存清制作工程2

存清（ぞんせい）制作工程　香川宗石[昭和 30年制作]

• 3（1）刻苧付け中抹香（1回目）（右）
  箆で刻苧をむらなくつけ、表面を平坦にして形を整えます。
• （2）空研ぎ（1回目）（中央）
  砥石等で空研ぎを行って刻苧肌の荒れを整え、2回目の刻苧付けを容易にします。
• （3）刻苧付け中抹香（2回目）、空研ぎ（2回目）（左）
  （1）・（2）の工程を3回繰り返します。
  ※刻苧は、篩（80目）にかけた中抹香10に対し、生漆4.5、黒漆1、糊3の割合で練り合わせてつくります。

• 4（1）和紙貼り（右）
  糊漆で和紙を貼り固めて補強します。
• （2）空研ぎ（1回目）（右）
  サンドペーパーで軽く研ぎ、表面の荒れを整えて刻苧付け細抹香を容易にします。
• （3）刻苧付け細抹香（1回目）（中央）
  刻苧をむらなくつけ、表面を平坦にして形を整えます。
• （4）空研ぎ（2回目）、刻苧付け細抹香（2回目）（左）
  （2）・（3）の工程を繰り返します。
  ※刻苧は、篩（100目）にかけた細抹香7に対し、切粉3.5、生漆5、黒漆1、糊4の割合で練り合わせてつくります。

• 5（1）布着せ（右）
  糊漆で麻布を貼り固めて補強し、割れや破損を防ぎます。
• （2）切粉錆付け（1回目）（中央）
  箆で切粉錆をつけ、麻布の布目を埋めて表面を整えます。
• （3）切粉錆付け（2回目）（左）
  砥石で空研ぎを行って表面の荒れを整え、2回目の切粉錆をつけます。切粉錆付けによって布目の痩せを防ぎます。
  • 切粉は、地の粉と砥の粉を混ぜ合わせてつくります。
  • 地の粉は、焼成した火山灰土や瓦を砕いて粉末にしたものです。
  • 切粉錆は、切粉7に地の粉3を混ぜて水で固練りしたものに、生漆6.5の割合で練り合わせてつくります。

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