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公開日:2020年12月10日

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環境配慮指針

はじめに

私たちのふるさと香川は、「玉藻よし讃岐の国は国柄か見れども飽かぬ」と万葉集にも詠まれたように、白砂青松と多島美を誇る瀬戸内海をはじめ、緑の山々が連なる讃岐山脈、ため池や鎮守の杜などが点在する讃岐平野など、豊かな環境に恵まれています。

しかしながら、近年、資源やエネルギーを大量に消費する社会経済活動や生活様式は、環境への負荷を増大させ、地域の環境のみならず、人類の生存基盤である地球全体の環境までにも影響を及ぼすに至っています。

このため、環境への負荷の少ない持続的に発展することができる社会の構築に向け、県民、事業者、民間団体、行政といった社会を構成するすべての人々が、環境保全に関して担うべき役割や環境保全活動の意義を理解し、それぞれの立場に応じた公平な役割分担のもとで、互いに協力し、自主的かつ積極的に環境の保全に取り組む必要があります。

とりわけ、狭あいな県土において高度な土地利用が行われている本県で、自然の持つ循環を壊さず、持続可能な発展を図るためには、各種開発事業を計画、実施する場合において、事業や地域の特性、計画の熟度等に応じて適切な環境配慮を行うことが重要であり、その実現のためには、何よりも事業者の皆様の御協力と事業活動に伴う環境への負荷の低減に向けた自主的かつ積極的な取り組みが不可欠であります。

このようなことから、環境影響評価制度の対象とならない一定規模未満の開発事業についても、事業者の皆様に環境への配慮に自主的かつ積極的に取り組んでいただくため、その計画、実施の各段階における具体的な環境配慮事項等を明らかにした指針を策定しました。

開発事業に携わる事業者の皆様におかれましては、この指針の趣旨を御理解いただき、人と自然が共生する水と緑に恵まれた、美しい郷土香川の創造に向け、積極的な環境配慮に取り組んでいただきますようお願い申し上げます。

終わりに、この指針の策定に当たり、貴重な御意見、御提言をいただきました、香川県環境審議会の委員の皆様方に対しまして、心からお礼を申し上げます。

平成12年6月

香川県知事 真鍋 武紀

目次

  1. 背景
  2. 基本的考え方
  3. 地域特性別環境配慮指針
  4. 事業別環境配慮指針
  5. 環境配慮指針の推進等

参考資料

  1. 環境配慮指針の位置付け
  2. 香川県環境審議会委員名簿
  3. 用語解説

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1 背景

今日、大量生産、大量消費、大量廃棄型の社会経済活動や生活様式が定着する中で、通常の事業活動や日常生活から生ずる環境への負荷が増大し、都市・生活型公害やダイオキシン・環境ホルモン問題、廃棄物問題、地球環境問題など、様々な環境問題が顕在化してきている。

このような広範囲な環境問題に的確に対応するためには、行政はもとより、事業者や県民も含めた、すべての主体がそれぞれの立場に応じた公平な役割分担のもとに、自主的かつ積極的にその事業活動や日常生活を環境に配慮したものとするように行動し、社会全体を環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会に転換していくことが求められている。

特に、事業者は、経済活動の中で主要な部分を占めており、生産活動や開発事業の実施など、様々な事業活動に伴って生ずる環境への負荷の量が、一般県民の場合と比較して相対的に大きいことから、環境法規制の遵守にとどまらず、事業者が環境保全に対する認識を深め、公害の防止や廃棄物の減量化・リサイクル、再生資源の積極的な利用など、事業活動に伴う環境への負荷の低減に自主的かつ積極的に取り組むことが期待される。

このような状況のもと、本県では、平成9年5月に香川県環境基本条例に基づき、環境保全に関する長期的な目標及び施策の大綱並びに施策を推進するために必要な事項を定めた香川県環境基本計画を策定した。

香川県環境基本計画では、「今日の大量生産・大量消費・大量廃棄型の社会経済活動や生活様式を見直し、環境への負荷の少ないものに変えていくためには、事業者の協力と自主的かつ積極的な取組みが重要となる」ことから、「事業者が、オフィス活動や各種の開発事業において、自主的に適切な環境配慮が行えるようにするため、具体的な環境配慮事項を示した指針の策定を進める」こととしている。

このため、本県では、平成10年3月に香川県環境保全率先実行計画(かがわエコオフィス計画)を策定し、県自らが事業者、消費者の立場で環境に配慮したオフィス活動に全庁的に取り組んでいるところである。

また、環境影響評価制度の対象となる開発事業はもちろん、同制度の対象とならない一定規模未満の開発事業についても、その計画、実施段階における環境配慮のための指針を策定し、具体的な配慮事項を明らかにすることにより、開発事業によって生じる環境影響をできる限り抑制し、開発事業を環境面から望ましい方向へ誘導する必要がある。

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2 基本的考え方

(1) 目的

この指針は、土地の形状の変更、工作物の新設その他これらに類する開発事業の計画立案、事業実施等において、事業者の自主的かつ積極的な環境保全に配慮した行動を効果的に促進するため、開発事業によって生じる環境への負荷を低減するための取組みを体系化し、具体的な環境配慮事項等を明らかにすることを目的とする。

(2) 構成

この指針は、「地域特性別環境配慮指針」及び「事業別環境配慮指針」から構成される。

「地域特性別環境配慮指針」は、本県を地域特性の視点から、①山地・丘陵地域、②平野地域、③臨海地域、④島しょ部の4つの地域に区分し、地域区分毎に配慮の基本方向及び配慮事項を示すものである。

「事業別環境配慮指針」は、開発事業の規模・特性の視点から、開発事業が及ぼす環境への影響について、事業種毎に配慮の基本方向及び配慮事項を示すものである。

(3) 対象とする地域

この指針は、香川県全域を配慮の対象とする。

(4) 対象とする環境範囲

この指針において、配慮の対象とする環境範囲は、香川県環境基本計画で定める施策の基本方針に準じて、概ね次のとおりとする。

  • ① 大気汚染、水質汚濁、騒音、振動、悪臭、土壌汚染、地盤沈下、化学物質による汚染などの公害関連項目
  • ② 動物、植物、自然景観その他の自然環境を構成する要素
  • ③ 身近な緑、水辺地、文化財、史跡などの歴史的文化的遺産、都市景観その他の快適環境を構成する要素
  • ④ 資源の循環的な利用、エネルギーの有効利用、廃棄物の減量等
  • ⑤ 地球の温暖化、オゾン層の破壊などの地球規模の環境

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3 地域特性別環境配慮指針

(1) 山地・丘陵地域

地域特性

讃岐山脈の雄大な山並みの中に、自然環境保全地域である女体山、県立自然公園に指定されている大滝山、竜王山、大川山といった千メートル級の山々が点在する良好な自然環境を有する地域である。ニホンイノシシやニホンザルといった中大型の哺乳動物やカスミサンショウウオやオニクワガタといった貴重な動物の良好な生息地でもある。森林の大部分は二次林であるが、ブナの自然林など自然度の高い植生も現存し、鴨部川、香東川、土器川、財田川などの河川の上流域でもあり、水源としても重要な地域となっている。

ほとんどの地域が都市計画区域外であり、土地利用は大部分が森林であるが、農地も見受けられる。

配慮の基本方向

良好な自然環境が多く残る地域、自然度の高い地域や良好な景観を呈する地域を中心にその保全に努める。また、これらの地域は野生生物の貴重な生息・生育地でもあり、そのつながりや連続性にも配慮する。

さらに本地域は、大部分が森林と農地であり、水資源を蓄えた地域であることから、雨水の貯留・浸透機能の確保に努める。

配慮事項
  • 良好な自然環境が存在する地域において土地や地形を改変する場合には、改変を最小限に抑制するとともに、人工的な建造物の新設を必要最小限にするよう配慮する。
  • ランドマークとなっている景観、尾根筋や谷筋などを回避した用地の選定など、すぐれた自然景観の保全に配慮する。
  • 事業の実施により環境資源に影響を及ぼしたり、良好な景観が失われた場合には、その修復・創出に努める。
  • 絶滅のおそれのある野生生物などの生息・生育地は原則として保全・確保し、生息・生育地に与える影響をできるだけ小さくするように配慮する。その際、野生生物の移動性を考慮し、生息・生育地や生息・生育地間のつながりを分断しないように配慮する。
  • 工事によって野生生物やそれらの生息・生育地に影響を及ぼした場合には、けもの道をつくるなど生息・生育環境の修復、再生、創出に努める。
  • 森林、農地などは国土保全機能を有することから、事業を行う場合は、土地改変に伴う土石崩落などの災害の発生防止に努めるとともに、雨水の貯留・浸透機能の保全・向上に配慮した施設を設計するなど、健全な水循環の保全に配慮する。
  • 重要な水資源地域であることから、事業を進めるにあたっては、汚濁水や有害化学物質などによる水質汚濁の未然防止に努め、清らかで安全な水の確保に配慮する。

(2) 平野地域

地域特性

市街地では、市街化の進展などに伴う人為的影響が大きく、地域の自然性は低くなっているが、平坦で肥沃な三豊平野をはじめとする農業地域も広く分布する。一部、地盤が軟弱であり、排水能力が低いため、洪水時には湛水被害も生じやすい地域もある。

平野地域には、ため池や孤立丘が多く存在し県独特の景観や身近な動植物の良好な生息・生育環境を形成している。県立亀鶴公園や公渕森林公園など人と自然とのふれあいの場も整備されている。

配慮の基本方向

市街地では、社会経済活動や人口の集中により資源、エネルギーが大量に消費され、二酸化炭素や廃棄物が大量に発生しており、社会経済活動における環境への負荷の低減に努める必要がある。

身近な野生生物の生息・生育地になっている地域や香川県独特の景観を呈している地域については、それらが荒廃しないよう適正に保全するとともに、公園、緑地などの整備により自然環境の回復を図り、自然とのふれあいを高める必要がある。

配慮事項
  • 施設建設による交通量の増加に伴う渋滞の発生を防止するため、幹線道路へのアクセスルートの整備を図るなどの対策に努める。
  • 生活排水等による海域・河川の水質汚濁を防止するため、地域の実情に応じ、下水道、農業集落排水施設、合併処理浄化槽などの整備に努める。
  • 大規模な扇状地など地下水の涵養上重要な地域が多く分布していることから、適切な地下工事工法を採用するなど、地下水脈の遮断や地下水位の低下及び地下水汚染の防止に努める。
  • 開発に伴って発生する廃棄物は、発生量の抑制、リサイクルの推進に努めるとともに、適正な処理を行う。
  • 新たに住宅造成や農地造成などを行う場合には、施設供用段階の環境影響にも十分配慮する。
  • 都市に近接した良好な自然を極力残すとともに、大気浄化機能などの保全、景観、自然とのふれあいなどの観点から、施設建設などにあたっては緑や水辺の保全・創出に努める。その際、できるだけ緑や水辺の連続性を創出するよう配慮する。
  • 本県の特徴である多数のため池は、農業用水の他、洪水調節、地下水涵養、野鳥生息地、身近な水辺、景観など様々な観点から重要な資源であり、保全・活用に努める。
  • 里山の自然や良好な農地・農村景観、都市景観の保全・活用に努める。
  • 施設整備などにあたっては、公園、緑地、親水空間など自然とのふれあいの場の保全・整備に努める。

(3) 臨海地域

地域特性

埋立が行われ工業団地が形成されている地域や市街化の発展などで自然性は極めて低い地域もある反面、瀬戸内海国立公園に指定されている地域、屋島や有明浜のようにウバメガシ林やクロマツ林など比較的良好な自然環境を有している地域、五色台のように貴重な動物の生息環境を形成している地域や荘内半島のように海鳥の良好な生息環境となっている地域も存在する。県全体では自然海岸線延長が海岸線のおよそ6割を占めており、藻場や干潟なども多く分布している。

土地利用は、森林、農地、宅地が同程度存在するほか、工業地区も見受けられる。工業地区における大気汚染物質の排出量は多く、固定発生源から発生するSOx、NOx、ばいじんの大部分が臨海地域から排出されている。

配慮の基本方向

良好な景観や多様な生物の生息・生育地については、適正な保全を図るとともに、自然とのふれあいの場の確保、環境整備に努める。

工業地区においては、生産活動の集中により資源、エネルギーなどが大量に消費され、二酸化炭素や廃棄物が大量に発生しており、それらの環境への負荷の低減に努める必要がある。

配慮事項
  • 海岸線は自然海岸を中心に生物の重要な生息・生育地であり、水質浄化、景観、自然とのふれあいの観点からも保全する必要がある。特に藻場や砂浜・干潟などは極力保全するよう努める。
  • 港湾・海岸の整備にあたっては、地形、生物などの現況を把握し、天然の藻場・干潟、水産資源への影響が著しい地域や生物の生息・生育地などを回避した用地選定に努める。
  • 埋立、港湾事業などを行う際には、環境保全の観点から、事業計画の位置や規模の検討を十分に行い、事業を進めるにあたっては、閉鎖性水域であることに配慮し、水質、生物、景観の保全に努める。
  • 冷却水の取水、温排水の放水を行う場合、魚類などの水生生物の生息・生育環境に影響を及ぼさないよう配慮する。
  • 海岸周辺で施設等の整備を行う際には、水辺に近づきやすい施設設置に努めるなど、自然とのふれあいの場となっている海岸へのアクセスルートの確保に配慮する。
  • 埋立・干拓を行う場合には、水流・潮流を妨げないよう配慮し、周辺環境への負荷の低減に努めるとともに、藻場や干潟の再生・創出に努める。
  • 大気浄化機能などの保全の観点から、施設建設などにあたっては緑を積極的に守り増やしていくと同時に、飛砂防止林などによる海岸線の緑化に努める。
  • 施設建設による交通量の増加に伴う渋滞の発生を防止するため、幹線道路へのアクセスルートの整備を図るなどの対策に努める。
  • 事業を進めるにあたっては、工事段階はもちろん、工事後の施設供用も視野に入れ、大気汚染や水質汚濁の防止などに配慮する。また、廃棄物の発生抑制、リサイクルの推進に努めるとともに、適正な処理を行う。
  • 生活排水等による海域・河川の水質汚濁を防止するため、地域の実情に応じ、下水道、農業・漁業集落排水施設、合併処理浄化槽などの整備に努める。また、工場などの建設にあたっては、適正な排水処理施設の設置に努める。

(4) 島しょ部地域

地域特性

典型的な多島海景観を呈し、その大部分が瀬戸内海国立公園に指定されており、中にはクロマツ林やウバメガシ林を主とする森林が発達している地域もある。全体として魚介類や鳥類の良好な生息環境、植物の良好な生育環境が残されている。中でも、瀬戸内海で2番目に大きな小豆島には、ニホンジカやニホンザルといった中大型の哺乳動物も生息している。

リゾート観光開発が進められた一方、重要伝統的建造物群保存地区、伝統行事、郷土芸能なども数多く継承されている。

生活環境としては、慢性的な水不足に対処するため、水資源の確保などが課題となっている。

配慮の基本方向

本地域は、多様な動物や貴重な植物の生息・生育地となっていることから、自然の状態が残された海岸地域での埋立を厳に抑制するなど、その適正な保全を図る必要がある。すぐれた自然景観地や文化遺産なども多く分布し、それらを適切かつ効果的に活用しながら、その保全を図る。

河川水量の確保の観点から、地域全域の雨水貯留・浸透機能などの確保に努める。

配慮事項
  • 渡り鳥の飛来地や繁殖地をはじめ、野生生物の生息・生育地は、原則、保全・確保し、生息・生育地に与える影響をできるだけ小さくするように配慮する。その際、野生生物の移動性を考慮し、生息・生育地や生息・生育地間のつながりを分断しないように配慮する。
  • 海岸線は自然海岸を中心に生物の重要な生息・生育地であることから、水質浄化、景観、自然とのふれあいの観点から、自然の状態が残された海岸地域での埋立を厳に抑制し、その保全に努める。
  • 重要伝統的建造物群保存地区、伝統行事、郷土芸能などについては、自然環境と一体となった保全やその効果的な活用に努める。
  • 森林や農地などは国土保全機能を有することから、事業を行う場合は、雨水の貯留・浸透機能の確保に配慮した施設の設計を行うなど、地域の健全な水循環の保全に配慮する。

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4 事業別環境配慮指針

(1) 事業別環境配慮指針の構成

事業別環境配慮指針は、「配慮の基本方向」→「配慮事項」で構成される。

「配慮の基本方向」は、事業の規模・特性の視点から、配慮を行うにあたっての基本的な方向性を示したものであり、基本方向に沿って配慮の視点を具体化したものが「配慮事項」である。

また、本指針では、事業種を問わず、いずれの事業種においても行うべき配慮事項を「すべての事業に共通する配慮」、特定の業種に必要な配慮事項を「事業別の配慮」として整理している。

なお、「すべての事業に共通する配慮」に掲げた配慮事項のうち、特に重要と考えられるものについては、「事業別の配慮」においても再度掲載した。(文末に、《再掲》と表記。)

(2) 対象とする開発事業

事業別配慮指針は、以下の14の開発事業を配慮の対象とする。ただし、その他の開発事業についても、この指針に準じて適切な配慮を行うことが望ましい。

  • ① 道路の建設
  • ② 鉄道の建設
  • ③ 建築物の建設
  • ④ 土地区画整理
  • ⑤ 用地の造成
  • ⑥ 農業農村整備
  • ⑦ 公園・緑地の造成
  • ⑧ 上下水道の整備
  • ⑨ 廃棄物処理施設の設置
  • ⑩ 土石の採取
  • ⑪ 埋立・干拓
  • ⑫ 港湾・海岸整備
  • ⑬ 電源開発
  • ⑭ 河川・ダム等の整備

(3) すべての事業に共通する配慮

以下には、事業種を特定せず、いずれの事業種においても実施することが望ましい配慮事項を示す。

すべての分野に共通の配慮事項
  • 法令、土地利用計画、都市計画等の関連計画との整合を図る。
生活環境
  • 事業の実施にあたっては、周辺の土地利用や環境状況を考慮し、大気汚染、水質汚濁、悪臭、騒音・振動等の防止、粉じんの飛散防止、有害化学物質による汚染防止など、工事に伴う地域環境への負荷を低減するための措置を講じ、住民の安全性の確保に努める。
  • 運搬ルートの選定や低騒音・低振動に配慮した車両走行の励行など、工事車両の通行による周辺環境への影響の軽減に配慮する。
  • 施設・敷地内の植栽を行う場合には、農薬や肥料の使用抑制に努める。
  • 地形・地盤条件を踏まえた用地選定や改変を最小限に抑える整備手法の採用など、土地改変に伴う災害の発生防止に努める。
自然環境
  • 土地や地形の改変が少なくてすむ用地を優先的に選定し、自然環境に及ぼす影響を最小限に抑制するよう配慮する。
  • 野生生物の生息・生育地等を回避した用地選定、生息・生育地や生息・生育地間のつながりを分断しない用地選定など、野生生物の生息・生育環境の保全に配慮する。特に絶滅のおそれのある野生生物などの生息・生育地は原則として保全し、代替地の確保、野生生物の移植・移住等に努める。
  • 既存の自然地の活用や繁殖期に配慮した工期の設定など、工事による野生生物やそれらの生息・生育地への影響を最小限に抑制するとともに、生息・生育環境の修復、再生、創出に努める。
  • 水源地域の保全、地域の生物多様性の確保、環境保全機能の維持・向上などに配慮して、森林の保全に努める。
快適環境
  • 景勝地等のすぐれた自然景観の保全に配慮し、事業により景観が阻害された場合には、その修景に努める。
  • 周辺地域の環境との調和に配慮した施設の配置・規模・デザイン・色彩・素材等を検討し、良好な景観の形成に努める。
  • 施設・敷地内の緑化に努める。
  • 植栽を行う場合には、地域の植生や生態系に配慮した樹種の選択に努める。
  • 工事現場の景観は、工事用防護壁のデザイン・色彩の工夫などにより、周辺地域の環境との調和に配慮する。
資源・エネルギー・廃棄物
  • 再生原材料や再生資材、長期使用が可能な資材の採用などにより、資源の循環的利用に努める。
  • 資材の発注量や内容の適正化、建設廃棄物や建設残土のリサイクルの推進など、工事に伴って排出される廃棄物等の発生抑制、リサイクルに努める。
  • 建設廃棄物や建設残土の処理方針の検討や処理状況の監視など、工事に伴って排出される廃棄物等を適正に処理する。
  • 自然エネルギーや未利用エネルギーを利用したシステム・機器の導入、省エネ型機器の導入など、エネルギーの有効利用に配慮した施設の整備に努める。
  • 省エネ技術・省エネ型施工機械の導入、低燃費・低公害型の工事車両の使用など、工事に伴うエネルギー消費の抑制に努める。
  • 透水性舗装の導入、雨水浸透・貯留施設の設置など、水の循環的利用に配慮した施設の設計に努める。
  • 節水型機械の導入、作業時の節水励行など、工事に伴う水消費の抑制に努める。
地球環境
  • 温室効果ガスの排出源対策として、エネルギーの有効利用や省エネルギーなどに努める。
  • 温室効果ガスの吸収源対策として、森林の保全や施設・敷地内の緑化に努める。
  • 熱帯材型枠の使用削減に努める。
  • 施設の解体や設備の廃棄に伴って排出されるフロンの回収、適正処理に努める。

(4) 事業別の配慮

① 道路の建設
配慮の基本方向

自動車交通に伴う交通公害については、バイパスや環状道路等の道路ネットワークの整備、交差点の立体化等により交通の円滑化を図り、周辺環境への負荷の低減に努める。

また、道路の建設は土地の改変や分断を伴うことから、野生生物の生息・生育地の保全など地域の自然環境への影響を最小限に抑えるよう配慮するとともに、良好な道路景観の創出に努める。

さらに、地域の健全な水循環の保全や資源の循環的利用に努める。

配慮事項

【生活環境】

  • 交通渋滞、排気ガスによる大気汚染、騒音・振動など、自動車の通行に伴う地域の生活環境への負荷を低減するよう配慮した道路構造・運用システムを検討する。
  • 道路の高架構造による日照・電波障害の防止に向けた検討を行う。
  • トンネルの建設や架橋工事を行う場合には、工事に伴う騒音・振動、粉じんの飛散、土壌や表流水の汚染防止など、周辺地域の環境への負荷を低減するよう配慮する。

【自然環境】

  • 野生生物の生息・生育地の分断を回避するとともに、移動性に配慮した施設の整備を図るなど、生息・生育環境の保全に配慮する。
  • 自動車の通行に伴う騒音・振動や、街路灯等の人工光が生息・生育環境に及ぼす影響に配慮する。

【快適環境】

  • 交通関連施設のデザイン・色彩の工夫、街路樹の植栽、オープンスペースの確保など、地域環境との調和に配慮した良好な道路景観の形成に努める。

【資源・エネルギー・廃棄物】

  • 路盤材に再生原材料・再生資材を使用するなど、資源の循環的利用に努める。《再掲》
  • 透水性舗装等により水の循環的利用を推進するとともに、トンネルの建設を行う場合には、地下水脈に配慮した構造を検討するなど、地域の健全な水循環の保全に努める。《再掲》

【地球環境】

  • 道路の緑化を積極的に推進し、植栽を行う場合には、地域特性とともに、二酸化炭素吸収能力など大気浄化機能を考慮した樹種の選択に努める。《再掲》
  • 交通渋滞によるエネルギー消費や二酸化炭素等の排出を抑制するため、円滑な道路交通流の確保に努める。
  • 道路の建設ルート選定にあたっては、二酸化炭素の吸収源としての森林の保全に配慮する。《再掲》
② 鉄道の建設
配慮の基本方向

鉄道の運行に伴う騒音・振動等の未然防止に向けた対策を検討し、周辺地域の生活環境への負荷の低減に努める。

また、鉄道の建設は土地の改変や分断を伴うことから、野生生物の生息・生育地の保全など地域の自然環境への影響を最小限に抑えるよう配慮する。

さらに、駅舎等の鉄道関連施設が周辺の景観と調和するよう配慮するとともに、雨水利用やエネルギーの有効利用に努める。

配慮事項

【生活環境】

  • 鉄道の運行に伴う騒音・振動を防止するため、鉄道沿線の土地利用を踏まえた軌道構造を検討する。
  • 鉄道の高架構造による日照・電波障害の防止に向けた検討を行う。
  • トンネルの建設や架橋工事を行う場合には、工事に伴う騒音・振動、粉じんの飛散、土壌や表流水の汚染防止など、周辺地域の環境への負荷を低減するよう配慮する。

【自然環境】

  • 野生生物の生息・生育地の分断を回避するとともに、移動性に配慮した施設の整備を図るなど、生息・生育環境の保全に配慮する。

【快適環境】

  • 駅舎のデザインや色彩の工夫、鉄道敷地内の盛土・切土の法面緑化など、周辺環境との調和に配慮し、良好な景観形成に努める。

【資源・エネルギー・廃棄物】

  • 駅舎・関連施設への雨水利用施設、節水型・省エネ型機器の導入など、水の循環的利用やエネルギーの有効利用に努める。
  • トンネルの建設を行う場合には、地下水脈に影響を及ぼさないよう配慮するなど、地域の健全な水循環の保全に努める。

【地球環境】

  • 鉄道の建設ルートの選定にあたっては、二酸化炭素の吸収源としての森林の保全に配慮する。《再掲》
  • 鉄道関連施設の植栽を行う場合には、地域特性とともに、二酸化炭素吸収能力など大気浄化機能を考慮した樹種の選択に努める。《再掲》
③ 建築物の建設
配慮の基本方向

日照障害や周辺の交通流・交通量の変化など、新たな建築物の建設に伴う地域の生活環境への負荷の低減に配慮する。

また、建築物の建設は土地の改変を伴うことから、対象地及びその周辺の土地利用や、地域の自然環境の保全及び創出に配慮するとともに、施設設計においては地域環境との調和にも配慮し、良好な環境の創出に寄与するよう努める。

さらに、資源、水、エネルギーが有効利用されるようシステムや設備の導入に努める。

配慮事項

【生活環境】

  • 周辺の土地利用等を踏まえ、大気汚染物質、汚水等を適正処理する施設、防音施設など、地域の生活環境の保全に配慮した施設の整備に努める。
  • 高層建築物を建設する場合には、日照・電波障害、風害等の防止に配慮した構造や配置等を検討する。
  • 規模の大きな住宅団地、駐車場などを建設する場合には、周辺地域の交通流・交通量の変化に伴い交通渋滞や大気汚染等が発生しないよう、建物の構造や配置等を検討する。
  • 商業施設の建設にあたっては、広告塔等による光害に配慮する。
  • 工業施設の建設にあたっては、大気汚染、水質汚濁の防止など、法令に定められた環境保全上の措置を講じる。

【自然環境】

  • 野生生物やその生息・生育環境の保全、地域に存在する自然の活用に努めるとともに、敷地内における緑地や親水空間の創出に努める。

【快適環境】

  • 周辺環境との調和に配慮した施設の配置・規模・デザイン・色彩等を検討し、良好な景観の形成に努める。
  • 地域特性を考慮して、敷地内、建物の壁面、屋上、ベランダ等の緑化に努める。《再掲》
  • 住宅団地をはじめ大規模建築物を建設する場合には、敷地内に緑地や親水空間など自然とのふれあいの場の整備に努める。
  • 商業用施設及び工作物は、特に周辺景観との調和に配慮したデザイン等を検討する。また、大規模商業施設を建設する場合には、違法駐車・駐輪による周辺の景観阻害への防止に努める。
  • 自然とのふれあいの場の整備にあたっては、可能な限り自然石など自然素材の活用に努める。

【資源・エネルギー・廃棄物】

  • 再生原材料・再生資材等の活用や廃棄物等の発生を抑える整備手法を検討するなど、資源の循環的利用に努める。《再掲》
  • 供用時の廃棄物の発生抑制、リサイクルの推進に配慮した施設を整備し、一定規模以上の集合住宅を建設する場合には、共同の資源回収施設の設置に努める。
  • 建設・解体に伴って排出される廃棄物等を適正に処理する。《再掲》
  • 雨水浸透ます・雨水貯留槽等の導入など、水の循環的利用に配慮した施設の整備に努める。《再掲》
  • 地下構造の建築物を建設する場合には、工事によって水循環が妨げられないよう配慮する。
  • 通風、自然採光など自然条件を活かすとともに、断熱構造の採用など建物の熱効率向上に努める。
  • エネルギーの有効利用(自然エネルギー、未利用エネルギー等の利用、省エネ型機器、自動照明システムなど)に配慮した施設の整備に努める。
  • 一定規模以上の施設を建設する場合には、中水道や地域冷暖房の導入など、資源、水、エネルギーの有効利用について検討する。

【地球環境】

  • 熱帯材型枠の使用削減に努める。
  • 建設用地の選定にあたっては、二酸化炭素の吸収源としての森林の保全に配慮する。《再掲》
  • 施設や敷地内の植栽を行う場合には、地域特性とともに、二酸化炭素吸収能力など大気浄化機能を考慮した樹種の選択に努める。《再掲》
  • フロン・ハロンを使用していない設備や資材の採用に努める。
④ 土地区画整理
配慮の基本方向

土地区画整理は、都市計画区域における良好な環境の創造を目的として実施する事業であるが、市街地において事業を実施することから、対象地周辺の環境状況や土地利用等に十分配慮し、事業に伴う地域の生活環境への負荷を低減するための対策を講じる必要がある。

また、道路、公園等の施設建設を伴うことから、身近な生物やそれらの生息・生育環境の保全及び創出に配慮するとともに、地域協定等により快適な住環境の創出に努める。

さらに、資源、水の循環的利用やエネルギーの有効利用に努める。

配慮事項

【生活環境】

  • 地域の生活環境の保全を図るため、対象地及び周辺の土地利用を考慮し、対象地内への通過交通の流入抑制に配慮する。
  • 住宅が密集している地域において建物の解体を行う場合には、騒音・振動、粉じんの飛散防止に配慮する。

【自然環境】

  • 身近な緑や水辺地など、地域に存在する自然環境の活用、身近な生物の生息・生育環境の創出に努める。

【快適環境】

  • 大規模事業を実施する場合には、都市のスプロール化を招かないように用地選定に配慮する。
  • 緑化や建築等の地域協定を踏まえて、周辺環境との調和に配慮した施設の配置・規模・デザイン・色彩等を検討することにより、良好な景観の形成に努める。
  • 地域特性を考慮して、公共施設敷地内の緑化に努める。《再掲
  • 既成市街地及びその周辺においては、緑地や親水空間の創出など自然とのふれあいの場の整備に努める。

【資源・エネルギー・廃棄物】

  • 造成過程で盛土等を行う場合には、工事で発生した建設残土のリサイクルに努める。《再掲》
  • 供用時の廃棄物の発生抑制、リサイクルの推進に配慮した施設の整備に努める。
  • 地下水脈の保全に配慮した造成のあり方や、雨水利用施設、中水道の導入等を検討し、地域の水循環の保全に配慮する。
  • 通風、自然採光など自然条件を活かした用地造成のあり方を検討する。

【地球環境】

  • 施設・敷地内の植栽を行う場合には、地域特性とともに、二酸化炭素吸収能力など大気浄化機能を考慮した樹種の選択に努める。《再掲》
⑤ 用地の造成
配慮の基本方向

用地の造成は、面的な土地の改変を伴い、環境に与える直接的な影響が大きいことから、対象地の環境状況や周辺の土地利用等を事前に把握した上で、周辺地域の生活環境への負荷の低減や、地域の安全性が確保されるよう配慮する必要がある。また、野生生物の生息・生育環境に及ぼす影響にも配慮し、地域の自然は可能な限り改変を加えないように努めるとともに、影響を最小限にとどめ、修復、再生に努める。同時に、すぐれた自然景観に影響を及ぼさないような配慮も必要である。

さらに、造成過程における資源の循環的利用や、造成後の水の循環的利用に配慮する。

配慮事項

【生活環境】

  • 用地の選定にあたっては、対象地及び周辺の土地利用や環境状況、都市基盤の整備状況に配慮して事業を計画する。環境汚染等が認められる場合には対象地の見直しを含めた措置を検討する。
  • 交通量・交通流の変化に伴う自動車交通公害対策として、対象地及び周辺市街地への通過交通の流入抑制や、幹線道路・工業地域との隣接部に緩衝帯の設置を検討するなど、交通渋滞や大気汚染、騒音・振動等による環境影響の低減に努める。
  • 土地造成工事にあたっては、汚濁水の流失を抑えるなど、水質保全対策に努める。

【自然環境】

  • 自然環境への影響を最小限に抑制するため、土地や地形の改変が少なくてすむ用地や野生生物の生息・生育環境の保全に配慮した用地の選定、整備手法の採用に努める。
  • 自然環境に影響を及ぼした場合には、それらの修復、再生、創出に努める。
  • ランドマークとなっているようなすぐれた自然景観の保全を図るとともに、地域に存在する緑地や水辺等を活用した造成に努め、改変を加えた場合には修景に努める。

【快適環境】

  • 大規模事業を実施する場合には、都市のスプロール化を招かないよう配慮した用地選定に努める。
  • 地域の自然環境の活用に努めるとともに、造成後の緑化、周辺環境との調和に配慮した施設の配置・規模・デザイン・色彩等を検討し、良好な景観の形成に努める。《再掲》
  • 既成市街地及びその周辺においては、緑地や親水空間の創出など自然とのふれあいの場の整備に努める。

【資源・エネルギー・廃棄物】

  • 造成計画に際しては、切土、盛土のバランスに配慮し、建設残土の発生抑制に努めるとともに、工事で発生した建設残土のリサイクルを推進する。《再掲》
  • 地下水脈の保全に配慮した造成のあり方や、雨水利用施設、中水道の導入等を検討し、地域の水循環の保全に配慮する。
  • 通風、自然採光など自然条件を活かした用地造成のあり方を検討する。

【地球環境】

  • 用地の選定・造成にあたっては、公共交通機関の利用促進を図るため、周辺の土地利用や、公共交通機関とのアクセスに配慮した事業計画を検討する。
  • 造成後の交通量・交通流の変化を考慮した事業計画を検討する。
  • 用地の選定にあたっては、二酸化炭素の吸収源としての森林の保全に配慮する。《再掲》
⑥ 農業農村整備
配慮の基本方向

農村地域における水環境の悪化を改善するため、農業集落排水による水質浄化対策を推進する。

また、農村地域は既成市街地に比べて良好な自然環境が残されていることから、里山に生息・生育する生物やそれらの生息・生育環境の保全、農村の個性を活かした景観の形成、自然や農業とふれあうための場の確保に努める。

農業関連施設の建設にあたっては、資源の循環的利用、未利用エネルギーの利用、地域の水循環の保全等に配慮する。

配慮事項

【生活環境】

  • 適正な排水処理施設の整備など、農村地域の排水浄化対策を進め、水環境の改善に努める。

【自然環境】

  • 里山の自然の保全、活用に努める。
  • ため池、水路等の改修を行う場合には、野鳥や水生生物の生息・生育環境に配慮した施設整備に努める。

【快適環境】

  • 農用地造成、農道や関連施設の建設にあたっては、自然景観の保全、伝統的な建築物の保存、地域の自然環境の活用等に配慮し、良好な農村景観の形成に努める。
  • ため池、水路等の改修を行う場合には、緑化、親水性に配慮した施設整備に努める。
  • 里山の自然や農業とふれあう場として活用することができる農村環境づくりに努める。

【資源・エネルギー・廃棄物】

  • 造成過程で発生した建設残土のリサイクルなど、資源の循環的利用に努める。《再掲》
  • 地下水の流動に配慮した用地造成、調整池の整備、雨水利用施設の導入など、地域の健全な水循環の保全に配慮する。

【地球環境】

  • 用地の選定にあたっては、二酸化炭素の吸収源としての森林の保全に配慮する。《再掲》
⑦ 公園・緑地の造成
配慮の基本方向

公園・緑地は、人に潤いや安らぎをもたらす空間であると同時に、野生生物の生息・生育空間としても重要である。

このため、公園・緑地の整備にあたっては、土地改変の抑制に配慮しながら、人と自然とのふれあいの場の確保に努める一方、対象地及びその周辺の環境状況を踏まえ、野生生物の生息・生育地の保全、良好な自然環境や景観地の保全及び活用、緑の有する環境保全機能の維持、向上等に配慮する必要がある。

また、関連施設の整備にあたっては、自然石など自然素材の活用や資源の循環的利用、雨水利用による水循環の保全、自然エネルギーの利用等に努める。

配慮事項

【生活環境】

  • 既成市街地、その周辺地域における大気浄化、騒音・振動等の低減に配慮して、緑や水辺が有する環境保全機能の維持・向上に努める。
  • レクリエーション施設等を併設する場合には、適正な排水処理施設を設置するなど、地域の生活環境の保全に配慮した施設整備に努める。

【自然環境】

  • 自然環境への影響を最小限にとどめるため、土地や地形の改変を抑制するとともに、地域に存在する緑地、水辺等の保全、活用に努める。
  • 特に良好な自然環境や野生生物の生息・生育地が存在する地域で公園整備を行う場合には、改変を最小限に抑制し、その保全に努めるとともに、環境教育の場としての整備が図れるよう配慮する。
  • 公園・緑地を整備する場合には、野生生物の生態に配慮し、生息・生育環境の保全、創出に努める。

【快適環境】

  • 周辺環境との調和に配慮したデザイン、自然石など自然素材の活用を検討し、良好な景観の形成に努める。
  • すぐれた自然景観に改変を加えた場合には修景に努める。
  • 植栽を行う場合には、地域特性を考慮した樹種の選択に努める。《再掲》
  • 公園内に親水性護岸、観察場など、地域特性を考慮した自然とのふれあいの場の整備に努める。
  • 既成市街地、その周辺においては、土地利用や地域特性を踏まえ、公園・緑地の適正な配置、規模の確保に努める。

【資源・エネルギー・廃棄物】

  • 造成過程で盛土等を行う場合には、工事で発生した建設残土のリサイクルに努める。《再掲》
  • 地下水脈の保全に配慮した造成のあり方や、雨水利用施設の導入等を検討し、地域の水循環の保全に配慮する。

【地球環境】

  • 用地の選定にあたっては、二酸化炭素の吸収源としての森林の保全に配慮する。《再掲》
⑧ 上下水道の整備
配慮の基本方向

上下水道施設の新設・改良にあたっては、対象地周辺の環境状況や土地利用等に配慮した上で、水質汚濁や悪臭等の防止策を検討し、生活環境への負荷の低減に配慮する必要がある。

また、施設の建設は土地の改変を伴うことから、対象地における野生生物の生息・生育環境への影響抑制に配慮するとともに、地域環境との調和に配慮した施設づくりに努め、良好な景観の形成に努める。

さらに、供用段階まで視野に入れ、資源や水の循環的利用やエネルギーの有効利用に努める。

配慮事項

【生活環境】

  • 地域の生活環境の保全を図るため、貯留水や汚泥を適正処理する施設の整備など、水質汚濁、悪臭等の防止に努める。

【自然環境】

  • 下水処理水を放流する場合には、水生生物の生息・生育環境に影響を及ぼさないよう水質の保全に配慮する。

【快適環境】

  • 周辺環境との調和に配慮した施設の配置・規模・デザイン・色彩等を検討し、良好な景観の形成に努める。
  • 地域特性を考慮しながら、浄水場、下水処理場等の緑化を推進する。《再掲》
  • 既成市街地及びその周辺においては、緑地や親水空間など敷地内での自然とのふれあいの場の整備に努める。

【資源・エネルギー・廃棄物】

  • 汚泥の資源化など、資源の循環的利用を推進するための施設整備に努める。《再掲》
  • 汚泥などの廃棄物を適正に処理する。《再掲》
  • 雨水利用や下水処理水の再利用等を推進し、地域の健全な水循環の保全に努める。
  • 効率的なエネルギー利用や未利用エネルギーの有効利用等に配慮した設備、技術の導入に努める。

【地球環境】

  • 植栽を行う場合には、地域特性とともに、二酸化炭素吸収能力など大気浄化機能を考慮した樹種の選択に努める。《再掲》
⑨ 廃棄物処理施設の設置
配慮の基本方向

施設の建設にあたっては、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づく技術上の基準に適合していることに加え、対象地の地象、水象、気象等の自然条件や土地利用等に配慮し、大気汚染、水質汚濁、悪臭等による生活環境の保全上の支障が生じないよう、十分な配慮を行うとともに、高度な環境保全技術の導入に努める。

また、周辺環境との調和に配慮した施設づくりに努め、良好な景観の形成や自然とのふれあいの場の確保に努める。

さらに、資源の循環的利用やエネルギーの有効利用に努める。

配慮事項

【生活環境】

  • 周辺の自然条件や土地利用等を踏まえ、施設からの排ガスや排水等を適正に処理する施設、防音施設、緩衝帯など、地域の生活環境の保全に配慮した施設整備を行うとともに、高度な環境保全技術の導入に努める。
  • 廃棄物搬入車両による生活環境への影響を把握し、廃棄物の受入時間や搬入台数の管理を行う。
  • 衛生害虫の発生防止や駆除を徹底する。

【自然環境】

  • 地域の生物多様性の確保、環境保全機能の維持・向上などに配慮する。
  • 施設からの排水や排ガスが野生生物の生育・生息環境に影響を及ぼさないよう配慮する。

【快適環境】

  • 周辺環境との調和に配慮した施設の配置・規模・デザイン・色彩等を検討し、良好な景観の形成に努める。
  • 緑地や親水空間など、敷地内における自然とのふれあいの場の整備に努める。

【資源・エネルギー・廃棄物】

  • 廃棄物の資源化など、資源の有効利用を促進するための施設整備に努める。
  • ごみ焼却余熱の地域利用など、未利用エネルギーの有効利用に配慮した設備、技術の導入に努める。

【地球環境】

  • 山間部での用地選定にあたっては、二酸化炭素の吸収源としての森林の保全に配慮する。《再掲》
⑩ 土石の採取
配慮の基本方向

土石の採取は、土地や地形の改変を避けられない事業であることから、対象地及びその周辺の環境状況や土地利用等を踏まえた上で事業計画を策定し、野生生物の生息・生育環境やすぐれた自然景観の保全に配慮する必要がある。改変を加える場合には、それらの修復、再生、創出に努める。

また、土石採取に伴う大気汚染、水質汚濁の未然防止に向けた対策を検討し、地域の生活環境への負荷の低減にも努める必要がある。

さらに、土石採取が適正かつ計画的に行われるよう配慮する。

配慮事項

【生活環境】

  • 大規模事業の実施にあたっては、対象地及び周辺の土地利用や環境状況に配慮して事業を計画する。
  • 土石採取・運搬にあたっては、環境保全上、防災上の観点から検討を行い、対象地及び周辺の環境保全に配慮した施設の整備を図るとともに、環境負荷の低減に配慮した整備手法の採用に努める。
  • 土石採取による土石崩落等の災害の発生を防止するために必要な措置を講じる。

【自然環境】

  • 土石採取による自然環境への影響を最小限に抑制するため、土地や地形の改変が少なくてすむ用地や野生生物の生息・生育環境の保全に配慮した用地を選定する。改変する場合には、自然環境に及ぼす影響を最小限に抑えるよう配慮し、それらの修復、再生、創出に努める。

【快適環境】

  • すぐれた自然景観の保全に配慮した用地の選定、整備手法の採用に努め、改変を加えた場合には修景に努める。
  • 土石採取後の裸地の緑化に努める。緑化にあたっては、地域特性を考慮して樹種の選択に努める。《再掲》

【資源・エネルギー・廃棄物】

  • 計画的な土石採取、建設残土のリサイクルを推進することにより、資源の有効利用に努める。《再掲》

【地球環境】

  • 土石の採取にあたっては、二酸化炭素の吸収源としての森林の保全に配慮する。《再掲》
  • 土石採取後の裸地に植栽を行う場合には、地域特性とともに、二酸化炭素吸収能力など大気浄化機能を考慮した樹種の選択に努める。《再掲》
⑪ 埋立・干拓
配慮の基本方向

埋立・干拓により周辺水域の水質悪化や土壌汚染等の環境汚染を生じないよう対策を検討し、施設の整備を図る必要がある。

また、埋立・干拓は、特に野生生物の生息・生育環境や自然景観に著しい影響を及ぼす恐れがあることから、土地改変を厳に抑制することを原則とするとともに、改変を加える場合には、生息・生育地、景観地の修復、再生、創出に努める。

さらに、埋立・干拓後の用地造成においては自然とのふれあいの場の確保に努めると同時に、資源や水の循環的利用にも配慮する。

配慮事項

【生活環境】

  • 埋立・干拓に伴う水質汚濁、土壌汚染、地下水汚染等が発生しない構造、整備手法を検討する。

【自然環境】

  • 海岸域の造成に伴う自然環境への影響を最小限に抑制するため、土地や地形の改変が少なくてすむ用地や野生生物の生息・生育環境の保全に配慮した用地選定に努める。改変する場合には、潮流の変化、底質のかく乱、土石流出など、自然環境への影響の軽減に配慮した整備手法を検討する。
  • 自然環境に影響を及ぼした場合には、人工干潟やビオトープの整備など、対象地の環境の修復、再生、創出に努める。

【快適環境】

  • 自然とのふれあいの場となっている海岸や景勝地の保全に配慮した用地の選定、整備手法の採用に努める。改変を加えた場合には修景に努める。
  • 埋立・干拓後、敷地内に親水空間を創出するなど自然とのふれあいの場の整備に努める。

【資源・エネルギー・廃棄物】

  • 建設残土のリサイクルを推進する。《再掲》

【地球環境】

  • 工事にあたっては、省エネ技術・省エネ型施工機械の導入、低燃費・低公害型の工事車両の使用など、エネルギー消費の抑制に努める。《再掲》
⑫ 港湾・海岸整備
配慮の基本方向

海域の埋立に伴う水環境への影響を考慮すべきことから、港湾・漁港、海岸整備において埋立を行う場合には、海域への影響を最小限に抑えるよう十分な配慮が必要である。

また、港湾・漁港、海岸整備を行う臨海地域には、野生生物の生息・生育地や良好な景観地等が存在することから、それらの保全、活用を図るとともに、できる限り改変を抑制しつつ親水空間の創出に努める。

さらに、関連施設の整備にあたっては、自然素材の活用や資源の循環的利用、水循環の保全等に配慮する必要がある。

配慮事項

【生活環境】

  • 適正な排水処理施設や汚濁防止膜の設置など、港湾施設や海岸保全施設の建設に伴う水質汚濁や土壌汚染等を未然に防止するための施設整備に努める。
  • 港内の水質浄化を促す構造、整備手法を検討する。
  • 地震・津波対策、地盤沈下対策等を検討し、土地改変に伴う災害の発生防止に努める。

【自然環境】

  • 自然海岸の保全、育成に努める。
  • 海岸域の造成に伴う自然環境への影響を最小限に抑制するため、土地や地形の改変が少なくてすむ用地や野生生物の生息・生育環境の保全に配慮した用地選定に努める。改変する場合には、潮流の変化、底質のかく乱、土石流出など、自然環境への影響の軽減に配慮した整備手法を検討する。
  • 自然環境に影響を及ぼした場合には、砂浜の復元、人工干潟の整備など、対象地の環境の修復、再生、創出に努める。
  • 海浜公園等を整備する場合には、地域に存在する自然環境を活用するとともに、野生生物の生態に配慮した生息・生育環境の保全、創出に努める。

【快適環境】

  • 自然とのふれあいの場となっている海岸や景勝地の保全に配慮した用地の選定、整備手法の採用に努める。改変を加えた場合には修景に努める。
  • 港湾施設や海岸保全施設の建設にあたっては、周辺環境との調和に配慮した施設の配置・規模・デザイン・色彩等を検討し、良好な景観の形成に努める。
  • 地域特性に配慮した海岸、港湾・漁港施設の緑化に努めるとともに、親水空間を創出するなど、自然とのふれあいの場の整備に努める。

【資源・エネルギー・廃棄物】

  • 海岸整備にあたっては、自然石など自然素材の活用に努める。

【地球環境】

  • 港湾・漁港施設等に植栽を行う場合には、地域特性とともに、二酸化炭素吸収能力など大気浄化機能を考慮した樹種の選択に努める。《再掲》
⑬ 電源開発
配慮の基本方向

施設の建設にあたっては、化石燃料の燃焼に伴う大気環境等への負荷の低減に配慮するとともに、対象地周辺の土地利用等に十分配慮し、地域の安全性を確保するための措置を講じる必要がある。

また、発電施設の建設では、比較的まとまりある規模の用地取得を伴うことから、野生生物の生息・生育環境の保全、創出に努めるとともに、施設及び敷地内の緑化を推進し、快適な環境の創出に努める。

さらに、発電に伴う排熱利用や雨水利用などエネルギーや資源の有効利用を進め、循環型の地域づくりに寄与する。

配慮事項

【生活環境】

  • 周辺の土地利用等を踏まえ、大気汚染物質、汚水等を適正処理する施設、防音施設、緩衝帯など、環境保全上、防災上の観点から地域の生活環境の保全に配慮した施設整備に努める。
  • 良質燃料の使用により、大気汚染物質排出量の削減に努める。

【自然環境】

  • 自然環境への影響を最小限にとどめるため、土地や地形の改変を抑制するとともに、地域に存在する緑地、水辺等の保全、活用、野生生物や生息・生育地への影響の軽減に配慮した整備手法を検討する。
  • ビオトープの整備など、施設内において野生生物の生息・生育環境の創出に努める。
  • 冷却水の取水、温排水の放水を行う場合には、水生生物の生息・生育環境に影響を及ぼさないよう水質、水温、水流、水量等に配慮する。

【快適環境】

  • 周辺環境との調和に配慮した施設の配置・規模・デザイン・色彩等を検討し、良好な景観の形成に努める。
  • 地域特性を考慮しながら、敷地内・施設の緑化に努める。《再掲》
  • 敷地内に緑地や親水空間を創出するなど、自然とのふれあいの場の整備に努める。

【資源・エネルギー・廃棄物】

  • 発電効率の高い技術・設備の導入に努める。
  • 発電排熱の回収、地域利用など、未利用エネルギーの有効利用に配慮した技術・設備の導入に努める。

【地球環境】

  • 発電施設や敷地内に植栽を行う場合には、地域特性とともに、二酸化炭素吸収能力など大気浄化機能を考慮した樹種の選択に努める。《再掲》
⑭ 河川・ダム等の整備
配慮の基本方向

河川・ダム等の整備は、土地や河岸の形状変更を伴うことから、対象地及びその周辺地域の環境や土地利用等を踏まえ計画策定を行うとともに、周辺の自然環境の適正な保全、流水の量・質の維持改善などに配慮する必要がある。工事にあたっては、水質保全や騒音対策等により生活環境への負荷の低減に努める。

また、施設計画にあたっては、治水安全度の確保を図るとともに、地域の自然環境への影響を最小限に抑制し、親水空間としての活用にも努める。

さらに、親水施設の整備にあたっては、自然石など自然素材の活用や資源の循環的利用に努め、また、流域の健全な水循環の保全にも配慮する。

配慮事項

【生活環境】

  • 大規模事業の実施にあたっては、対象地及び周辺の土地利用や環境状況に配慮して 事業を計画する。
  • 河川改修を行う場合には、河川の自浄機能の維持・向上に配慮した計画、整備手法を検討する。
  • ダム建設を行う場合には、ダム及び貯水池周辺の環境を整備し、周辺の自然環境との調和を図った計画、整備手法を検討する。
  • 快適な住環境を創造するため、土石流、がけ崩れ等による災害の未然防止に努める。

【自然環境】

  • 治水安全度の確保を図るとともに、水辺等の自然環境への影響を最小限に抑制するため、河川の貴重な瀬や淵、河畔林や野生生物の生息・生育環境の保全に配慮した計画を策定する。
  • ダム、堰、流水工等の設置により河川流路を遮断する場合には、水生生物の生息・生育環境等に配慮した施設整備に努める。
  • 河川改修、水路の新設等を行う場合には、水量の確保、水質の保全、自浄機能の維持・向上など、自然環境の適正な保全に配慮する。
  • 多自然型護岸の導入など、対象地の環境の修復、再生、創出に努める。

【快適環境】

  • 安全性を確保しつつ、周辺環境との調和に配慮した工法、自然石など自然素材の活用を検討し、良好な景観形成に努める。
  • すぐれた自然景観に改変を加えた場合には修景に努める。
  • 河岸、法面など、地域特性を配慮しながら、水辺の緑化に努める。《再掲》
  • 河川敷、ダム湖岸に親水施設を設置するなど、自然とのふれあいの場の整備に努める。

【資源・エネルギー・廃棄物】

  • 地域の地下水脈・伏流水・湧水の保全、集水域の森林の保全に配慮するなど、健全な水循環の保全に努める。

【地球環境】

  • ダム建設用地の選定にあたっては、二酸化炭素の吸収源としての森林の保全に配慮する。《再掲》
  • ダム施設や河川敷に植栽を行う場合には、地域特性とともに、二酸化炭素吸収能力など大気浄化機能を考慮した樹種の選択に努める。《再掲》

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5 環境配慮指針の推進等

(1) 評価

事業者が開発事業の計画・実施に伴って生じる環境への負荷の低減に自主的に取り組むためのモデルとして有効な指針とする。

事業者は、本指針に示された配慮事項等に基づき実施した配慮内容について、点検・評価し、その結果を可能な限り公表するよう努めるものとする。

(2) 推進

この環境配慮指針は、香川県環境基本計画「第5章 計画の推進」に基づき、香川県内で開発事業を計画、実施する事業者に対して広く普及を図る。

また、県が行う公共事業等については、別に定める「香川県環境配慮実施状況評価システム推進要綱(仮称)」に基づき、事業者としての立場から率先して環境保全に配慮した行動を実践し、事業者等の環境保全への自主的かつ積極的な取組みを促す。

(3) 環境配慮指針の見直し

「地域特性別環境配慮指針」及び「事業別環境配慮指針」における配慮事項については、必要に応じて適宜その見直しを行う。

参考資料

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1 環境配慮指針の位置付け

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2 香川県環境審議会委員名簿

会長 岡市 友利 前香川大学学長

会長職務代理 吉田 重幸 元香川大学農学部教授

  • 浅見 薫 中国四国農政局生産流通部長
  • 石井 亨 香川県議会議員
  • 岩田 清祐 四国新聞社取締役副社長(~平成12年1月31日)
  • 鵜川 チヱ 香川県婦人団体連絡協議会会長
  • 大須賀 規祐 香川県議会議員
  • 越智 正 香川大学農学部教授
  • 甲斐 明人 中国四国鉱山保安監督部四国支部長
  • 香川 良子 労働省香川女性少年室長
  • 形見 重雄 香川県医師会会長
  • 亀井 広 香川県議会議員
  • 川染 節江 香川県明善短期大学教授
  • 組橋 啓輔 香川県議会議員
  • 佐藤 良夫 四国通商産業局環境資源部長
  • 實成 文彦 香川医科大学教授
  • 白川 晴司 香川県市長会会長
  • 関 義雄 香川大学経済学部教授
  • 田中 茂春 四国新聞社執行役員編集局長(平成12年3月2日~)
  • 田村 敦市 香川県漁業協同組合連合会代表理事会長
  • 辻村 修 香川県議会議員
  • 中村 史人 弁護士
  • 野田 法子 香川婦人問題研究会会長
  • 樋口 嘉章 第三港湾建設局環境技術管理官
  • 平野 キャサリン 翻訳家
  • 深見 親雄 四国地方建設局企画部長
  • 舩木 重雄 高松海上保安部長
  • 星川 榮二郎 香川県商工会議所連合会専務理事
  • 丸本 正憲 香川県農業協同組合中央会会長
  • 三好 美也子 坂出市立東部小学校教頭
  • 八木 壮一郎 香川県町村会会長
  • 渡辺 直 香川大学農学部教授

この名簿は、諮問の日(平成12年2月4日)から答申の日(平成12年3月30日)までの名簿である。

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3 用語解説

あ行

  • 雨水浸透ます 雨水ますの底部に砂利を敷き並べ、そこから雨水を地下に浸透させるもの。
  • オープンスペース 都市の中で建物等のない開放的空間をいう。広場や公園、ポケットパーク、河川空間など、都市内での遊びやレクリエーションなどを促進する場として重視されている。
  • 汚泥 工場排水などの処理後に残る水分を多量に含んだ泥状のもの及び各種製造業の製造工程において生ずる泥状のものをいう。有機物を含む有機性のもの及び無機性のものすべてを含む。
  • 温室効果ガス 地球の温度は、太陽からの日射エネルギーと地表からの熱放射とのバランスで決まる。日射エネルギーを吸収した地表面は熱を赤外線として放射するが、大気中には赤外線を吸収するガスがあり、地表面からの熱をいったん吸収し、その一部を再び地表面に放射する。これが温室効果であり、その原因となるガスを温室効果ガスという。平成9年に開催された地球温暖化防止京都会議では、二酸化炭素など6物質が排出削減の対象となった。

か行

  • 合併処理浄化槽 生活排水処理施設の一つ。し尿と生活雑排水とを一括して処理するもので、し尿だけを処理する単独処理浄化槽に対立する名称。個人で設置できる。各戸別の小規模なものから団地などで設置されている大規模なものまで、設置者の事情に合わせて選択できる。厚生省所管。
  • 環境影響評価(環境アセスメント) 従来の環境保全対策が対症療法的なアプローチにより行われてきたのに対し、予防療法的な見地から公害の防止及び自然環境の保全を図ろうとするものであり、一般的には開発事業について計画の立案、工事の着手に際し、当該開発事業の実施により、公害の発生、自然環境の破壊など環境保全に重大な支障をもたらすことのないように、当該開発事業が環境に及ぼす影響を事前に予測、評価しようとするものである。
  • 環境資源 私たちをとりまく大気、水、土壌、生物等の環境の諸要素又はその複合体のこと。これらは、自然浄化、気候緩和等の機能を持つほかに、経済、生命維持、快適性等の様々な面において必要不可欠で有限な資源であり、現在のみならず、将来の世代にとっても重要な資源である。様々な恵みを人々が将来にわたって持続的に享受できるよう、環境を資源として適切に管理していこうとする考え方が、国内的にも国際的にも確立されつつある。
  • 環境への負荷 香川県環境基本条例では、「人の活動により環境に加えられる影響であって、環境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。」と定義されている。環境への負荷には、汚染物質等が排出されることによるもの、動植物等の自然物が損傷されることによるもの、自然景観が著しく損なわれることによるものなどがある。
  • 環境ホルモン 動物の生体内に取り込まれた場合に、本来、その生体内で営まれている正常なホルモン作用に影響を与える化学物質の総称であり、環境保全上の新たな重要課題となっている。
  • 公害 公害とは、環境基本法によれば、「環境の保全上の支障のうち、事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下及び悪臭によって、人の健康又は生活環境に係る被害が生ずること」をいうと定義されている。この「生活環境」には、人の生活に密接な関係のある財産、動植物と生育環境が含まれる。
  • 孤立丘 他の山地や丘陵などから地形的に孤立した、飯野山(讃岐富士)に代表されるような円錐形に近い山頂を持つ溶岩台地(ビュート)を指す。なお、香川県の海岸部には、屋島や五色台のように平坦な山頂を持つテーブル状の溶岩台地(メサ)もみられる。

さ行

  • 里山 里山とは、林学的には農用林を意味しており、農家の裏山の丘陵か低山地帯に広がる薪炭生産・堆肥や木炭の生産・木材生産など農業を営むのに必要な樹林とされており、また奥山に対して農地に続く樹林、たやすく利用できる樹林地帯といわれている。昭和30年代の燃料革命、あるいは土地所有者の高齢化等により利用されなくなり、放置されたり、開発の対象となっている。近年、身近な自然環境の一つとして、その適正な保全、利用が課題になっている。
  • 自然エネルギー 太陽熱、太陽光、風力、バイオマス(生物資源)、水力、波力、海洋温度差、潮汐、地熱など、自然に存在するエネルギー。中でも、太陽エネルギーの利用は、多様性に富んでおり、さまざまな技術が実用化されつつある。
  • 自然環境保全地域 自然環境保全法又は香川県における自然環境の保全と緑化の推進に関する条例に基づき、すぐれた天然林やこれと一体となって自然環境を形成している区域、地形や地質が特異であり又は特異な自然の現象が生じている区域、その区域内に生息・生育する動植物を含む自然環境がすぐれた状態を維持している海岸、湖沼、湿原又は河川の区域、希少あるいは固有な野生動植物が生息・生育している区域等のうち、自然環境を保全することが特に必要な地域として指定された地域をいう。自然環境保全地域は、特別地区と普通地区に分けられるが、特別地区において工作物の新築など自然環境の保全に支障を及ぼすおそれのある行為をする場合は許可が必要とされ、普通地区においても一定の行為については届出が必要。県内では、香川県における自然環境の保全と緑化の推進に関する条例に基づき、藤尾山自然環境保全地域など4か所の県自然環境保全地域が指定されている。
  • 持続可能な発展(開発) Sustainable Development。「持続可能な発展(開発)」という言葉は、1980年に入って一般に用いられるようになった。1986年にノルウェーのブルントラント首相が演説の中で「もし我々のために人間及び自然のシステムの一部を救おうとするならば、そのシステム全体を救わなければならない。これが持続可能な発展(開発)の本質である。」と主張し、貧困とその原因の排除、資源の保全と再生、経済成長から社会発展へ、そして全ての意思決定における経済と環境の統合を提言した。さらに1987年、ブルントラント氏が中心となって取りまとめた「環境と開発に関する世界委員会」の報告書「我ら共有の未来」(Our Common Future)において、「将来の世代のニーズを満たしつつ、現在の世代のニーズも満足させるような発展(開発)」と説明された。
  • 集水域 河川が雨水を集める範囲をいい、流域ともいう。隣接する河川流域の境界線を流域界または分水界という。
  • 重要伝統的建造物群保存地区 伝統的建造物群及びこれと一体をなしてその価値を形成している環境を保存するため、文化財保護法の規定に基づき、市町村が定める地区を「伝統的建造物群保存地区」という。このうち、我が国にとってその価値が特に高いものとして、文部大臣が選定した地区を「重要伝統的建造物群保存地区」といい、本県では、昭和60年に丸亀市の塩飽本島町笠島の一部が同保存地区として選定されている。
  • 親水空間 地域住民等が河川、海岸、水路等の水に親しむことができる場を立体的・空間的に呼称したものである。
  • 親水性護岸 海岸、河岸等において、水にふれあうことが容易にできるようにしている護岸。たとえば、階段護岸、緩傾斜護岸等。
  • スプロール化 都市周辺の農地が都市化の進展に伴って無秩序に虫が食ったように宅地化されていく状態をいう。
  • 生物多様性 地球上の生物の多様さとその生息環境の多様さをいう。生態系は多様な生物が生息するほど健全であり、安定しているといえる。この生物多様性の保護に関して、生物種、生態系及び遺伝子の多様性を保護するため、「生物の多様性に関する条約」が採択され、我が国は1993年5月に批准した。1993年12月現在の締約国157ヵ国に達している。この条約は、地球上の生物の豊かさ、生物が生活する環境の豊かさ、遺伝子資源の多様性が重要であるとの考えのもとに、世界的に保全していこうというものである。
  •  取水、分流、潮止め等の目的で河道を横断して設けられる施設。
  • 瀬や淵 河川の形態で、浅く流れが速く波立つ部分を瀬、深く流れがゆるく波立たない部分を淵という。
  • 扇状地 河川によって運ばれた土砂が、流れが急に緩やかになる谷の出口で扇形に積もってできた緩傾斜の地形。
  • SOx 硫黄酸化物のこと。石油、石炭等を燃焼したときに含有されている硫黄(S)が酸化されて発生するものをいう。主として二酸化硫黄(SO2=亜硫酸ガス)、三酸化硫黄(SO3=無水硫酸)があり、大気汚染物質として早くから問題になっている。いずれも刺激性が強く、大気濃度1~10ppm程度で呼吸機能に影響を及ぼし、臭いを感じ、眼の粘膜を刺激し、流涙をきたすようになる。

た行

  • ダイオキシン 一般に、ポリ塩化ジベンゾ―パラ―ジオキシン(PCDD)とポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)をまとめてダイオキシン類と呼び、コプラナーポリ塩化ビフェニル(コプラナーPCB)のようなダイオキシン類と同様の毒性を示す物質をダイオキシン類似化合物と呼んでいる。なお、「ダイオキシン類対策特別措置法」においては、PCDD及びPCDFにコプラナーPCBを含めてダイオキシン類と定義されている。化学構造により、PCDDには75種類、PCDFには135種類、コプラナーPCBには十数種類の異性体がある。ダイオキシン類は、燃焼や化学反応等の過程で非意図的に生成される物質であり、その毒性は、発がん性、生殖毒性、催奇形性など多岐にわたる。
  • 多自然型護岸 水理特性、背後地の状況等を十分踏まえた上で、生物の良好な生息・生育環境と自然景観の保全・創出に配慮している護岸。
  • 地域冷暖房 熱源プラントで集中的に作られた冷水、温水、蒸気等を地域配管を通して一定地域内の建物に供給し、冷暖房等を行うこと。
  • 地下水かん養 雨水を地表及び地中に一時貯えるとともに、地下に浸透させ、雨水の河川などへの流出を調整する自然のはたらきをいう。
  • 地球環境問題 人類の将来にとって大きな脅威となる、地球的規模あるいは地球的視野にたった環境問題。地球環境問題として、①地球の温暖化、②オゾン層の破壊、③熱帯林の減少、④開発途上国の公害、⑤酸性雨、⑥砂漠化、⑦野生生物種の減少、⑧海洋汚染、⑨有害廃棄物の越境移動の9つの問題が現在認識され、かつ取り組みがなされている。
  • 治水安全度 治水安全度は、河川の計画対象地域の洪水に対する安全の度合いを現わすものであり、一般的に計画降雨の規模で表現する。計画降雨の規模は、一般には降雨量の年超過確率で評価するものとし、その決定に当たっては、それぞれの河川の重要度などを考慮して定めるものである。(計画降雨の規模は、計画降雨の降雨量について平均して何年に一度の割合でその値を超過するかということを示している。)
  • 中水道 生活用水や事業用用水の中で、飲用水ほどの水質を必要としない水洗トイレ、冷却、冷房、散水などの用途向けで、下水や産業排水の再生水など水道水と比較して低い水質の水を中水という。中水道はこの中水を供給する施設を指す。水道(上水)と下水道(下水)の中間という意味から、このように呼ばれる。
  • 調整池 貯水池・浄水場などで、水位及び送水量の調節をするために水を貯えておく池をいう。
  • 透水性舗装 雨水が地下へ浸透しやすいように隙間の多い構造で造られた舗装。地下水かん養、雨水の蒸発散による都市気候緩和、植物の生育環境の改善等に有効。
  • 都市計画区域 都市計画法第5条に規定する区域をいう。都市計画区域は、都市計画を策定する場というべきもので、健康で文化的な都市生活と機能的な都市活動を確保するために都市計画法その他の法令の規制を受けるべき土地の範囲であり、自然的、社会的条件等を勘案して一体の都市として総合的に整備、開発又は保全する必要のある区域について定めることとされている。
  • 都市生活型公害 工場等に起因する従来の産業公害に対して、都市化の進展や生活様式の変化などを背景として起こる公害をいう。例えば、自動車の騒音や排出ガスによる大気汚染、生活排水による河川等の水質汚濁、近隣騒音などがあげられる。

な行

  • 二次林 その土地本来の自然植生が人為によって破壊され、そのおきかえ群落として発達している森林をいう。
  • 熱帯材型枠 型枠とは、コンクリート建造物などを造るときに型をつくる部材のことで、加工性がよく、強度もあるため熱帯木材が多く利用されてきた。現在、熱帯雨林の保護のために、熱帯材型枠の削減が進められている。
  • 農業・漁業集落排水施設 農業振興地域の農業集落又は漁港背後の漁業集落を対象に、生活環境の改善や周辺環境の保全を目的として市町が設置する生活排水処理施設のこと。農林水産省所管。
  • NOx 窒素酸化物のこと。窒素と酸素の化合物をいう。空気は酸素及び窒素等の混合気体であるため、空気中で物を燃焼させると必ず窒素酸化物が発生する。窒素酸化物は主として一酸化炭素(NO)と二酸化窒素(NO2)で、低濃度の場合、単独ではあまり害はないが、光化学スモッグが発生しやすい条件下では、その原因物質として問題になる。また、NO2が高濃度の場合は、眼を刺激し、呼吸器に急性のぜんそく症状を起こすなど有害である。
  • 法面 切土あるいは盛土によって人工的に作られた土の斜面の部分をいう。

は行

  • 廃棄物 廃棄物とは、占有者が自ら利用し、又は他人に有償で売却することができないために不用になった物をいい、ごみ、汚泥、廃油、し尿等の固形状又は液状のもの(放射性物質及びこれによって汚染されたものを除く。)をいう。また、廃棄物は産業廃棄物と一般廃棄物に分かれ、産業廃棄物とは事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃プラスチック類など特定する19種類のものをいい、一般廃棄物とは家庭から出るごみ、し尿など産業廃棄物以外の廃棄物をいう。
  • ばいじん 物の燃焼によって生じたすす等の固体粒子を総称したものをいう。
  • ハロン 臭素とフッ素を含む炭化水素の総称で、消化力が強いために主に消化剤として使用されている。オゾン層を破壊する力がフロンの10倍程度大きいものもあり、破壊力の特に大きいハロンの生産は1993年までに全廃された。
  • ビオトープ ビオトープ(Bio-Tope)は、生物を意味するBioと場所を意味するTopeを合成したドイツ語で、直訳すれば「生物生息空間単位」。生物学では、「特定の生物群集が生存できるような、特定の条件を備えた均質な限られた地域」と定義されている。
  • 干潟 建設省国土地理院によれば、干潟とは潮間帯(低潮海岸線と高潮海岸線との間の区域)に砂や泥から形成される広く平坦な部分と定義されている。一般的には、干潮時に姿を現わしたこの部分を干潟と呼んでいる。干潟は、陸域から流れ込んでくる水に溶け込んだ栄養と大気中からの酸素の供給が豊かなことから、生物多様性に富み、多くの動植物の生息・生育の場として重要であるとともに、地域の景観を特徴づけ、景観に変化と潤いを与えることから重要な自然環境資源であり、人々の憩いの場としても重要視されてきている。
  • 飛砂防止林 森林の風速減少機能によって、風上側の飛砂を減少させるとともに、林内の砂の移動を抑え、風下側の飛砂を防止することによって、背後地の農地、家屋などを守るために設けられた森林。海岸林の最前線の幅50m程度の林分は、正常の生育ができないことや気象条件などを勘案して、太平洋側では150~200m、日本海側では200~250mの林帯の幅が必要であるとされている。
  • 伏流水 地下水の一つで、河川や湖沼の底または、側部の砂れき層中を流れる水。
  • フロン フルオロカーボンの略称で、冷媒、洗浄剤、発泡剤等に用いられている。フロンには、フッ素、炭素、塩素のみからできているCFC(クロロフルオロカーボン)、さらに水素が加わっているHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)、塩素を含まないHFC(ハイドロフルオロカーボン)等の種類がある。このうち、CFC及びHCFCはオゾン層を破壊するフロンであり、生産の全廃又は段階的削減の規制が実施されている。また、HFCはオゾン層を破壊しないため、オゾン層破壊物質の代替フロンとして用いられているが、CFC、HCFCとともに温室効果ガスの一つである。
  • 粉じん 大気汚染防止法第2条の定義によれば、粉じんとは、「物の破砕、餞別その他の機械的処理又はたい積に伴い発生し、又は飛散する物質」のことをいい、法律では特定粉じんと一般粉じんに分類している。①特定粉じんとは「粉じんのうち、石綿その他の人の健康に係る被害を生ずるおそれがある物質で政令で定めるもの」とされており、現在石綿が特定粉じんに指定されている。また、特定粉じんは健康被害が懸念されるため、工場又は事業場の敷地境界において濃度規制がかけられている。②一般粉じんとは、粉じんのうち特定粉じん以外のものをいう。大気汚染防止法では、一定規模以上の一般粉じんを発生する施設を「一般粉じん発生施設」として規制している。また、一般粉じん発生施設に対する規制は排出される物質の濃度や量を規制する方法でなく、施設自体の構造や使用・管理方法により排出を抑制する方法がとられている。
  • 閉鎖性水域 湖沼や内湾のように水の滞留時間が比較的長く、水の交換が行われにくい水域をいう。汚濁物が蓄積しやすいため水質汚濁が進行しやすく、また、その回復が容易でないという特徴がある。

ま行

  • 未利用エネルギー 河川水・下水等の温度差エネルギー(夏は大気よりも冷たく、冬は大気よりも暖かい水)や、工場等の排熱といった、今まで利用されていなかった以下のようなエネルギーを総称して「未利用エネルギー」と呼ぶが、これらをヒートポンプ技術等の活用、また、地域の特性に応じて、熱の利用を高温域から低温域にわたる各段階において、発電用途も含め、むだなく組み合わせるエネルギーシステムの整備により、民生用の熱需要に対応させていくことが、近年可能となっている。具体的には、①生活排水や中・下水の熱、②ビルの排熱、③清掃工場の排熱、④超高圧地中送電線からの排熱、⑤変電所の排熱、⑥河川水・海水の熱、⑦工場の排熱、⑧地下鉄や地下街の冷暖房排熱・換気などがある。
  • 藻場 一般に、水底で大型庭生藻類や沈水植物が群落状に生育している場所をいう。藻場を形成する植物の種類により、アマモの生育するアマモ場、ホンダワラ類の生育するガラモ場、コンブ目のMacrocystis、Nereocystisなどの生育するKelp bedなどに区分される。

や行

  • 有害化学物質 人の健康又は生活環境に被害を生ずるおそれのある物質として、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律などで指定され、取り扱いを規制された化学物質のこと。

ら行

  • ランドマーク ここでは、すぐれた自然景観地や名勝地、鎮守の杜、巨樹・古木など、郷土の風景を形づくる「地域の目印」をいう。
  • 路盤材 道路を舗装する時、路床(舗装を支持している地盤のうち、舗装の下面から約1mの部分)の上に設けた層を路盤といい、この路盤に使われる道路用砕石などを路盤材という。

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