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公開日:2020年12月10日

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目指せ、大ヒット - かがわ県産品コンクール受賞産品決定

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これまで話題のヒット商品を数多く生み出してきた「かがわ県産品コンクール」。2020年度の受賞産品が決定しました。18回目を迎える今回は、県産オリーブを使用した商品が対象の「オリーブ部門」を新設。97点の応募のうち20点が初参加で、どの商品も魅力あふれるものばかり。県産品の新たな可能性を期待させるコンクールとなりました。香川の気候風土や生産者の創意工夫により育まれた「未来のヒット商品」を紹介します。

瀬戸内の風を感じる新色

オリーブ部門 知事賞(最優秀賞)
Olive Glass(オリーブガラス)/Rie Glass Garden

今回から新設された「オリーブ部門」は、県内で栽培されたオリーブを使用した商品が対象。数ある応募の中から知事賞(最優秀賞)に輝いた「OliveGlass(オリーブ硝子)」は、オリーブの枝葉を燃やした灰や炭をガラスの原料に溶かしてできた、爽やかな緑色のガラス製品です。


Olive Glass(オリーブ硝子)/Rie Glass Garden

 

受賞者の杉山利恵さんは、高松市松福町でガラス工房「RieGlassGarden」を営むガラス作家。2012年の県産品コンクールでは、瀬戸内海の風景をそのまま写し取ったかのような美しい青色の「庵治石ガラス」で、審査委員特別賞に選ばれています。新しい色のオリーブ硝子は「温暖で穏やかな香川の雰囲気にマッチしていると思います」と笑顔で話してくれました。

オリーブ硝子を製作するきっかけは「自社のオリーブをガラスに溶かしてほしい」というオリーブ農園の一言から。「最初に試したときは偶然にも美しい緑色が出たので、これはいけると思いましたが、その後は色が出ない時や全く違う色になるなど、安定せず苦労しました」と試行錯誤の日々を振り返ります。ガラスの原料を溶かしている窯のつぼにオリーブの色が付くため、つぼを交換する直前しか試作できないこともあり、研究はなかなか進まず、あきらめかけた時期もあったそうです。

試作できない間も知り合いのガラス作家から話を聞き、研究方法を見直し続けていた杉山さん。新型コロナの影響で従来の仕事が中断したのを機に、再度オリーブ硝子の挑戦を決意。「県産品コンクールにオリーブ部門が新設されることを知り、目標ができました」と自らを奮い立たせました。

「オリーブを溶かし込んだガラスは、国内外探してもどこにもないはず。国内で初めてオリーブが根付いた香川で、世界で唯一のオリーブ硝子が生まれたことは、とてもすてきなストーリー。ガラスを通して香川の魅力を発信していきたい」と杉山さん。瀬戸内の風を感じさせる新しい色が誕生しました。

悲願の「オール香川」地酒

オリーブ部門 優秀賞
さぬきオリーブ酵母の地酒/香川県酒造協同組合

  • 「小豆島にオリーブの実のなるころ…」「小豆島にオリーブの花の咲くころ…」(小豆島酒造株式会社)
  • 「金陵 瀬戸内オリーブ純米吟醸」(西野金陵株式会社)
  • 「綾菊 さぬきオリーブ 純米酒」(綾菊酒造株式会社)
  • 「Setouchi KAWATSURU 純米吟醸 さぬきオリーブ酵母仕込み」(川鶴酒造株式会社)

優秀賞には「さぬきオリーブ酵母の地酒」が選ばれました。さぬきオリーブ酵母は、香川県酒造協同組合と県産業技術センターとの共同研究により、県産オリーブの果実の中から発見した県オリジナル酵母。県酒造協同組合代表理事の川人裕一郎さんが「四国で香川県だけオリジナル酵母がなく、今まで県のさまざまな特産から酵母が採取できないか探していました。県花・県木のオリーブから清酒造りに適した酵母が採取できて、香川らしい酒ができました」と言うように、さぬきオリーブ酵母は県内蔵元の悲願でした。

2019年秋から、県内蔵元4社がさぬきオリーブ酵母を使った地酒の醸造を開始し、20年3月に完成しました。米や水も香川県産にこだわった地酒は、従来の日本酒より甘酸っぱく爽やか、すっきりとした味で、瀬戸内のイメージにぴったりの日本酒です。


さぬきオリーブ酵母の地酒

さぬきオリーブ酵母の地酒がひと目で分かるように、組合で共通のロゴを作成しました。日本酒離れが進む中、若い人や女性に親しんでもらおうと、ラベルのデザインにもこだわっています。今回受賞したことで「若い人が日本酒を楽しんでもらうきっかけになれば」と川人さん。瀬戸内の温暖な気候と豊かな恵みで作られた「オール香川」の地酒が、地元を盛り上げる起爆剤にと期待しています。


川人代表理事(後列中央)と酒造組合の若手グループ「愛醸会」のメンバー

 

香川県産オリーブ関連商品認証制度

香川県産オリーブ関連商品の認証ロゴマーク

県の特産で、生産量が全国1位の「オリーブ」。
その品質は、国内外から高い評価を受けており、県産オリーブを使った食品や雑貨など、数多くの商品が県内の事業者によって製造されています。
県は、県産オリーブのブランド力を強化し、その魅力を広めるため、2019年4月に「香川県産オリーブ関連商品認証制度」を創設しました。
オリーブを使った新商品が次々と生まれ、現在201点の商品が認証されています。(2020年10月末日時点)

ヒット商品で香川をアピール

かがわ県産品コンクールの受賞産品の中で、いまや定番になっている商品もあります。2014年度菓子・スイーツ部門で知事賞に選ばれた「瀬戸内芳醇オレンジ」もその一つ。しっとりとやわらかい生地と希少糖のシロップで煮込んだ県産のネーブルオレンジがマッチし、爽やかな香りと程よい甘みが楽しめるケーキです。
株式会社シカ代表取締役の細川啓二さんは「コンクールに合わせて、新スイーツを考えています。毎年出品していますが、受賞した商品は全てヒットし、今では当社の主力になっています」と言うように、瀬戸内芳醇オレンジは菓子の売り上げの約4割を占めています。


株式会社シカ代表取締役 細川啓二さん

見た目やネーミング、パッケージなど全てにこだわった瀬戸内芳醇オレンジは、空港や駅などでも販売しており、外国人観光客にも人気。「香川県は野菜や果物の宝庫で、品質的に素晴らしいものばかり。これからも地元産にこだわった商品を開発し、地域の活性化につなげたい」と細川さん。次回のコンクールではどんな商品が出てくるのか、今から楽しみです。


瀬戸内芳醇オレンジ

2020年度かがわ県産品コンクール受賞産品

食品部門


知事賞:お魚でつくった燻製!フィッシュナゲット/株式会社おがた食研


優秀賞:さぬきのめざめ アスパラ餃子/株式会社平井料理システム


菓子・スイーツ部門


知事賞:讃岐のレモンと小原紅早生みかんのクリームサンド/株式会社夢菓房たから


優秀賞:飯山ピーチゼリー/株式会社かわよし


一般部門


知事賞:保多織をうまげによっけ繋いだ手袋/平田商店


優秀賞:讃岐のり染 獅子舞ゆたんハンカチ/有限会社大川原染色本舗


定番になった過去の受賞産品


まんのうひまわりオイル/株式会社グリーンパークまんのう(2018年 知事賞)


オリーブ豚100%使用ハンバーグ withさぬき逸品肉みそソース/株式会社ヒロコ デルカフェ(2018年 オリーブ植栽110周年特別賞)


さぬき角丸ボウル/中田漆木(2014年 優秀賞)

 

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