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公開日:2025年6月30日

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「里海ガイド養成講座(入門)」を開催しました!

タイトル

  • 日時 令和7年6月14日(土) 9:30~17:00、6月15日(日) 9:00~16:30
  • 会場 坂出市万葉会館(坂出市沙弥島)及び沙弥島周辺
  • 講師 森田 桂治 氏(NPO法人アーキペラゴ理事)、小前 昭二 氏(Free Cloud代表)、谷 益美 氏(株式会社ONDO代表取締役)

実施内容 
1日目 6月14日(土) 
 ガイドに必要な基礎知識を、フィールドでの体験と対話を通して学ぶ「里海ガイド養成講座(入門)」を開催しました。大学生、教員、公務員、地域リーダーなど、さまざまな立場の方々が受講されました。 
 はじめに森田氏より、「かがわ里海ガイド」の役割や活躍について説明がありました。県民の“海離れ”が課題視される中、地域資源や里海環境を活用した体験型ツアーを実施する人材の重要性が語られました。 

(1) プロガイドによるツアー体験 フィールドビンゴ&貝レース 
 受講生は小前氏のガイドにより、「フィールドビンゴ」と「貝レース」のツアーを体験しました。ナカンダ浜に移動し、小前氏から実施方法や活動時の注意点について説明があった後、ビンゴ用紙に書かれた9つの項目(例:「浜の人工物」「浜の生き物」など)を探しながら浜を歩きました。 
 続く「貝レース」では、巻貝の一種である「タマキビ」を使い、海水の入ったクリアケースに入れて、どのタマキビがより早く水中から出て高い位置へ移動するかを競いました。タマキビは海水が苦手で、高い場所へ移動するという性質を持っており、受講生たちはそのユニークな動きに大いに盛り上がりました。 
 ツアー終了後は、グループごとに「ガイドがツアー中に何をしていたか」を振り返り、説明や行動の意図を解説しながら、ガイドの役割や必要なスキルについて学びました。 
 受講生からは「楽しく、笑いを交えながら参加者に安心感を与えるガイドだった」「学びが自然と得られる内容だった」などの声が寄せられ、ガイドの重要性を実感する時間となりました。

体験ツアーの様子

(2) 好きな(良い)ガイド?嫌いなガイド?とは 
 「理想のガイド像」について考えるために、参加者の視点で「好きなガイド」「嫌いなガイド」についてグループで意見交換を行いました。 
 好きなガイドの特徴としては「元気がある」「安全管理ができる」「会話のキャッチボールが楽しい」「説明が簡潔」などの意見がありました。一方、嫌いなガイドとしては「自信がない」「清潔感がない」「声が小さい」「時間にルーズ」などの意見が挙げられました。 
出された意見を全体で共有し、「望まれるガイド像」「避けるべきガイド像」を具体的にイメージしま
した。 

(3)ガイドとしてのコミュニケーションスキル 
 谷益美氏からは、ガイドに求められるコミュニケーションスキルについて説明がありました。 
 コミュニケーションとは、「二人以上が情報や感情を共有すること」であり、言葉だけでなくさまざまな方法やツールが使われます。また、「一方通行の説明ではなく、相手に伝わりやすいか、正しく伝わっているかを確認することが大切」との話がありました。 
 さらに、「ガイドとして不安なこと」「大切にしていること」についてのディスカッションでは、「説明が一人よがりにならないか」「専門的な話をどう噛み砕くか」などが課題として挙がり、「参加者が楽しめる雰囲気づくり」「メリハリをつける」などが大切にされているという意見が出ました。 
 説明を分かりやすく伝えるための工夫として、「タイトルとナンバリングを用いる」「PREP法(Point, Reason, Example, Point)を活用する」といった方法も紹介されました。

午後の講座の様子


2日目 6月15日(日) 

(1) アクティビティ体験とリスクマネジメント講義 
 里海プロガイド養成講座(応用)修了生である谷光承氏のガイドにより、自然の中に隠された人工の動植物を探すアクティビティを体験しました。受講生は、「ただ見ること」と「観察すること」の違いや、視点を変えることで新しい発見があることを実感していました。 
  アクティビティ終了後は、ガイドがどのようにリスクマネジメントを行っていたかを振り返りながら、
その流れや方法を整理しました。 
 森田氏からは、「予防」「対策」「処理」という基本的な考え方に基づくリスクマネジメントの重要性や、救命救急法・応急処置の習得、ファーストエイドキットの携帯の必要性についても解説がありました。

アクティビティの体験

(2) アクティビティづくりトレーニング 
 受講生たちは、里海をテーマにしたアクティビティの開発に挑戦しました。各グループで沙弥島を歩いてフィールドを確認し、その場所に合ったテーマや、自分たちが伝えたいこと、得意分野を取り入れたアクティビティ案を模造紙にまとめました。 
 完成したアクティビティは全体で共有し、意見交換を行いました。例としては「沙弥島の音を奏でよう」:漂着物や草笛を使って演奏する体験、「里海ふね作り」:浜辺で拾った自然物や人工物で船をデコレーションする体験、など、計5種類のユニークなアクティビティが講座内容を踏まえて造成されました。 
 最後に2日間の講座のふりかえりを行い、「学びが多く、自分を成長させる内容だった」「フィールドでの実践的な学びにより、地域や自然への視点が変わった」といった感想が寄せられました。 
 2日間の講座を通して、19名の「里海ガイド養成(入門)」修了生が誕生しました。今後、それぞれのフィールドで、地域の魅力を伝えるガイドとして活躍することが期待されます。

二日目の様子

このページに関するお問い合わせ

環境森林部環境管理課

電話:087-832-3220

FAX:087-806ー0228