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公開日:2019年3月1日

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動物の愛護と適正な飼養について

動物飼養の始まり

ヒトが動物を飼養し始めたのは、少なくとも今から数万年前のことといわれています。
ホモ・サピエンスという私たちの祖先が犬の祖先であるオオカミと出会い、飼い馴らしたことが始まりといわれています。
人の祖先が犬の祖先と一緒に暮らすようになったのは、もともと、人とオオカミの両方とも哺乳類にはめずしい拡大家族制で集団で生活するという共通点があり、集団を維持し生きていくための狩りの協力者として有益だったからと考えられます。人の知恵とオオカミの鋭い聴覚や臭覚は、狩りを行ううえでちょうど補い合う能力だったのでしょう。また、一緒に生活することで、ヒトはオオカミやその子孫のおかげで他の危険な動物から身が守られたり、ヒツジやウシの祖先である有蹄類を家畜化していく過程でも犬の祖先の群れをまとめ、追いかける習性が役立ったと考えられています。

人の生活が狩猟時代から農耕時代になり、定住生活が始まるようになると、人が野生の動物を捕らえて飼い、これらを繁殖し飼い馴らすことで、動物の家畜化が始まりました。ウシ、ウマ、ヒツジ、ニワトリ、ウサギなどが家畜化すると、人はそれらの労力、肉、毛皮などを利用するようになり、安定した生活を得ることができるようになりました。
また、農耕が始まると同時に、収穫した穀物を保存しなければならなくなり、保存している穀物に食害を与え、人に感染する病原体を運ぶネズミなどの小動物を駆除するために、それらを捕食する習性を持つ猫を飼養するようになったといわれています。

ペット動物の飼養

長い歴史の中で、動物の飼養の目的は、人の生活に役立てるためのものでしたが、中世になって安定した生活が送れるようになってからは、人が愛情を注ぐための対象として動物が飼われるようになりました。
動物に愛情を注ぐことで心の潤いをおぼえ、世話をすることで生きがいを得られ、動物とふれあうことで癒され、動物の与えてくれる安らぎを感じ取る、そんな目的で動物を飼う、つまりペットとして飼うことが始まったのです。
現在では、犬や猫だけではなくその他の動物も、人がその能力を利用するために飼う動物から、ペットとして飼養する動物へと変わってきています。

動物飼養の基本原則

動物と暮らすということは、ひとつの命を引き受けることです。
動物と暮らし始める前に、最後まで責任を持って、飼うこと(終生飼養)できるかどうか、よく考えましょう。
それぞれの動物の生態や習性、生理をよく理解し、多くの知識を総合して動物の飼養にあたりましょう。
もし、あなたが飼おうとする動物が野生動物や外来生物などで、一般的なペット動物以外なのであれば、その飼おうとする動物は、あなたが手をかけ、あなたの社会生活の中に引っ張り込んで良いものかもう一度よく考えてみましょう。

そして、ひとたび飼い始めたら・・・

  1. 愛情の中にも、ときには厳しく接する、ケジメを持つ。
    動物を動物として認め、動物を人間と同格化しないことです。けじめのない溺愛や体の構造や機能が異なる動物に人と同じような生活を行わせることは、飼い主だけが勝手に喜んでいるだけで、実際は動物を苦しめていることに気づきましょう。
  2. 観察を怠らない。
    動物は自分から異常を伝える手段を持っていないばかりか、逆に、少しでも異常を見破られないように隠そうとします。毎日の管理の中で動物の動作、表情、食欲、毛つや、便、尿などは健康のバロメーターとして、日頃からよく観察しておきましょう。
    人と動物に共通する感染症もあります。飼い主とペットの両方が健康の維持、増進、疾病予防が生活の質を高めることにつながります。
  3. 近隣の人たちと良い人間関係を持つ。
    動物を飼うということは、近隣の人たちに必ず何らかの迷惑を与えているということを自覚しましょう。ペットの飼養が原因となるトラブルが非常に多いのが現実です。
    大切なことは、節度ある飼養態度と、近隣に対する細やかな配慮です。
  4. 法律や社会のルールなどの知識を持つ。
    狂犬病予防法による飼犬の登録と狂犬病予防注射の接種など、動物に関係する法律や条例、規則、条約、そして地域の決め事などはたくさんあります。法律などで決められていることは、飼養者としての最低限の義務であり、守らなければならないことです。
    万が一の場合を生じたとき、「法律を知らなかった!」ではすまされないのです。

<関連リンク>

動物の適正な飼養管理について(香川県生活衛生課のページ) 

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