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森は人の手を入れない原生的な自然としての価値もありますが、身近にある森については、人の社会にとって有益な様々な働きがあることから、人が定期的に手を入れることでその働きを持続的に発揮し、いい森として維持していく必要があります。
かつては過度に伐採・利用をすることで森を荒らした時代がありましたが、現在は、私たちの暮らしの中であまり森を利用することがなくなったことから森の機能が損なわれてきています。私たちの暮らしの中で森を再び活用し、それにより森が手入れされていくという循環が求められています。特に、成熟しつつある雑木林は、かつての里山の生き物の棲家としての環境が変化し、絶滅危惧種も増えてきています。森を利用することで雑木林も伐採、再生され、多様な森林環境が生まれることで、様々な命が再生されます。いい森を維持していくためには、森の手入れをしていくことが必要です。
東かがわ市五名地区では、未利用の里山資源を活用し、里山の再生と地域の活性化を図るため、地域の森林所有者が中心となり、広葉樹の伐採、搬出、加工を行っています。生産した薪は「森の力五名の薪」として、ふるさと納税の返礼品に使われています。昔のような元気あふれる里山の風景を取り戻せるよう、地域ぐるみで未利用広葉樹の活用の拠点づくりに取り組んでいます。伐採後の里山は、切株からの萌芽を育てることで、再び元の雑木林に返ります。
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