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公開日:2020年12月10日

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新県立体育館の整備等に関わる決議

令和5年度の完成を目指し、サンポート高松に建設される新県立体育館は、メインアリーナの最大収容人数が1万人以上と中四国最大級であり、集客力のあるスポーツ競技大会はもとより、トップアーティストによるコンサートやMICE等の誘致による地域経済の活性化に資する施設として、県民から大きな期待が寄せられている。
その一方で、建設工事費だけでも170億円から190億円と多額の費用が見込まれていることから、基本・実施設計においては、本県の財政状況も十分に踏まえ、建設コストや後年の維持管理・改修費が大きな負担とならないよう、また、県民をはじめ、利用者にとって利用しやすく、機能性や収益性にも優れた魅力ある施設となるよう、詳細かつ慎重に検討されなければならない。
このため、本県議会としては、昨年6月に「県立体育館整備等に関わる特別委員会」を設置し、音楽イベントやアリーナの専門家等からの意見聴取や委員会審査を踏まえ、同委員会の昨年6月の提言書において、外観のデザインなどの芸術性よりも機能性や収益性を重視してアリーナ機能を充実させるなどの8項目を踏まえた設計業者を選定するよう強く求め、設計業者が決定されている。
しかしながら、今月4日に開催された特別委員会における説明によると、基本設計の完了が今月末に迫った現段階において、地盤調査による杭仕様の変更に伴う経費が必要になることが判明するとともに、かねてから指摘してきた地盤高や屋根材、アリーナ外周部の工法等について、安全性や機能性の確保、経費抑制等の観点から再検討された案では、プロポーザルで提案されたコンセプトが大きく変更される可能性が否定できない。
加えて、高齢者や障がい者にとって利用しやすい動線や設備の確保、また、安全性やバリアフリー、機能性の観点からも、まだまだ十分に検討する必要がある。
また、昨年7月の本会議での決議では、建設工事費が予定予算を超えないよう、十分な時間をかけ、外部の専門家による仕様書のチェック等を細やかに行うことで、建設コストや維持管理費を最適化した設計を行わなければならないと提言している。これに必要な条件を満たしつつ、適正なコストで建設でき、後年度の負担を可能な限り抑えられる建築物を提案するのは設計者の責任であるが、基本設計の内容を見きわめる作業は県の責任であり、我々県議会の責任でもある。
よって、本県議会は、県に対し、今月末に予定されている基本設計の完了後、速やかに、コンストラクション・マネジメントの結果を報告するとともに、これまで提案してきた後年の維持管理・改修費の最適化、施設の機能性や収益性に関する内容が十分に反映されたものとなっているか、議会の意見を聴く機会を設けるとともに、その意見を踏まえたうえで今後の進め方の判断を行うよう求める。

以上、決議する。

令和元年10月10日

香川県議会

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