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公開日:2020年12月10日

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農林漁家民宿開業者の声(Jolie Petite Ferme d’Eiko)

ジョリプティトファーム・ドゥエイコの開業紹介

東京から小豆島に移住し、約200本のオリーブを一人で栽培する植西英子さん。
農林漁家民宿開業までの準備やエピソードなどをお聞きしました。

現在、農林漁家民宿をどのような形で営業していますか?

部屋は2階の2部屋(洋室8畳と6畳)を用意しており、日本家屋を十分に味わっていただきたいので、基本的に1日1組限定で、お一人1泊朝食のみ5,000円(+消費税別)としています。食事は、新型コロナウイルスの感染状況にもよりますが、朝食を自家農園のオリーブオイルとパン等を使ってみなさんと一緒に調理し、夕食は別途実費で朝食同様、一緒に調理したり、近隣のお店へのご案内もしています。食事については、少人数体制で運営していることもありますので、事前にご連絡ください。周辺の施設より宿泊しやすい金額に設定していますが、宿泊者の方が快適に過ごせない8月を休業したり、春から夏までは週末営業に限定するなどして、オリーブ栽培との両立を図っています。

なぜ農林漁家民宿をはじめようと思ったのですか?

元々、東京で臨床検査技師の仕事をしていたのですが、2008年に旅行で訪れた小豆島で「オリーブ100年祭」というイベントが行われていて、そこで伺ったオリーブについての色々なお話や、お土産で買ったオリーブ製品の良さがずっと心に残っていたので、定年退職をきっかけに小豆島へ移住し、オリーブ農園を経営することを決意しました。もともとは、農林漁家民宿を始める予定はなかったのですが、友人たちが農園の仕事を手伝いに来てくれた時に「気を使わず気軽に泊まれる宿泊施設を提供できれば」と思ったことが開業するきっかけになりました。

農林漁家民宿の開業を相談した時の家族の方の反応はどうでしたか?

娘が三人いるのですが、上の二人からは「知らない人が来るから防犯上危なくないの?」とか「文化の違う外国の人たちとトラブルにならないの?」など、反対されました。農園の手伝いをしてくれていた一番下の娘は「母の判断にまかせる」と言ってくれましたね。最終的には自分の気持ちを最優先して決めました。

開業するための経費について教えてください

もともとは畳敷きだったのですが、防虫や掃除のしやすさ等を考えて、フローリングに変更しました。その他には、布団やベットの購入と火災報知器やトイレの温水洗浄便座の設置工事を行っています。全体的にはあまり経費は掛かりませんでした。

旅館業法等開業手続きは面倒ではなかったですか?

旅館と言っても、宿泊される方が使う部屋の面積が小さければ、手続きも設備も一般住宅の延長線の感覚で構わないとアドバイスがあったので、とても気が楽になりました。それでも、消防法や旅館業法、建築基準法など普段の生活ではほとんど関わらないことだったので、「どうすればいいの?」と戸惑う事もありましたが、県の担当の方に色々と教えていただきながら申請でき、あまり苦労しませんでした。

農林漁家民宿を開業して良かったことは何ですか?

農林漁家民宿の営業許可が下りたことで、宿泊される方に安心して利用していただけるようになって、普段は知り合うことのない若い人たちと農林漁家民宿を通して知り合えることが開業して良かったことですね。それに、オリーブの収穫最盛期は大変な作業になりますが、宿泊者の方たちが一緒になって楽しみながら手伝ってくれることも良かったと思います。一人で作業するよりはかどるし、話し相手もできますからね。

宿泊者とのエピソードで心に残ったものはありますか?

オリーブの実の色は熟成の段階によって変わるんですけど、オリーブの木もオリーブの実がなっているのも見たことの無い方がいらっしゃったとき、一本の木から、青い実と黒い実ができていることに大変驚かれていました。また、無農薬栽培にこだわった自家製オリーブオイルの味わいや香りに感動してくださったり、塩漬けに使用するオリーブの種抜き体験を喜んでくださったり、皆さんのそういった反応がいつまでも心に残っています。

農林漁家民宿の魅力は何ですか?

オリーブの木が一面に広がる農園の様子や美味しいオリーブオイルを作るための実の選別作業、摘みたての実を搾油機で搾る作業など、ここには普段なら目にすることも体験することもできない珍しいことが沢山あります。普段は瓶詰めされたオリーブオイルしか目にすることのない都会の人たちが、農林漁家民宿に宿泊して体験をすることで、それぞれに新しい発見をして、楽しんだり喜んだり、その時感じたことをそのまま声に出して教えてくれるんです。そういったお客さんの生の声を聞けることが魅力だし、生産者の立場からも励みになっています。

今後の目標を教えてください

私は、臨床検査技師の仕事でひどい肌荒れに悩まされていた時に、小豆島のオリーブオイルに助けられた経験から、体にいい食べ物や化粧品に興味を持つようになり、医療現場の看護師や検査技師の皆さんの肌荒れの悩みを少しでも解消できればと考えるようになりました。そのための一歩として、「体にとって良いものは何か」ということを農業体験を通してみなさんに知ってもらえるようにしたいと思っています。そして、民宿をご利用いただいた方々から少しずつその輪を広げていき、自分が無農薬で育てたオリーブの良さを、多くの人に共感してもらえるようにできればと思っています。

ジョリプティトファーム・ドゥエイコ 間取り図

農林漁家民宿情報

住所 香川県小豆郡小豆島町草壁本町495-1
電話番号 0879-82-5031
活用した建物 自宅
営業期間 季節型、週末型
宿泊スタイル 部屋貸し
体験メニュー 冬季:土づくり、オリーブの剪定作業
秋季:オリーブの収穫作業
食事 朝食:共同調理(希望者にはオリーブオイルのテイスティングセミナー実施)
夕食:近隣の飲食店
宿泊料

1人1泊朝食のみ5,000円(+消費税)夕食は別途実費

ホームページ 小豆島エクストラバージンオリーブオイル - Ferm 'd Eiko 小豆島早摘みオリーブオイル ミッション(外部サイトへリンク)

このページに関するお問い合わせ

農政水産部農村整備課

電話:087-832-3449

FAX:087-806-0205