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矢筈(やはず)山の東、女体山(にょたいさん)の頂上に女体神社の石の祠があります。この女体神社は、昔から雨乞いの神社として有名です。
日照りの年には、前山在所(まえやまざいしょ)を中心に近郷の男子がここに集まって、祠のまわりにかがり火を燃やし、裸踊りを踊って雨を祈ったそうです。そしてその時には、女の人がここへ近寄ることを固く禁じたといいます。
雨を願う日を書いた紙をこの祠に何枚もはりつけ、踊っているうちに落ちた紙に書かれた日には必ず雨が降ったといいます。また、祠の中の石を、男達が次々に抱えて踊り狂うと、この神が喜んで雨を授けたとも伝えられています。
なりふりかまわず雨を願わなければならなかった讃岐ならではの伝説ですが、雨を降らすため、あるいはため池をつくるため、命を投げ打ったという話の多いなかで、おおらかさとほほ笑ましさを感じる雨乞い伝説です。
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