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11月1日土曜日、高松市にて「海ごみリーダー養成講座」を開催しました。
本講座は、世界的な課題となっている「海洋プラスチックごみ」問題に対し、理解を深め、地域で普及啓発や実践活動を担うリーダーを育成することを目的としています。
午前の講座では、吉野氏より、海ごみの現状や課題、日本各地および海外の海岸で見られる漂着ごみの様子、海流とごみの流れの関係、海洋プラスチックに関する国際的な動向、生き物への被害事例などについて、写真を交えながら具体的な解説がありました。
また、海岸に漂着したごみの状況を簡易に把握する「水辺の散乱ゴミ指標評価手法」と、漂着ごみを種類ごとに分類・計数する国際調査「ICC(International Coastal Cleanup)」について、その目的と実施方法を学びました。
さらに、身の回り(カバンの中)にあるプラスチック製品を題材としたディスカッションでは、私たちの生活とプラスチックが密接に結びついている現状を改めて認識する時間となりました。

続いて、香川県環境管理課の西本氏、香川県内で活動する海ごみリーダーである森田氏より、現在、海ごみリーダーが行っている取り組みについて紹介がありました。子ども向け自由研究相談や学校・企業向け講座の実施など、様々な場面でリーダーが活躍している様子が共有され、受講生にとって今後の活動をイメージするきっかけとなりました。
午後は海岸に移動し、「水辺の散乱ゴミ指標評価手法」および「ICC」に基づく現地実習を行いました。
ICCでは、回収した漂着ごみを品目ごとに分類・計数し、地域間・国際間・経年で比較できるデータとして活用します。
今回の調査で個数が多かった上位3品目は以下のとおりです。
発泡スチロール破片(263個)、タバコの吸い殻・フィルター(100個)、カキ養殖用まめ管(100個)
実習を通して参加者からは、「生活に身近なごみが多いことに驚いた」「自分で拾って数えることで、海ごみ問題をより身近に感じた」「発泡スチロールが細かく砕けており回収が大変だった」といった感想が寄せられました。
今回の講座には、大学生、学校教員、企業でクリーンアップ活動を行う方、かがわ里海ガイドなど、さまざまな立場の参加がありました。
受講生が今後、地域で「海ごみリーダー」として活躍し、活動の輪がさらに広がっていくことを期待しています。

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