ここから本文です。


10月4日(土)、曽根海岸にて「漂着物から里海を探してみよう!」を開催し、大人と子ども合わせて22名が受講しました。本講座では、海辺の漂着物の観察を通して、香川の自然や歴史について学びました。
はじめに、講師の幸池氏より標本を用いた漂着物の解説がありました。漂着物の一つとして知られるシーグラスは、波にもまれて角が取れたガラス片のことで、長い年月をかけて形成される形の違いを楽しむことができるそうです。また、浜辺には多様な種類の貝殻が見られ、それぞれの貝殻から生息していた生き物を想像することも観察の楽しみの一つであると紹介がありました。さらに、現在では漂着物を拾って楽しむビーチコーミングが世界中で楽しまれていますが、かつては浜に流れ着いた流木などを生活の中で活用していたことや、平安時代から漂着物が利用されていたというお話もありました。

〈漂着物採集〉海辺のお宝探し
その後、海岸へ移動し、講師から漂着物採集にあたっての注意事項の説明を聞いた後、思い思いの漂着物を夢中で探し、採集しました。流木やシーグラス、貝殻、かきのまめ管など、様々な漂着物が見つかりました。

〈漂着物の分類と観察〉みんなで漂着物について考えました!
室内に戻り、グループごとに拾ったものをみんなで見て回り、拾った人の自慢の品を紹介してもらいました。ホタテの貝殻、コウイカの骨、クリスマスリース、くるみなど、ユニークな品々がたくさん紹介されました。さらに講師が気になったものについても解説があり、軽石は、海底火山から噴出したもので、火山の種類によって色が異なるという大変興味深いお話もありました。

〈振り返り〉
講座の振り返りでは、瀬戸内海の特徴として、外部からの漂着物が少なく、地域由来のものが多いことが紹介されました。こうした漂着物を調べることで、香川の自然環境をより深く知ることができるため、講師からは「さまざまなものを集めながら、香川の環境や自然の魅力を見つけてほしい」とのお話がありました。
講座終了後のアンケートでは、「漂着物からその土地の生活が見えて考察が深まるのが楽しかった」「波の音を聞きながらのビーチコーミングが癒された」といった感想が寄せられ、受講者たちにとって心に残るひとときとなりました。
このページに関するお問い合わせ