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素麺の官能評価をしているところ
産業技術センターは、ものづくりのパートナーとして地域企業の新分野進出、新商品開発などを支援しています。当センターの中で農芸化学職は、主に食品研究所または発酵食品研究所に配属され、食品関連企業(特に地場産品である醤油や佃煮、麺類(うどん、そうめんなど)、オリーブ、希少糖、冷凍食品など)の支援を担当しています。私の勤務する発酵食品研究所は小豆島に位置し、島内を中心とした食品産業を支援しています。
業務内容は、①技術相談、②依頼試験・施設利用、③研究開発、④人材育成など多岐にわたっています。
①技術相談としては、新商品開発、品質・衛生管理、工程改善、異物混入などのクレーム対応、栄養成分表示、賞味期限設定についてなど様々な相談に対応し、必要に応じて実際に現地状況を確認し改善指導を行うこともあります。
②依頼試験・施設利用では、企業からの依頼で各種試験・分析を行ったり、企業の方々が当センターの試験研究機器や開放研究室などの施設を利用して、各種試験・分析・加工などを行うことができます。
③研究開発では、県内企業の技術ニーズや社会ニーズに基づいたテーマを選定して研究を行い、その研究成果の普及に努めています。職員は最先端の技術を取り入れるため、展示会や講習会、学会に参加するなどの情報収集を行ったり、学会発表等による研究成果の普及や特許出願による知財の創出を行うこともあります。
④人材育成としては、企業や業界が抱えている技術的課題、先端技術の動向などについての技術講習会などを開催しています。また、中小企業等の技術者養成や能力開発のため、研修生やインターンシップの受入れを行っています。
私は職務経験者として県職員に採用されたのですが、前職では食品の商品開発に従事し「如何に自分色の商品を作り上げるか」に心血を注いでいました。現在は一転し、商品開発をサポートする立場になり、誰かを「支援すること」にとてもやりがいを感じています。特に、自分のこれまでの知識や経験が誰かの役に立つ、貢献できるというのは非常に嬉しいです。また、自分自身に似た経験があるからこそ、開発者の悩みや心情に寄り添った対応ができると考えており、実際に対応した後に感謝の言葉をいただくことも多く、モチベーションに繋がっています。
新卒時と転職時に就職活動をし、また前職では社員側として採用活動に携わったこともあります。それらの経験を経て感じたことですが、採用をする側も人間で、採用活動とは「この人と一緒に働きたい」と思えるような仲間を見つける活動だということです。
試験という形を取っている以上、筆記試験では一定以上の点数を取る必要はありますし、他の受験者と比較もされます。それを乗り越えるために必要になる知識等も多く、非常に苦労されていることと思います。ですが、採用活動の本質となる部分は変わらないと思いますので、どうか自分に自信を持って臨んでください。そうすれば、自ずと良い結果に繋がってくると思います。
令和3年4月 現在の職場
(掲載内容は、令和6年2月現在のものです。)
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