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公開日:2020年12月10日

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[自然風景・伝統文化] 海ものがたり、渚の神様・島のお話

景伝自然風景・伝統文化

多島美を誇る瀬戸内海の島々は美しく、その一つ一つに物語があります。
波しぶきが輝く夏の渚にも、さまざまな記憶が打ち寄せてきます。

島々の写真

伝船にのる神様

海辺のまちでも、大漁を願いさまざまな祭りが行われます。なかでも神輿をのせた船が海を渡る「船渡御(ふなとぎょ)」は、あちこちの漁港で行われる楽しみの一つ。飾り立てた船の姿が、波間に映り、その美しさに人々は酔いしれます。

高松市庵治町の皇子(おうじ)神社では、江戸時代から続く「庵治の船祭」が行われます。神社の下でダンジリを練った後、たくさんの明かりをともした船に乗り込み獅子舞を演じ、御旅所まで海を渡ります。昭和40年代頃までは、旧暦の6月14日・15日の大潮の満月に行われていましたが、現在はその日に近い金曜日、土曜日に開催されます。

高松市の女木島と男木島では一年ごとに交代で夏祭りを行ってきました。男木島では、豊玉姫神社や加茂神社を舞台に開催されます。女木島では、住吉神社の夏祭りが行われ、クライマックスでは海辺にやって来た太鼓台がそのまま海に入ってしまいます。現在は8月の第1土曜日、日曜日に行われています。

イリコ漁で知られる伊吹島では「恵比須さん」を「ヨベッサン」と呼びます。7月中旬に行われる伊吹島の明神祭(港まつり)では、大漁旗で飾られた二艘をつなぎ合わせた船に「ヨベッサン」を乗せ、無人島の祠を巡ります。

9月下旬に行われる坂出市瀬居島の瀬居八幡の秋祭りでも、大漁旗を飾った二艘の船をつなぎ、神輿を乗せて船渡御をします。

住吉神社の夏祭りの写真

女木島 住吉神社の夏祭り。子どもたちをのせたまま太鼓台は海に入ります。

伝無人島ものがたり

めったに人が足を踏み入れない無人島にも、珍しい風景やお話が眠っています。東かがわ市山田海岸の沖に、絹島(きぬじま)と丸亀島(まるかめじま)が浮かんでいます。ともに玄武岩が柱状に重なった地質学上貴重な「柱状節理(ちゅうじょうせつり)」があり、国の天然記念物に指定されています。

丸亀島は、雄島(おんじま)と雌島(めんじま)の二つの島からなっていて、干潮時には陸続きになります。

雄島には「蛇(じゃ)の穴(あな)」という洞穴(ほらあな)があり、ここには日照りが続いて雨が降らない時に雨乞いをすると、竜神が雨を降らしてくれるという伝説があります。

さぬき市津田の沖に浮かぶ猿子島と鷹島には、それぞれサルとタカがすんでいて、食べ物を争ってケンカが絶えなかったという「猿タカ合戦物語」が伝わっています。

丸亀島の写真

丸亀島

さぬきのおたから総力取材

架橋の島「櫃石島(ひついしじま)」

瀬戸大橋の架橋により陸続きになった坂出市の島々。大橋を渡る人は数多くいますが、島に降り立つ人は限られています。中でも最も北にあるのが「櫃石島」。大阪城築城のための石切場が残るこの島には、県指定無形文化財の「櫃石ももて祭」が伝わります。1月下旬の日曜日、四角い的に弓を射て豊漁や五穀豊穣などを祈ります。その舞台となる王子神社の背後には、伊勢参りで持ち帰った小石が鳴きながら大きくなったという「キイキ石」の巨石がそびえます。近くには大きな笠石を絶妙なバランスで落とさない石灯籠があり、合格祈願のスポットともなっているとか。歩いて渡れる「歩渡島(ぶとじま)」にも、七福神の石地蔵が祭られています。瀬戸大橋を見上げる島の高台には、島名の由来となった「櫃岩(ひついわ)」がそびえ、架橋の島を象徴するような「櫃石島」です。

櫃石ももて祭の写真

櫃石ももて祭(県指定無形民俗文化財)/王子神社

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