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公開日:2020年12月10日

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令和元年度受賞作品「引き出しの中の秘密」

「引き出しの中の秘密」

土庄町立豊島中学校3年 女子

毎年、私は夏休みや冬休みになると、普段できない引き出しの中の整理整頓をする。引き出しの中には使わなくなった大量の教科書が入っているからだ。

ぽんぽんと過去の教科書をごみ袋に捨てていたとき、ふと、この言葉が目についた。

「この教科書は、これからの日本を担う皆さんへの期待をこめ、税金によって無償で支給されています。大切に使いましょう。」

教科書が、税金によって支給されるのは知っていた。だが、今まで私はそのことを意識せずに無理やりかばんに押し込んだり、落書きをしたり、まだ使えそうなのに捨てていたりと、教科書を雑に扱っていた。その後悔の念、思いが私の心にうずまいた。税金は国民全員が一生懸命働いて納めてくれたもの。もっとありがたみをもって大切に使おうと改めて思った。

私は、正直言って勉強が好きではない。それは、私の友達や全国の多くの中学生がそう思うのではないか。でも、「これからの日本を担う皆さんへの期待をこめ」と教科書に書かれてある。

私はこれからの日本を担う一人なのか・・・。期待されているのか・・・。今まで嫌々してきた勉強だったが、この言葉を読んで心を打たれ、未来の自分のために、そして未来の日本のために勉強を頑張ろうと思った。

税金は教科書だけではなく、机、椅子、黒板、チョーク、エアコン。そして授業を教えてくださる先生方の給料など。何から何まで学校は税金でできている。私が当たり前のように学校に通えているのは税金のおかげなのだ

私の両親はいちご農家で自営業をしている。サラリーマンは給料から先に税金を引いてくれているが、自営業はそうはいかない。豊島のいちご農家の人たちは毎年集まって、教えてもらいながら自分で計算して、所得税を納めている。

毎年、私もその度に父が頭を抱えている姿を見ている。頭を抱えてまで、父はきちんと税金を納めようとしている。そんな父を見て、「私にも手伝えることはないか。私が代わってあげられないか。」と思う。

でも、私は税金に関してまだよく知らない。私も働くようになると、税金を納めると思う。そのとき、私も父のようにきちんと納め、社会に貢献したい。

税金を納めることは、とても難しく、大変だが、私たちが生きていく中で、税金がどれだけ大きな存在かということは分かっている。

引き出しの中で見つけた秘密。これまでに私は小学校と中学校で、租税教育を二回受けている。知れば知るほど知識の輪が広がる。これから大人になるまで新たな引き出しを見つけて、日本を担う一人として成長していきたい。そして、平和な日本をつくっていきたい。

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