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公開日:2020年12月10日

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7竹林整備・利用推進の方針

竹林整備の推進には、竹材・タケノコの利用拡大が不可欠であり、具体的な支援策を検討する必要があります。

竹材を有効利用するためには、付加価値の高い新製品の開発や需要の拡大を図ると同時に、資源として安定的な収集・供給体制の整備をはじめ、収集・加工・消費までの各関係者間の情報共有化や体制づくりを支援するなどの措置が必要です。このような竹林の整備・利用が抱える課題を踏まえ、竹林の整備と利用推進の方針としてまとめました。

竹林を適正に管理し、循環型資源として活用することによって地域の振興と同時に、森林の持つ多様な公益的機能の維持という観点から、県民(消費者)、所有者、事業者、行政等がそれぞれの立場で取り組む必要があります。

竹林の整備・利用推進の方針

  • 竹林の拡大防止のための整備・利用推進
  • 森林の持つ公益的機能の維持増進
  • 合理的な竹林管理・整備技術向上
  • 地域に適した竹林や竹材・タケノコの利活用推進

1.県の取り組み方針

1)所有者への支援

所有者に対する普及啓発を行うとともに、竹林整備・利用に取り組む所有者などに対して支援を行う必要があります。

  1. 竹林整備の必要性に対する普及啓発
  2. 竹林の整備・利用に取り組む所有者などに対して技術的支援
  3. 竹林整備に取り組む所有者などに対して整備や作業路に要する経費の一部支援
  4. 利用や需要についての情報の提供
  5. 竹林整備の協業化など、供給体制づくりへの支援
  6. 穂先タケノコのブランド化などへの支援

2)研究開発、市場調査などへの支援

事業者、大学、試験研究機関と連携して取り組むとともに、各種ニーズに応じたきめ細かな支援を行う。

  1. 事業者、大学、研究機関、県との連携
  2. 情報・技術・課題について情報交換する場の提供
  3. 新開発した製品を実証する場の確保、提供
  4. 技術研究開発や事業化への支援
  5. 事業化のためのマーケット調査などへの支援
  6. 情報提供や機会の提供など販路開拓への支援

3)事業者の施設整備などへの支援

事業者が竹林の整備・利用に必要な施設設備に対して支援を行う。

  1. パーティクルボードや竹パウダー・竹粉炭混入合成樹脂成型品などの付加価値の高い新たな利用開発に必要な機械設備に対する支援や各種資金融資
  2. 竹パウダーの家畜飼料・敷き材、竹チップの肥料化、緑化吹付け基材などの利用拡大に必要な機械設備に対する支援や各種資金融資

4)竹林整備・利用推進のためのネットワークづくりへの支援

竹林の整備・利用を推進するための生産、収集、流通、加工、消費までの各関係者間の情報共有化や体制づくりに対して支援する。

  1. 生産、収集、供給、加工、消費情報の共有化に対する助言・指導
  2. 竹材の利用促進のための需給体制づくりに対する助言・指導
  3. 竹林の整備を推進するため、整備を希望する森林所有者と整備活動への参加希望者とを結ぶネットワークづくりや行政の仲介による活動の場と機会の提供などの助言・指導
  4. ボランティア団体等に対する技術的支援

5)竹材を利用した製品の普及支援、消費者等への普及啓発

消費者にとっては、環境に配慮した再生産可能な循環型資源を利用した製品であると同時に、価格が商品選択の大きなポイントとなっていることから、竹材利用製品を県認定リサイクル製品として登録に努めるとともに、率先利用に努める。

  1. 県認定リサイクル製品をはじめ竹材利用製品の販路開拓のための支援
  2. 各種広報媒体を通しての消費者への普及啓発活動の推進
  3. 竹林の整備の必要性について、環境教育・環境学習の推進

2.県民(消費者)、所有者、事業者、市町の取り組み

また、竹林の整備・利用を促進するため、県民(消費者)、所有者、事業者、市町など、それぞれの立場で取り組む必要があります。

1)県民(消費者)の取り組み

竹林の整備・利用への参加・協力を積極的に行うことは、所有者や事業者に対する支援となります。

  1. 竹など再生産可能な循環型資源を利用した商品の購入など、環境に配慮した消費活動を行う。
  2. 竹林の整備に積極的に参加・協力する。

2)所有者の取り組み

所有者が積極的に参加・協力することは、事業者に対する支援となるとともに、活動の場と機会を提供することにより、みどり豊かな地域づくりに取り組む必要があります。

  1. 自ら竹林の整備や利用
  2. 自ら竹林の拡大を防止
    • 自ら竹材やタケノコの利用・収穫
    • 他人の土地に侵入・拡大する竹をタケノコの時でなく大きくなった初夏に伐採
    • 波板トタンの埋設など地下茎の拡大を防止(竹林の整備指針参照(PDF:28KB)
  3. 地域における竹林の整備・利用の団地化や協業化への参加・協力
  4. 竹林の整備や利用を要望する都市住民等に対して、活動の場と機会を提供

3)事業者の取り組み

環境に配慮した再生産可能な循環型資源を利用した製品の開発など、消費者のニーズに合った支持を得られるようなビジネスを展開することが必要です。

  1. 消費者ニーズの把握
  2. 新技術・新製品の開発
  3. 機能やデザインの向上
  4. ブランド化への取り組み
  5. 需要情報の提供

4)市町の取り組み

市町と県は連携し、また、市町自らも実施することにより、所有者など地域住民や事業者の自主的な取り組みに対する支援を行う必要があります。

  1. 地域住民の自主的な取り組みに対する支援
  2. 事業者の特産品の開発やブランド化に対する支援
  3. 竹材利用製品の率先利用
  4. 竹林整備の団地化や協業化など、供給体制づくりへの助言・指導・支援
  5. 竹林の整備を推進するため、整備を希望する所有者と整備活動への参加希望者とを結ぶネットワークづくりや行政の仲介による活動の場と機会の提供などの助言・指導
  6. 普及啓発活動や環境教育、環境学習の実施

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