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公開日:2018年12月3日

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オリーブの生育ステージ

(於 農業試験場小豆オリーブ研究所 池田ほ場 ミッション)

 4月

頂芽等説明春になり暖かくなると、オリーブは生育も盛んになり、枝を伸ばしたり、花を咲かせる準備をするなど、冬に比べ、目に見えて生長します。
腋芽は冬の間(12月〜4月頃)に、葉芽や花芽になるために形態的分化をします。
腋芽のうち葉芽に分化したものは、伸長して枝となります。
また、花芽に分化したものは、5月下旬から6月上旬頃に花を咲かせます。
花芽となるものは、前年の春から夏にかけて伸長した部分の葉腋に着生します。
なお、頂芽は葉芽になります。

※葉腋(ようえき)・・・葉と枝(茎)に挟まれた部分
腋芽(えきが・わきめ)・・・葉腋にある芽
葉芽(はめ)・・・葉をつけて枝(茎)となる芽
花芽(はなめ)・・・一個あるいは複数の花からなる花のついた枝(茎)を出す芽
頂芽(ちょうが)・・・枝の頂端にある芽

4月4日写真 4月16日写真 4月26日写真

 5月

花序説明図このころになると、花芽に分化した箇所が少しずつ花を咲かせる準備をします。
5月中旬には花器を完成させ、5月下旬から6月上旬頃に開花します。
品種により、開花時期には違いがあります。

花は複総状花序で、白色の小花を1花序に10個から30個程度着生します。
小花は4片の萼(がく)と乳白色で鐘形状に4つに分かれた合弁花、1つの雌ずい、2つの雄ずいで構成されます。
花蜜はなく、多量の花粉を風で飛散させる風媒花です。

※複総状花序(ふくそうじょうかじょ)・・・花軸(花のつく中心の軸)に多数の花が均等についた状態を総状花序といい、その総状花序が枝に均等についた状態を複総状花序という。

花芽開花写真(5月25日) 花序詳細図 花分解図

 6月

オリーブは一つの樹にたくさんの花が咲きますが、ほとんどは実になることもなく脱落します。

また、実になっても発育途中に自然に落ちるものが多く(生理落果)、総花数に対して収穫できる実は3%程度になります。
この生理落果は開花後1ヶ月以内に95%程度起こります。

受精した実は細胞分裂を行い、急速に肥大します。細胞分裂は約40日間続きます。

オリーブ果実肥大曲線グラフ オリーブ果実写真(H30年6月15日) オリーブ果実写真(H30年6月29日)
オリーブ枝写真(H30年6月1日) オリーブ枝写真(H30年6月8日) オリーブ枝写真(H30年6月28日)

 7月

2018年7月31日写真オリーブの果実は受精後、急速に肥大し、約40日間で果肉の細胞分裂は終了します。

この時期は種子や核を形成する硬核期(こうかくき)に当たります。
そのため、中果皮(果肉)の肥大は緩やかになり、果実の肥大は6月ごろに比べて緩やかになります。
下記の写真で見ると、果実の中の内果皮(核)となる部分(うす茶色の部分)が7月半ばと比べ、7月末には大きくなっていることが分かります。

果実写真(2018年7月13日) 果実写真(2018年7月31日) 果実説明(笠井)

 8月

2018年8月31日果実写真7月中旬ごろから始まった硬核期(こうかくき)により、8月末ごろには、果肉(中果皮)と核(内果皮)の境がはっきりとわかるようになります。核の中にある種子も、ゼリー状であった胚乳が白くなり、完成に近づいています。
硬核期はそろそろ終了し、これからは再び果肉(中果皮)の肥大が活発になります。

そして、品種にもよりますが、9月末〜10月始めより収穫が始まります。

果実肥大状況グラフ 果実肥大状況写真

 9月

ミッション実写真9月下旬になると早生品種は成熟し、新漬用の果実の収穫が始まります。
新漬に使用される品種は主にマンザニロとミッションになりますが、マンザニロの方が先に成熟するため、収穫はマンザニロから行われます。

なお、新漬用の果実は傷がつかないよう、一粒ずつ丁寧に収穫されます。

果実肥大状況グラフ(2018年9月28日) 主要4品種横断面

 10月

ミッション実(20181026)10月に入ると、実の色も少しずつ変わっていきます。
始めは濃い緑色であったものが少しずつ黄緑色となり、赤みを帯びたあと、最終的には黒色になります。外果皮が黒色になるに従い、果肉部分も色が付き始め、紫色になっていきます。

実の色が緑〜黄緑の時期に採油すると、美しい緑色のオリーブオイルが採れます。緑色の正体はクロロフィル(葉緑素)です。クロロフィルは光にあたると分解され、色素を失って退色します。
そのため、オリーブオイルを入れる瓶は着色され、光を通さないようにしているものが多いです。


セントキャサリンオイル ミッション横断面 ミッション枝(20181024)

 11月

ミッション実横断面11月末頃のオリーブ果実は熟度も進み、外果皮も黒色で、果肉部分にも色が付きます。
ミッションの樹も春の頃と比べ枝葉も生長し、大きく育ちました。実の着いた枝と着かなかった枝の先端の生長を比べると、実の着かなかった枝のほうがよく伸びています。春から秋の始めまでに生長した箇所は、来年、実が着く枝になります。

ミッション樹の生長 ミッション枝生長

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