福祉・介護 お仕事インタビュー

介護福祉士
西郷照子 高松市社会福祉協議会 香南

介護を通じて利用者さんやご家族とのふれあいを深めています。人生の先輩に教えられることは多く、いろいろな感動があります。

西郷さんの資格取得ルート
  • 実務経験(3年以上)
  • 国家試験
  • 介護福祉士

介護福祉士 西郷照子

介護福祉士とは

高齢者や障害のある人に対し、一人ひとりの心身の状況に応じたサービスを提供する。身辺介護のほか、レクリエーションの提供や家事援助も行う。介護に関する相談に応じるなど、介護者への支援も行っている。

社会で支える介護

1999年に新聞で「2000年から介護保険制度がスタートする」という記事を見たことが、介護の仕事に携わるきっかけでした。
介護保険制度は高齢者を社会全体で支えることを目的に誕生したもので、高齢者等の介護が公的社会保険で行われることになったのです。ちょうど子どもの手が離れて時間ができたこともあり、「自分にもお手伝いできることがあるのでは?」と考えた私はさっそく市役所に電話をかけ、県内の事業所について問い合わせをしました。
その後働くことになったのが今の職場・高松市社会福祉協議会 香南です。

スキルアップとしての資格取得

福祉・介護の資格の中には、一定期間以上の実務を経験することで受験資格が得られるものもあります。私も働いているうちにスキルアップしたいと思うようになり、働き始めてから3年後に介護福祉士国家試験に挑戦し、その次に介護支援専門員、社会福祉士、精神保健福祉士の資格を取得しました。資格を取ったことで仕事の幅が広がり、今では相談業務や介護技術の実技指導、福祉の出前講座など、あちこちに出かけて情報発信を行っています。
資格は免許と同じで、大切なのはそこからどんなものを取り入れていくかです。デイサービスの利用者さんから「一生勉強やで」と言われたことがあるのですが、新しいことに取り組む高齢者の皆さんの姿には、年を重ねながら輝き続けられることを教えられました。

困難は成長のチャンス

高齢者は家にこもりがちなため、デイサービスに来ている時は1日1回でも笑って過ごしていただければ、という思いで皆さんに接しています。
施設でスタッフや他の利用者とふれあうことは、ご本人だけでなくご家族にもいい変化をもたらします。最初は引きこもって何もせずに家族の帰りを待っていましたが、1か月ほどたった頃に留守番しながらテレビをつけるようになり、その後積極的にデイサービスで過ごすようになった…という方がいるのですが、ご本人の変化をご家族は大変喜んでいました。利用者さんへの支援を通してご家族をサポートできるのもこの仕事の魅力です。
認知症が進むと不安になることが多くなるので、途中で「帰りたい」と訴える方もいます。それを乗り越えて楽しんでいただけたときの達成感が私は大好きですし、困難なことほど勉強になり、次のスタッフにノウハウを伝えていけるやりがいがあると思っています。

介護福祉士を志望する方へ

日本は超高齢社会に突入しており、介護保険によってデイサービスなどを利用する方は増加しています。自宅で福祉サービスを利用せずに高齢者のお世話をしている方の数も未知数であるため、介護の専門家として介護福祉士は今後さらに需要や評価が高まっていくでしょう。介護福祉士に求められるコミュニケーション能力や観察力は利用者さんと接する中で自然に成長していきますから、興味がある方はボランティアなどを体験してみてください。最初は「何を話せばいいんだろう…」と戸惑っていた方も、帰る頃にはすっかり皆さんと親しんでいますよ。
福祉や介護は大変、と思われるかもしれませんが、人の人生に関われますから他の仕事にはない感動があります。たとえば、認知症が進んだ方でも私たちの語りかけに時間をかけて返答してくださったり、スタッフの名前を呼ぼうとしてくださったりすることがありますし、利用者さんとの会話の中で、その方の人生や戦時中のエピソードなどの貴重なお話をうかがうこともできます。さまざまな場面で発見・感動がある職場だということを、ぜひ知っていただきたいと思います。