下水道の概要

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下水道とは

下水道のうつりかわり

香川県の下水道

本県の下水道は、古くは高松市が昭和7年度に事業に着手したものの、昭和29年度に丸亀市、昭和46年度に高松市(旧牟礼町)、昭和47年度に観音寺市、昭和49年度にさぬき市(旧津田町)と他の市町へなかなか下水道整備の波及はみられなかった。

その後、閉鎖性水域である瀬戸内海の環境の保全を目的として制定された瀬戸内海環境保全特別措置法等に対応していくためにも、下水道の整備が緊急の課題となった。そこで、本県においては、計画的に下水道整備を進めるため、その総合的な基本計画となる流域別下水道整備総合計画を昭和48年度より順次策定していき、昭和50年代以降は県の流域下水道事業の強力な推進もあり、全県的に下水道整備が本格化し、多くの市町が流域関連公共下水道として事業に着手した。

現在、その流域下水道については、中讃流域下水道大束川処理区(丸亀市、坂出市、宇多津町、綾川町)と金倉川処理区(善通寺市、琴平町、多度津町、まんのう町)、香東川流域下水道高松西部処理区(高松市)の2流域3処理区において、事業を実施し、全ての処理区で供用開始している。

なお、鴨部川流域下水道大川西部処理区(さぬき市)は、平成24年度に公共下水道としてさぬき市に移管しており、香東川流域下水道高松西部処理区(高松市)は、平成28年4月に公共下水道として高松市に移管した。

本県における市町数は現在、市町合併により8市9町となっているが、そのうち公共下水道については、7市7町で事業実施し、供用開始されている。単独公共下水道としての終末処理場は5市2町において16処理場が稼働している。

本県の下水道整備はまだまだ遅れている状況にあり、財政状況が厳しい中、普及率向上を目指すため、平成19年度より「公共下水道普及促進事業」を創設し、市町の公共下水道整備を支援しているところである。

下水道の役割と種類

下水道の役割

下水道は、快適な生活環境の確保と公共用水域の水質の保全を図るための基本的な施設であり、生活排水や産業活動等により生じた汚水を受け入れ、処理したあと再び公共用水域へ戻すという水循環システムを健全に保つための重要な役割を担う、必要不可欠なものである。 また、下水処理水、下水汚泥中の有機物(バイオマス)、リン、下水熱等の資源・エネルギーの循環・有効利用を図ることなどにより、環境への影響を極力低減することも新たな役割となってきている

(1)生活環境の改善
① 周辺環境の改善
 生活、生産活動に伴って生ずる汚水が速やかに排除されず、住宅地周辺に滞留すると、悪臭や蚊・蝿の発生源となるだけでなく、伝染病発生の可能性も増大する。下水道の整備により、汚水は速やかに排除され、周辺環境の向上が図られる。
② 水洗化
 くみ取り式便所は、収集運搬時の臭気等が個々の家庭生活やその周辺に不快感を与え、伝染病の媒体となる蚊や蝿の発生の温床となるなどの弊害がある。
下水道が整備されると、便所の水洗化が可能となり、し尿は下水管渠内を他の汚水とともに運ばれ終末処理場において効率的に処理される。
(2)浸水の防除(雨水の排除)

下水道は、河川・水路・道路側溝と同じように雨水を排除し、市街地の浸水を排除する役割をもっている。 近年は都市部へ人口が集中し、既成市街地の周辺が開発されるなど、在来水路では排水能力が不足し、加えて市街化による雨水の地下浸透や貯留能力の減少などにより、雨水流出量が増大して浸水被害を受けやすくなっている。

下水道を整備し、市街地の雨水を速やかに排除することにより、浸水から街を守る。

(3)公共用水域の水質保全

産業活動が活発になり、生活様式が高度化するにつれて、汚水は増大し、処理されないままに大量の汚水が公共用水域に流入して、自然界の浄化能力を超えることにより水質汚濁が進行する。

下水道は、家庭や工場等から排出される汚水を下水管で集め、終末処理場で浄化して、川や海などに放流することにより、公共用水域の水質保全に重要な役割を果たしている。

(4)下水道資源及び施設の有効利用

下水道資源として下水再処理水は、水洗便所用水や散水用水などの雑用水、さらには修景用水、農業用水、河川への上流還元等様々な利用が考えられている。汚泥についてはセメント原料化、コンポスト化、焼却灰による建設資材などへリサイクルされている。その他、消化ガスによる発電や下水を熱源とする地域冷暖房、下水道管を活用した光ファイバー敷設、下水道の終末処理場やポンプ場の上部を公園やスポーツ施設等として利用するなど有効活用されている。

下水道の種類

下水道は、下水道法により、『下水を排除するために設けられる排水管、排水渠その他の排水施設(かんがい排水施設を除く。)、これに接続して下水を処理するために設けられる処理施設(し尿浄化槽を除く。)又はこれらの施設を補完するために設けられるポンプ施設その他の施設の総体をいう。』と定義されており(法2(2))、法制度上は公共下水道、流域下水道及び都市下水路の3種類に分けられる。

このほか下水道法上の下水道と同様な排水施設、処理施設をもつ類似施設として、コミュニティ・プラント(地域し尿処理施設)や農業・漁業・林業集落排水施設、合併処理浄化槽などがある。

下水道と他の排水処理施設図

これらの類似施設についても、その区域が下水道全体計画区域に含まれているか、あるいは現段階で含まれていないものでも、将来含まれることが明らかであるものについては、下水道法上の認可基準に適合するような構造となるよう整合性を保つ必要がある。また、将来、下水道部局が管理する場合には、協議の段階で、下水道として管理できる施設内容にするとともに、下水道管が当該箇所まで伸びて行った時は直ちに接続できる構造にしておくよう調整している。

(1)公共下水道(広義)
①公共下水道(狭義)
主として市街地における下水(雨水と汚水)を排除し、又は処理するために、原則として市町が管理する下水道で、終末処理場を有するもの(単独公共下水道)又は流域下水道に接続するもの(流域関連公共下水道)であり、かつ、汚水を排除すべき排水施設の相当部分が暗渠である構造のものをいう。
②特定環境保全公共下水道
公共下水道のうち(旧)市街化区域(市街化区域が設定されていない都市計画区域にあっては、既成市街地及びその周辺の地域)以外の区域において設置されるものを特定環境保全公共下水道という。
これには、自然公園法第2条に規定されている自然公園区域内の水域の水質を保全するために施行されるもの(自然保護下水道)、生活環境の改善を図る必要がある区域において施行されるもの(農山漁村下水道)、処理人口が概ね千人未満で水質保全上特に必要な区域において施行されるもの(簡易な公共下水道)の3種類がある。ただし、(旧)市街化区域に隣接する(旧)市街化調整区域を一体で整備する場合は、公共下水道と一体であるとみなして公共下水道として整備することが適当である。
③特定公共下水道
公共下水道のうち、特定の事業者の事業活動に主として利用され、当該下水道の計画汚水量のうち、事業者の事業活動に起因し、又は付随する計画汚水量が概ね2/3以上を占めるものを特定公共下水道という。
特定公共下水道は、特定の事業者の事業活動によって生じる公害の発生の防止ないし除去を目的とするものであることから企業者の費用負担が原則とされている。
(2)流域下水道

公共下水道から排除される下水を受けて、これを排除し、処理するために原則として都道府県が管理する下水道であり、二以上の市町村の区域における下水を排除するもので、幹線管渠及び終末処理場等の根幹的施設を有するものをいう。 公共用水域の水質保全上、流域内の市町村が単独で処理場を建設し処理するよりも、行政区域を越え、自然の地形を利用して、広域的に集めた汚水を一括処理する方が、効率的かつ経済的な場合には流域下水道として整備される。(昭和45年の法改正より、流域下水道が制度化された。)

流域下水道図
(3)都市下水路

主として市街地の雨水排除のため、原則として市町が設置し、管理するものである(一定規模以上)。公共下水道(狭義)との違いは、構造的に開渠が原則であること、また雨水のみを対象とするため幹線排水路(ポンプ場を含む)のみであり、終末処理場を必要としないことである。

下水道のしくみ

下水道施設

下水道施設は、家庭や工場等から排出された下水を集めて自然流下させる下水管、ポンプ揚水するためのポンプ場、集められた下水を処理する終末処理場から構成されている。

下水道施設図

下水の排除方式

下水の排除方式としては、汚水と雨水を別々の管渠系統で排除する分流方式と、汚水と雨水を同一の管渠系統で排除する合流式がある。

排水設備と公共下水道図
排水設備と公共下水道

浸水対策の重要性

市街地に降った雨水をすみやかに川に排除することや、貯留・浸透させることにより浸水を防除し、住民の生命や財産を守ることは、下水道の果たすべき重要な役割の一つです。また、近年集中豪雨の頻発や都市化の進展による土地利用形態の変化により、浸水被害が生じるようになっており、雨水対策を積極的に推進することが必要である。

内水対策図

内水対策

浸水被害の状況
H16 丸亀市(台風16号)
H16 高松市(台風16号)
H16 高松市(台風16号)
H16 土庄町(台風16号)
H16 土庄町(台風21号)
H16 内海町(台風21号)
H16 高松市(台風23号)
H16 高松市(台風23号)

下水道の正しい使い方

下水道が一年中働けるようにするためには、下水道を正しく使っていただく必要があります。下水道の出発点は、各家庭で設置されている排水設備です。この排水設備が詰まってしまうと下水道が使えなくなります。日頃から汚水や雨水の流し方に注意しましょう。

下水道の正しい使い方の図