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公開日:2020年12月10日

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[自然風景・農業技術] 秋風に祭り囃子

秋風が吹きはじめると、野に山に実りの季節がやってきます。
田んぼの岸に咲く彼岸花、こぼれるように咲く萩の花、山の畑には真っ白なソバの花、野辺に広がるコスモス。
澄み渡る月の夜には、あちこちから秋祭りの夜鳴らしも聞こえてきます。

コスモス畑の写真

八朔(はっさく)の行事

初秋の行事として知られる「八朔まつり」。八朔とは、陰暦の八月朔日、つまり一日のこと。農家では、その年の新穀を日頃お世話になっている人に贈ったり、豊作祈願をしたりしたそうです。香川県の西讃地域では、馬節句という節句行事を行います。男の子が生まれた家では、お嫁さんの里から米の粉で作った団子馬(だんごうま)が贈られ、武者人形や張り子の虎を飾ります。

三豊市仁尾町では、9月中旬から下旬の3日間「仁尾八朔人形まつり」が行われます。3月3日は仁尾城主の命日、そこで、八朔の日に男の子の節句と女の子のひな祭りを一緒に祝うようになったといわれています。店舗や座敷に舞台を設けて、箱庭風の景色をつくり、歴史上の物語などを再現します。

仁尾八朔人形まつりの写真
仁尾八朔人形まつり/物語のワンシーンが人形で再現される八朔人形まつりです。

あなたの残したい讃岐の“おたから”提供 ふるさとおたから情報

「島のコスモス畑」

小豆島の土庄地区村里づくり推進協議会「シンパクの会」では、次世代の子どもたちに自然を残そうと、さまざまな取り組みを行っています。耕作放棄地対策として、秋はコスモス畑に取り組んでいます。他にも春はこいのぼり、夏はヒマワリ畑に取り組んでいます。

コスモス畑の写真
コスモス畑

「法泉寺もみじ祭り」

観音寺市大野原町の法泉寺の境内には、約20本のもみじが植えられており、特に樹齢200年に近い楓(かえで)の木は、晩秋に赤、朱、黄の色をつける「三色もみじ」として有名です。もみじ祭りでは、琴の演奏や野点茶会、地元農産物の販売、バザーなどが催されます。

法泉寺もみじ祭りの写真

法泉寺もみじ祭り

秋祭りと獅子舞

豊作を祝う秋祭りのシーズン。秋祭りに奉納される獅子舞には、個性的なものがあります。白鳥神社の秋祭りには、300年の伝統を誇る「虎頭(とらがしら)の舞」が奉納されます。綾川町の春日神社や畑田八幡では、親子の情愛を表現する「親子獅子舞」が奉納されます。三豊市仁尾町の船越(ふなこし)八幡宮や家の浦大将軍神社で公開される「家の浦二頭獅子舞」の油単は、赤のラシャ生地に金と黒で縫い取りした豪華なもの。三豊市三野町の吉津八柱神社に奉納される「吉津夫婦獅子舞」は、寛永年間より伝わるもので、雄雌2頭の獅子が戯れむつみ合いながら獅子の一生を表現します。東かがわ市の誉田神社の秋祭りで奉納される「尺経(しゃっきょう)獅子舞」は京都の舞を伝える珍しいもの。

獅子たちの里 三木まんで願の写真
獅子たちの里 三木まんで願/三木町で行われる「獅子たちの里 三木まんで願」には、三頭の大獅子が繰り出します。

親子獅子舞の写真
親子獅子舞/綾川町の畑田八幡宮に奉納される親子獅子舞。

さぬきのおたから総力取材

昔から、小豆島ではサツマイモが多く栽培されてきました。とくに、土庄町の四海(しかい)地区にある伊喜末(いぎすえ)のサツマイモは、「四海の芋」といわれ、そのホクホクとした甘さを好んで食べる人が多いそうです。10~11月頃に収穫したサツマイモは、農家の貯蔵庫などでしばらく寝かしてから出荷することが多いのですが、土庄町伊喜末では土の中に保存しているところもあるそうです。

芋づるの塔の写真1 芋づるの塔の写真2
3~4mの高さがある「芋づるの塔」

伊喜末では、サツマイモを収穫した後に、円すい状に組んだ丸太にツルを巻き付けて「芋づるの塔」を作っていました。こうして自然乾燥させたツルは、牛の餌や堆肥にするのです。牛を飼う農家が減ってしまった現在では、おもに畑の堆肥に使用されています。「芋づるの塔」を作る農家は昔にくらべて減りましたが、それでも古くからの知恵を生かした四海地区の冬の風物詩として、今でも作られています。

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