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公開日:2020年12月10日

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公共交通事業者の事業継続を確実にする支援に関する意見書

昨年末からの新型コロナウイルス感染症の全世界的な感染拡大については、国の緊急事態宣言や、都道府県をまたぐ移動自粛要請についても既に解除されたところであり、今後は、感染拡大を予防する「新しい生活様式」の定着を前提として、一定の移行期間を設け、段階的に社会経済活動のレベルを引き上げていくこととなっている。
しかし、感染者は依然増加しており、第2波、第3波の発生への懸念は強く、未だ社会経済活動は平常に戻っておらず、地域経済は、かつてない深刻な打撃を受けている。
この間、公共交通事業者は、緊急事態宣言下にあっても、社会経済活動の安定・維持の観点から、人の移動制限に伴う交通需要が大幅に減少する中、事業を継続せざるを得ず、本県でも本年4月の利用者数や運輸収入の実績が、航空、鉄道、バス、タクシー、船舶のすべてで、前年同月に比べ軒並み大幅に減少しており、極めて厳しい経営状況に陥っている。
感染者数の推移からみても、利用者数の早期のV字回復は見込めないことに加え、公共交通はそもそも固定費が占める割合が非常に大きいことから、現在実施されている一般的な事業者向けの支援策や感染症防止対策等への支援だけでなく、人々の暮らしに直結するライフライン存続の観点から、地域経済を支える重要な基盤である公共交通事業者のための事業継続に資する支援策が強く求められているところである。
よって国においては、下記の事項について格段の措置を講ずるよう提言する。

  • 1 新型コロナウイルス感染拡大で大幅な利用者減となり、かつて経験したことがない苦境に陥っている公共交通事業者の事業継続を確実にする支援制度の創設を図ること。
  • 2 新型コロナウイルスが一定収束した際には、いち早い観光需要の回復を目指し、本州四国連絡高速道路等の通行料金や鉄道、フェリーをはじめとする公共交通料金の負担軽減のため、支援対策を講ずること。また、需要を喚起し、人の流れを取り戻す仕組みを構築すること。
  • 3 空港運営事業者が航空機及び空港の安全確保と機能維持を図れるよう、事業継続のための直接的な支援を行うとともに、地方空港における航空ネットワークの速やかな回復のための支援など、国による一層の支援策を講ずること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和2年7月13日

香川県議会

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