料理名の由来。ゆず胡椒(こしょう)がかかっていますが、これも香川県産ゆずと胡椒を粉砕し、オリーブオイルでドレッシングにしたもの。

 野菜は、赤みずな、カブ、ラディッシュ、ネギ、アヤメカブ。どれも香川県産として有名ではないかもしれませんが、直接、地元の農家から手に入れたものですよ。ですから、当ホテルでは、香川県のどこの誰が作った農作物かをはっきりとお客様にお伝えすることができます。

 香川県は日本一面積の小さい県ですが、無いものは無いといわれるほど多くの農産物が作られています。何でも栽培できる土地なんでしょうね。生産者の方に「こんなものがあればいいのに」と言うと、翌年、必ずといっていいほど納品してくださるんですよ。アンティチョークやパッションフルーツだって育っています。

 オリーブ牛の山椒(さんしょう)ソースは「オリーブ牛」を高瀬町で採れた「ジャンボシイタケ」で巻きました。香川山椒で作ったスパイシーなソースがたっぷりかかっています。香川県の山椒を使うためには、生産者の方に頼んで山椒の木を1本丸ごと確保しています。

 サフランで色付けしたカブや里芋ももちろん香川県産。ハーブのローズマリーも香川県産です。香川の島々には、ハーブもたくさん育っています。豊島のお母さんたちの畑でも新しい野菜が収穫されていて、ベビーリーフなどたくさん栽培しています。

 ベビーと言えば、生産者の方が捨ててしまっているものの中に宝物があったりしますよ。香川特産のブロッコリーは、下に小さな固まりが付くのですが、これは捨てられてしまいます。でも、これは料理をする方からすれば切り分ける手間が要らないので重宝します。それを集めたものを「チビッコリー」と命名しました。アスパラは土の上に出た部分を切り取って出荷しますが、地下でもちゃんと生えていて、アスパラの一番甘い部分は根元のあたりで味が凝縮しています。ですから、この地下のアスパラも料理に使います。これは「アスパラダケ」と名付けました。アスパラの葉も料理に使えますが、こちらは生産者の方が「アスパラッパ」と名付けたようです。香川の大地には、まだまだ宝が眠っているような気がします。