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公開日:2025年12月18日

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2025#つなげプロジェクトオレンジin徳島文理大学高松駅キャンパス(香川県骨髄等移植普及啓発事業)を開催しました

イベント概要

若い世代の骨髄移植への理解を深めるために、骨髄移植をテーマにした映画上映と、映画を企画・原案・主演した樋口大悟さん、骨髄ドナー登録説明員の大西礼華さん、血液内科医師の大西宏明先生によるパネルトークを開催しました。

内容

日時:2025年11月22日(土曜日)
場所:徳島文理大学高松駅キャンパス(ムラサキキネンホール)
対象者:同大学香川薬学部学生71名、一般参加者148名(計219名)

パネルトーク

樋口大悟さん(骨髄移植経験者・俳優)

登壇者(樋口大悟様)
ドナー登録者が増えて欲しいという思いと、骨髄移植がどういうものか、ドナーについて知ってもらうことが大切だと考え、ドナー側にも焦点を当てた映画を制作した。

(ドナーへ感謝を伝えたいかという問いに対し)
移植から十数年経った。バンクのルールでドナーと患者は匿名での手紙のやり取りしかできない。
映画には、劇場に来てくれているであろうドナーへの感謝の想いを込めた。

この映画が、誰か一人の命を救うチャンスになれば良いと思っている。

 

大西礼華さん(骨髄ドナー登録説明員・大学生)

登壇者(大西礼華様)
登録自体は15分程度の説明を聞いて、献血のついでに少量の採血をすれば完了する。

骨髄バンクについて知ってもらうことが大切。説明を聞き、その時は登録しなくても大丈夫。

分からないことや心配なことがないか声をかけるように心がけている。

身近な人に今日のことを話してください。
説明員になってみませんか?一緒に頑張っていきたいです。

 

大西宏明先生(血液内科医師・高松赤十字病院副院長)

登壇者(大西宏明先生)

患者さん自身が企画・原案・主演された映画は、医療従事者が病院の中から患者さんやご家族を見る視点だけでは得られない共感が多い。

元気になって活躍されている患者さんの姿を見ると、医療従事者にとってものすごく励みになりチームの力になる。

ドナーとして骨髄を提供する際には、コーディネーターや医師が適合された方に対し、骨髄採取のリスクや安全性について、細かくかつ正確に説明する。

適合しても必ずしも提供する必要はなく、本人が納得した上でドナーになってもらう体制が整っている。

参加者からの質問により理解が深まりました。

参加者:骨髄を「脊髄」から採取すると勘違いしている人もいると聞いたことがある。

骨髄の採取部位は、お尻の骨の少し出っ張っている部分「腸骨棘」で、ここには重要な神経や血管がないため、安全性が高い場所だと分かっている。
提供者にとってのリスクとして、全身麻酔をかけることと、うつ伏せで寝る必要があることが挙げられるが、骨髄採取技術も向上しており、麻酔科の専門医が全身管理を行い、万が一の事態に備えた体制がとられている。

また、「腸骨棘」からの骨髄採取ではなく「末梢血幹細胞」を採取する方法もある。
血液を作るもとである造血幹細胞が、特殊な方法で通常の血液の中にも出てくることを利用し、成分献血のように血液中の造血幹細胞だけを取り出して、その他は体内に戻す方法である。

ドナー側が採取方法を指定しない場合は、患者側の都合により採取方法が決められるが、ドナー側に採取方法の希望がある場合は、その方法で提供が可能な場合のみ、ドナーとして選ばれることになる。

集合写真

イベントの前後における参加者の意識調査(アンケート回答者71名分の集計)

意識変化

骨髄ドナー登録について、イベント後に「ドナー登録についてよくわからない」と回答した参加者が5分の1に減少し、「登録しようと考えている」又は「登録するかどうか迷っている」と回答した参加者が約2倍に増加した。
また、「登録するつもりはない」参加者も半減し、骨髄移植への理解を深めるという目的にイベントの内容が適合していたものと考えられた。

参加者からの感想(抜粋)

  • 骨髄移植の具体的な事、知らなかった事を知る事ができた。患者さんと、ドナーさんの両方の気持ちが具体的に想像出来る映画で、機会があれば、娘にも観てほしいと思った。(40代)
  • ドナー側の事情を詳細に描いた映画は貴重。(60代医師)
  • 本人だけでなく、周りの人みんながそれぞれの立場で悩んでいる様子がとてもよく伝わってきました。親の立場、孫をもつ祖母の立場で見ました。私も今日までは、親からもらった大事な身体を傷つけてまでドナー登録する必要があるのかと思っていました。でも、今日樋口大悟さんご本人のお話を聞いたり、映画を観たり、パネルトークを聞いたりして、考えが変わりました。これからは、周りの人に骨髄バンクのことを話題にしていこうと思います。(60代)
  • 白血病や治療中の患者さんの状況や骨髄移植の方法やドナーの状況下での悩みや周囲の人間としてどのように接していくべきかなど、沢山のことを学ぶことができました。(20代学生)
  • ドナー側からの視点が映画に盛り込まれている所に、樋口さんの想いが伝わってきました。ドナー登録していましたが、実際に知識を得てドナー移植に前向きになれた事には間違いありません。生きたい!と思っている方が生きられる世の中になって欲しいと思うので、自分が出来ることはしていきたいと思えました。(40代ドナー登録者)
  • 自分は将来看護師になりたいと考えています。看護師になった際に入院している患者さんにどのような声掛けで心が軽くなるかや治療する勇気を与える声掛けを学ぶことができました。映画の中で明日が来るかわからないと言っていた通り明日が来ることは当たり前ではないことを改めて実感することができました。この映画を通して、1日1日を大切にし充実したものにすると共に、少しでも多くの人に骨髄移植や骨髄バンクのことを知ってもらいたいと思います。(10代高校生)
  • 医療の進歩によって移植の方法に様々な形があることを知れてとても良かったです。骨髄バンクについて深く考える機会になりました。ありがとうございます。(20代学生)

メディア掲載

四国新聞(2025年11月23日掲載)

ドナー登録

香川県では、高松市丸亀町にある「献血ルームオリーブ」、献血バスのほか、小豆保健所、東讃保健所、中讃保健所、西讃保健所でもドナー登録が可能です。
骨髄移植について、もっと知りたい方は日本骨髄バンクのホームページ(外部サイトへリンク)をご覧ください。

このページに関するお問い合わせ

健康福祉部医療政策課

電話:087-832-3315

FAX:087-806-0248