ここから本文です。
ダムの種類は、材料や形で分けられます。まずどんな材料を使うかで2つに分かれます。コンクリートでつくるコンクリートダムと、岩や土でつくるフィルダムです。
コンクリートダムは、その形から、重力式ダム、アーチ式ダム、中空重力式ダム、バットレス式ダムなどに分かれますが、一般的なものは、コンクリートが三角形をした重力式コンクリートダムと、円弧状のうすい形をしたアーチダムです。
フィルダムは、岩の多いロックフィルダムと土の多いアースダムに分かれます。その他に、これらのダムを組み合わせてつくられたものもあります。
水の力をダムの重さで支える構造です。横から見ると、三角形の形になっています。
基礎地盤に適度な強度があれば、建設が可能です。
香川県土木部が管理しているダムは、現在の内海ダム以外すべてこのタイプのダムです。
水の力をダムの両側や底の岩盤に分散させ支える構造です。
重力式コンクリートダムに比べ厚さが薄く、アーチ状の形をしています。
建設は基礎地盤が強いところに限られます。
重力式コンクリートダムと同様、水の力をダムの重さで支えています。
重力式との違いは、コンクリートの量を節約するために、ダムの中が空洞になっていることが特徴です。
横から見ると、三角形の形をしています。
重力式コンクリートダムに比べ強度が低いので、大きなダムは建設できません。
水をせき止める土(コア)を芯とし、水の力を受け止める岩(ロック)を配置した形式です。
基礎面積が広いために軟弱な地盤でも建設可能ですが、堤体上に洪水吐きを設置することができません。
堤体の大部分が土質材料でつくられています。
あまり大きな強度は期待できないので、堤高の高いダムには適しません。
堤体に浸透してきた水を安全に排水するために、ドレーンを設置します。
古くからある農業用ため池などは、この型式が多いです。
水の力を鉄筋コンクリートの板で受け止め、これをバットレスというコンクリートの擁壁と柱で支える方式です。
少量のコンクリートで建設できますが、強度的に限界が低いため、大規模なダム建設はできません。
また、施工が複雑で最近はほとんど採用されていません。
材料にCSG(通常なら捨ててしまう河床砂礫や掘削ズリ等、現場で簡単に入手できる岩石質材料と、セメント、水を練り混ぜて製造される)を使用した台形形状のダムです。
コンクリートに比べて強度は小さくなりますが、条件が合えば経済性、環境保全等の面で優れているといわれています。
新技術として、今後普及が期待されています。
コンクリートの堰堤の背後に土を盛ってつくられています。
上に示したダムの種類には当てはまらない特殊な構造をしています。
このページに関するお問い合わせ