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公開日:2022年11月25日

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令和4年度受賞作品「支え支えられて、今があるこれからがある」

「支え支えられて、今があるこれからがある」

香川大学教育学部附属坂出中学校3年女子

 

4月、我が家の1年間の役割分担が決まり、私はポスト担当となった。ポスト担当は、毎日ポストに届く郵便物の仕分けと、ポストの清掃を任される。

5月、郵便物の中に父や母宛に税金の納付書が届くようになった。何の納付書だろう、と思い、母に尋ねてみると、「固定資産税、自動車税。毎年5月は、国民の義務を果たす月なんよ。」と、話してくれた。

日本国憲法の中で、国民は税を納める義務があることを、歴史の授業で学習した。でも、どうやって税を納めるのか、またどんな種類の税があるのか、何に使われているのか、よく分からないままだ。

そこで私は、父や母宛てに届いた納付書を初めて見せてもらった。細かい数字が並んでいる納付書を見て、家や土地、自動車は購入したものなのに、どうして固定資産税や自動車税として毎年税金を納めないといけないんだろう、と疑問がわいてきた。その疑問を解くために、なぜ税金が必要なのか、そして税金が無くなったらどんなことが起こるのか、考えてみることにした。

普段の毎日を思い浮かべてみると、朝起きると顔を洗うために「水道」を利用し、登校する時には「道路」を通り、「学校」では授業を受け、家では「インターネット」を使い、休日には「公園」や「図書館」を利用する。当たり前のように利用している「水道」、「道路」などの公共サービスが、私たちの生活をサポートしてくれている。誰もが平等に、安心してくらせる社会を守るために、税金が必要なんだということに気付かされた。

それと同時に、もし税金が無くなったら、公共サービスも無くなり、当たり前だと思っていた日常は一変してしまう恐しさも感じた。例えば、「水道」の水が安全かどうか分からない。「道路」が壊れても修理できない。「学校」では教科書代や授業料など家計の負担が増える。「公園」の雑草は茂り放題となり、「図書館」には新しい本が増えない。他にも、救急車が来ない。ゴミ収集がされず、街にゴミがあふれ不衛生になる。犯罪の取り締まりが行われず治安が悪くなる。こういう状況に陥ってしまうだろう。

私は今回、改めて税と向き合ってみて、「税金=負担増」というイメージを大きく変えない限り、精神的な豊かさをもって、安心して生活することは出来ないことを痛感し、目が覚めるような感覚を覚えた。

充実した公共サービスに支えられている今に感謝して、「義務だから」というだけでなく、自分もこれからの社会を支える一員であるという責任感をもって、前向きな気持ちで納税することが、誰もが住みやすい社会への第一歩になると思う。

支え支えられて、今があるこれからがあるのだから。

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