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公開日:2025年6月3日

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(たなごころ)の美―茶道具を中心に

展示の概要

香合や茶碗などの優品をご堪能ください。

  • 本展では掌(てのひら)に載るほどの大きさの、美しい茶道具を紹介します。江戸時代に高松松平家の御用で作られた玉楮象谷(たまかじぞうこく)(文化3から明治2年(1806から1869))の「堆黒松ケ浦香合(ついこくまつがうらこうごう)」をはじめ、香川県の漆芸家音丸耕堂(おとまるこうどう)(明治31から平成9年(1898から1997))による「堆漆茶杓(ついしつちゃしゃく)」、現役陶芸家として活躍する鈴木藏(おさむ)(昭和9年から(1934から))の「志野茶碗」などを展示します。
  • また、本展にあわせて、「茶壺銘「輝元」」や「亀甲大香合(きっこうだいこうごう)」など、高松松平家に伝わる茶道具を展示します。
会期 令和7年66日(金曜日)から令和7年713日(日曜日)
開館時間

午前9時から午後5時(入館は閉館の30分前まで)

休館日

毎週月曜日

会場

香川県立ミュージアム(高松市玉藻町5-5)常設展示室1
展示数 52件62点
観覧料

一般500円、団体(20名以上)400円

  • 高校生以下の方、香川県在住の65歳以上の方、障害者手帳・特定医療費(指定難病)受給者証・小児慢性特定疾病医療費受給者証等の提示者とその介護者の方は無料。

関連イベント

ミュージアムトーク

展示内容について担当学芸員がわかりやすくお話しします(申込み不要)

日時

令和7年614日(土曜日)

令和7年76日(日曜日)

いずれも午後2時から開始

会場 常設展示室1
参加料 無料(別途観覧券が必要)
申込 不要

展示品

堆黒松ヶ浦香合 玉楮象谷作 嘉永4年(1851) 重要美術品
  • 作者は「讃岐(香川)漆芸の祖」と称される、玉楮象谷。9代藩主松平頼恕(よりひろ)、10代藩主松平頼胤(よりたね)、11代藩主松平頼聡(よりとし)に仕えました。
  • 本作は、象谷が藩主頼胤に献上した香合です。香合とは、茶道具の一つで、香(こう)を入れる蓋付の器。本作は、朱漆を塗り重ねた層に「青海波(せいがいは)」と呼ばれる波の形をかたどった文様が刻まれています。厚く塗り重ねられた黒漆の層には、巧みに和歌と貝の図柄を彫刻しています。緻密な表現に象谷の高い技巧が伝わってくる名品です。

堆黒松ケ浦香合

志野茶碗 鈴木藏作 昭和57年(1982)
  • 岐阜を代表するやきものの一つ「志野」。桃山時代から焼造されてきました。
    平成6年(1994)に59歳で重要無形文化財「志野」の保持者(人間国宝)に認定された鈴木藏は、桃山時代にはなかった技法を取り込み、志野の可能性を拡げてきました。
  • 本作もまた、鈴木の挑戦によるもの。薪窯で焼くとされてきた「志野」に、ガス窯で焼成することに挑み、生まれた逸品です。緩やかな凹凸のある胴に、斜めに走る線などが鉄分によって、緋(ひ)色に染まっているさまも味わい深いです。
志野茶碗
亀甲大香合 紀太理兵衛(きたりへえ)作 江戸時代
  • 本作は、高松松平家に伝わる香合です。蓋表と身の正面中央に施されているのは、松平家の葵の家紋。全面にめぐらされているのは、唐草風の文様です。
  • 作者の紀太理兵衛は、元は京都で作陶を行っていましたが、初代藩主松平頼重(よりしげ)に召し抱えられ、高松に移ります。栗林荘の北に開窯し、高松藩御用焼物師として活躍しました。
亀甲大香合

すべて当館蔵

このページに関するお問い合わせ

政策部県立ミュージアム

電話:087-022-0247