お雛様と道具たち

展示の概要
繊細な雛道具の世界
- 3月3日に行われる雛祭りは女児の健康と成長を願うもので、現在の雛祭りは、江戸時代に整った形となります。雛祭りでは、雛人形とともに婚礼道具を精巧にミニチュア化した道具類が並びます。高松松平家には、12代頼寿夫人の昭子(1883-1976)、13代頼明夫人の香枝子(1916-1997)の所用品を中心とする雛道具が伝来します。
- 展示では、実物の道具類とともに高松松平家伝来の雛道具をご覧いただき、その緻密な表現を紹介します。
会期 |
令和7年2月4日(火曜日)から令和7年4月13日(日曜日) |
開館時間 |
午前9時から午後5時
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休館日 |
毎週月曜日(2月24日(月曜日・振替休日)は開館)、
2月25日(火曜日)、
3月4日(火曜日)から3月9日(日曜日)
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会場
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香川県立ミュージアム(高松市玉藻町5-5)常設展示室1 |
展示数 |
61件68点 |
観覧料 |
一般410円、団体(20名以上)330円
- 高校生以下、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方は無料
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関連イベント
ミュージアムトーク
展示内容について担当学芸員がわかりやすくお話しします(申込み不要)
日時 |
令和7年2月15日(土曜日)
令和7年3月2日(日曜日)
令和7年4月12日(土曜日)
いずれも午後1時30分から開始
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会場 |
常設展示室1 |
参加料 |
無料(別途観覧券が必要) |
申込 |
不要 |
展示品
厨子棚(ずしだな)・黒棚(くろだな)・書棚(しょだな)・三棚(さんたな)道具・貝桶(かいおけ)
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江戸~明治時代(19世紀)
- 雛道具には厨子棚・黒棚・書棚といった様々な調度品が含まれる。これらの棚には、化粧道具や文房具を飾り、雛道具には棚用の箱類が付属する。
- 合貝は決まった対でのみ重なることから貞節の象徴とされ、それを入れた貝桶は、婚礼調度で最も重視された。雛道具の貝桶には幅2cmの合貝30個が入っており、一組ごとに違う絵柄が描かれている。
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十種香(じゅっしゅこう)箱 |
江戸~明治時代(19世紀)
- 婚礼道具にある香道具や遊戯貝なども雛道具に含まれ、細々とした道具類までも緻密に再現されている。高松松平家に伝来する十種香箱は、牡丹唐草文の二段の箱の中に十種香で使用する道具を納めている。香を焚くときに使用する火道具とそれを立てる香筋建、お香を焚く香炉、香木を立てる際に使用する香札などがある。箱などは漆器に蒔絵が施され、香炉は陶製、火道具は金属製となっている。
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鏡建(かがみだて)・鉄漿(かね)道具・手拭掛・盥(たらい)・湯桶(ゆとう)・角盥 |
江戸~明治時代(19世紀)
- 江戸時代の大名の婚礼道具のひとつに化粧道具がある。鏡や洗面道具、化粧品を入れる調度などあり、鉄漿道具もそのひとつ。江戸時代には既婚の女性の化粧として広まっていた鉄漿(おはぐろ)のための道具。
- 雛道具にも化粧道具が数種類あり、鉄漿道具にはお歯黒水を加熱する鉄漿沸し、塗り終わった際に口をすすぐための耳盥などがある。幅2cmにも満たない金属製の鉄漿沸しには、松と笹の模様が線刻されている。
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すべて、高松松平家歴史資料・当館蔵