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公開日:2020年12月10日

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水源地域への恩恵と感謝を

吉野川と吉野川源流

吉野川の写真吉野川は、四国三郎と呼ばれ、関東の利根川(坂東太郎)や九州の筑紫川(筑紫次郎)と共に、日本を代表する大河川であり、暴れ川としても知られています。
吉野川は、四国西部に位置する高知県吾川郡いの町の瓶ケ森(標高1,897m)にその源を発し、四国中央部を四国山地に沿って東に流れ、敷岩で穴内川と合流した後、豊永から北に向きを変えて四国山地を横断し、銅山川、祖谷川などをあわせて三好市池田において再び東に向かい、岩津を経て徳島平野に入り、大小の支川を合わせながら第十堰地点で旧吉野川を分派して紀伊水道に注いでいます。

香川用水の水源地域


高知県大豊町ゆとりすとパーク


高知県いの町瓶ヶ森線(UFOライン)


高知県大川村大座礼山ブナ林


徳島県三好市吉野川

香川用水の水は、早明浦ダムに蓄えられた水を、徳島県の池田ダムから分水しているので、高知県の嶺北地域と徳島県三好市が香川用水の水源と言えます。嶺北地域は、高知県土佐町、本山町、大豊町、いの町、大川村により構成され、四方を四国山地の山々に囲まれている風光明媚なところです。また、三好市は、徳島県の最も西に位置し、剣山、大歩危小歩危など豊かな自然に恵まれています。
水源地域の豊かな環境を守るためには、森林の保全活動や地域振興を継続していく必要があります。


高知県土佐町アメガエリの滝

湖水祭と殉職記念碑

殉職慰霊碑早明浦湖水祭は、早明浦ダムを中心とする吉野川総合開発事業において尊い犠牲となられた方々に敬弔の意を捧げるとともに、早明浦ダムの水源である高知県嶺北地域の方々とその恩恵を受けている私たち下流地域の住民との交流を深めることを目的に、毎年、8月の最初の土曜日に開催されている祭りです。この大事業に携われた先人の方々のご労苦に思いをはせるとともに、嶺北地域の皆様の御理解と御協力に対する感謝の気持ちを捧げています。

また、殉職慰霊碑は、香川用水記念公園の東西分水工の傍らに、昭和49年5月30日の暫定通水の際に建設以降現在まで同じ場所に設置され、香川用水の流れを見守っています。碑には、工事中に亡くなられた4名の名前が刻みこまれ、湖水祭と同様、香川用水事業を達成するために犠牲となった方々に敬弔の意を捧げています。

感謝のメッセージ

香川用水資料館リニューアルを機に、県民の方々にメッセ―ジを募集しました。
その一部をご紹介します。

  • 気象変化が激しい昨今、少雨により巨大な早明浦ダムも湖底が見えるときがある。それは、土に覆われてはいるが、村々の田畑、住居跡であり、川沿いの道であり、旧村役場の建物である。この光景に出会うたび、多くの集落や村の中心地までも湖底に沈め、下流の受益者のため、協力していただいた水源地の人々に思いをいたし、頭を垂れ「ありがとうございました」とつぶやく。
  • 早明浦ダムを最初に見たのは遠足だったと記憶しています。当時は村がダム湖に沈んでいるとは思っておらず、香川用水の恩恵が水源地の多くの人々のお蔭だと知り、今は大変感謝しております。
  • 父から昔の水事情を聞いたことがあるが、今では考えられない苦労があったそうだ。香川用水が無ければ、私は今、農業が出来ているのだろうか?これからも香川用水、水源地域の方々に感謝して農業をしていきたい。
  • 記念碑の豊潤には香川用水により豊かで潤いのある農業にという願いだけでなく水を分けてくれる徳島県民を始め関係者の豊かで潤いのある温かい心で友情の水が完成した、感謝の心もあったと知った今、水の尊さを実感しています。
  • 生まれてから20年以上生活の中で深い恩恵を得てきた香川用水でしたが、私自身が農業に関わる道を選んだことでよりいっそうその大切さについて知ることができました。感謝を忘れずにこれから先つかっていきたいです。

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