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本県は、温暖な気候に加え、無責任な餌やり行為も多いことなどのため、他県に比べ犬や猫の収容数が多い一方で、返還・譲渡数が少ないため、殺処分数が多くなっています。
このため、平成31年3月10日に、「さぬき動物愛護センターしっぽの森」を開所し、動物愛護管理の普及啓発や収容動物の譲渡をより一層進めることにより、殺処分数の減少に取り組んでいるところです。
このような取組みにより、令和元年度の殺処分数は、前年度から犬猫ともに減少しているものの、全国比較では、猫については、収容数は26位、殺処分数は27位、殺処分率は28位、犬については、収容数、殺処分数ともワースト1位、殺処分率はワースト5位となっています。
速報値につき、殺処分率は算出していません。
収容数 | 譲渡数 | 殺処分数 | |
---|---|---|---|
犬 |
1,528 |
906 |
490 |
猫 |
795 |
486 |
308 |
収容数 | 譲渡数 | 殺処分数 | 殺処分率 | |
---|---|---|---|---|
令和元年度 |
2,219 |
1,189 |
920 |
41.5% |
平成30年度 |
2,620 |
892 |
1,522 |
58.1% |
前年度比較 |
401減 |
297増 |
602減 |
16.6ポイント低下 |
収容数 | 譲渡数 | 殺処分数 | 殺処分率 | |
---|---|---|---|---|
令和元年度 |
981 |
512 |
455 |
46.4% |
平成30年度 |
1,102 |
353 |
739 |
67.1% |
前年度比較 |
121減 |
159増 |
284減 |
20.7ポイント低下 |
センター開所以来、多くの方のご利用と譲渡ボランティアの方々のご協力により、譲渡数は、平成30年度と比べて約1.4倍に増加しました。譲渡数の増加に伴い、殺処分数は減少しました。
本県における犬猫の殺処分数は、前年に比べ減少していますが、特に、犬の収容数が全国1番目に多い状況にあることから、まずは、この収容数そのものを減らすことが最も重要な取り組みであり、このことが殺処分数の減少にもつながると考え、飼い主は最後まで責任を持って飼うことや、かわいそうだからといって無責任に餌を与えるだけの行為は結果として不幸な犬猫を増やすことなどについて、県民の皆様に広く呼びかけております。
また、本県では、子どもの頃から「いのちの大切さ」や「思いやり」の心を育むとともに、ペットを飼う時の心構えや正しい知識を身に付けてもらうことを目的に、小学校3年生、中学校2年生を対象にした動物愛護啓発テキストを作成し、県内の小中学校に配布するなど、子どもたちを対象にした動物愛護の啓発にも取り組んでいるところです。
あわせて、さぬき動物愛護センターにおいては、犬や猫とのふれ合いや動物愛護教室などの開催を通じて、命を大切にする心を醸成するとともに、動物の正しい飼い方や接し方など動物愛護管理の普及啓発を進めていくことにより、殺処分数のより一層の減少に努めています。
県としては、より一層適正な譲渡や適正な飼養管理の啓発に努め、殺処分の減少と動物愛護管理の推進に積極的に取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。
本県では、これまで、法律や条例に基づき、収容されたすべての犬猫の動物の種類、収容の日時などを各保健所の掲示板に3日間公示し、情報開示しています。
令和元年11月11日より、元の飼い主への返還をより一層図るため、7日間、収容された犬猫の画像(一部の犬猫を除く。)とともに犬猫の収容情報をホームページに掲載することとしました。また、7日間経過後も、所有者がいると思われる迷い犬猫については、元の飼い主を探すため、可能な限り期間を延長し掲載することとしました。
また、譲渡適性が有る犬猫については、センターに搬送後、センターの譲渡動物のページに情報を掲載します。センターに搬送できず、保健所に残った犬猫であっても、譲渡適性が有る犬猫については、保健所の収容スペースが無くなるまでは、センターの譲渡動物のページに情報を掲載します。
本県においては、収容した犬や猫について、一般の方に直接譲渡するほか、動物を一旦預かり、人なれや健康管理をしながら、新しい飼い主を探して譲渡する活動を非営利で行っている方に、あらかじめ「譲渡ボランティア」として登録いただき、その方に譲渡するという仕組みを作っており、これまでも一定のルールの中で行ってきたところです。
今回、譲渡事業をより適正かつ円滑にしたいという趣旨で、香川県犬及び猫の譲渡事業実施要綱(以下、「譲渡要綱」)を改正し、1か月間の準備期間をおいて令和元年11月11日より施行することとしました。
本県において捕獲・収容される犬猫のほとんどが、野外で繁殖した野良犬・野良猫です。
攻撃性が高い、人なれしていない犬猫を安易に譲渡することは、譲渡先での逸走(さらに不妊去勢手術をしていない場合には、逸走先での繁殖)、咬傷事故、不適正な飼養や飼養放棄を招き、譲渡した犬猫だけでなく新しい飼い主や周囲の方々をも不幸な事態を招いてしまうおそれがあります。
本県としては、譲渡した犬猫が再び保健所に収容されたり、譲渡した犬猫が原因で繁殖し、収容される犬猫がかえって増加したり、新しい飼い主や周囲の人々が不幸になることを望んではいません。
新しい飼い主となる方が最後まで責任をもって飼い、新しい飼い主と譲渡した犬猫とがその地域において幸せに暮らせるよう、譲渡適性を評価したうえで、譲渡しています。また、譲渡適性が認められない犬猫であっても、譲渡ボランティアや適正な飼養ができると認められる者である場合には、当該動物の特性を十分に説明し、助言、指導を行ったうえで譲渡することとしています。
なお、譲渡適性の評価は、環境省が策定した「譲渡支援のためのガイドライン」(平成18年)に沿って、実施しているものです。
さぬき動物愛護センターでは、譲渡を希望する方に、まず、譲り受ける動物を適正に飼養できる環境があるかなどをお聞きしています。
該当する方には「譲渡前講習」を受講していただき、講習修了者は、譲渡対象動物との「マッチング」を行った後に動物を「譲渡」することとなります。
今回の譲渡要綱の改正において、本県に収容された犬猫の譲渡を受け、人なれや健康管理などを行い、最後まで飼っていただける新しい飼い主へ譲渡するまでの間、責任をもって活動を行っていただける「譲渡ボランティア」の登録要件等を変更しました。
代表者自らが、直接犬猫を確認し、性格や健康状態を見たうえで、譲渡ボランティアとして新しい飼い主へ譲渡することが可能かどうかを判断したうえで、譲渡を受けていただくこととしています。
また、不適正な飼養管理や、最終的にどのような方に譲渡されているかを把握していない、確認できないということは、適正な譲渡とは言い難いと考えており、それらの点について責任をもって守っていただけるよう、譲渡ボランティアの要件や誓約事項を新しく設けています。
決して、県外のボランティア活動や県外への譲渡などを排除するという趣旨でも内容でもありません。
さぬき動物愛護センターでは、譲渡を受けた方に対して、譲渡後、動物の飼養について困ったことがないか、適正な飼養管理ができているか、適切な時期に不妊去勢手術を行うことなどについて、新しい飼い主に対して、助言や指導を行いますので、お気軽にご相談ください。
さぬき動物愛護センター(TEL:087-849-1011)
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