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公開日:2023年4月5日

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知事記者会見 令和5年4月3日(月曜日)

知事記者会見録

  • 日時:令和5年4月3日(月曜日)11時30分から12時05分
  • 場所:香川県庁本館9階 県政記者室
  • 作成:広聴広報課

 

報告項目

  • 「せとうち企業誘致100プラン」の策定について

報告事項

知事:私の方からせとうち企業誘致100プランの策定についてご報告いたします。
お手元に、この冊子がお配りさせていただいていると思いますが、この内容でございます。本県への魅力ある企業の立地を一層推進して、新たな雇用の創出や、地域経済の発展につなげていくために今後5年から10年先を見据えた企業の誘致施策を取りまとめたアクションプラン「せとうち企業誘致100プラン」を策定いたしましたのでご報告をさせていただきます。重点的に誘致に取り組む業種としては、魅力ある製造業や物流業、及び若者の就業率も高い情報通信関連産業の誘致、それと近年のデジタル化の進展で非常にニーズの高まっておりますデータセンターの誘致、こういった分野を特に積極的に考えております。この冊子の方をまずめくっていただきますと、緑色で、第1第2第3第4第5五つの柱がございます。
まず、第1ですけれども、企業誘致するには、場所が要ります。用地の確保につきまして、これまでも進めております県管理港湾の埋め立て地の一層の活用のほか、民間の事業者、デベロッパーさんなどが取り組む、いわゆる工業団地の造成等の開発、これの後押しをしていきたいというふうに思います。また本県最大の工業団地であります番の州臨海工業団地、これを番の州グリーンエネルギー集積拠点という形で新しい機能を持たせ強化をしていきたいと思います。
それから第2でございますが、立地の企業さんを呼ぶには、やはり交通や物流の整備物流網の整備が重要でございますので、広域道路のネットワーク、特に重要物流道路のネットワーク、また港の整備、さらに今後は光ファイバーなどのさらなる充実についても進めてまいりたいと思います。
それから三つ目は人材確保でございます。人手不足がいよいよ顕著になってくる中での企業誘致でございます。特に誘致された企業で働く専門的技術も備えた人材の確保が必須になってまいります。「ワークサポートかがわ」においての企業と求職者のマッチング支援の事実や、特にデジタル関係については、サンポートにあります「Setouchi-i-Base」を活用したデジタル人材を育成して来ていただける企業さんへの人材派遣元になるよう、進めてまいりたいと思います。
それから第4は優遇制度の支援でございます。これまでも本県に来ていただく企業へのいろんな助成金等の制度がございましたが、それを今後拡充をしたいと思います。まず民間事業者、デベロッパーさんなどに対しまして事業者が行う工業団地の造成等に係る助成制度の創設を今年度したところでございます。また先ほどの番の州工業地帯などを念頭に置いて、カーボンニュートラルに資する工場立地に関する助成制度の創設もしたところでございます。
第5は各種技術支援等という題でございますけど一つは、立地企業様が製品や技術の開発を行う場合に、県のいろんな施設での検査や、開発の支援のサポート体制の強化、それから来ていただく時には、いろんな行政手続きが発生しますけれども、それをワンストップで受けていただくような、そういうワンストップサービスの充実も進めてまいりたいと思います。
このようなものを五つの柱としてまとめ、後半には特に香川県の立地の優位性についても、まとめております17ページ以降でございますけれども、特に国際線の直行便がたくさん定期便として就航していることでありますとか、特に19ページ、これまでの災害の実績が少ないということ、こういったことを中心に、まとめておるところでございます。こういった内容でまとめたこの100プラン。
これを元に、県庁も含めた関係者の今後の5年、10年を見据えた取り組みの推進を図り、またそれを外にPRすることで、誘致企業のさらなる呼び込み、ここを強化していきたいという、そういう趣旨で作成をしたところでございます。

質問項目

1.新年度の県政運営について
2. 県職員の人材確保について
3.「笑って走れば福来たる駅伝in香川」について
4.公共交通機関の維持について
5.学校現場における新型コロナウイルス感染症の感染防止対策について
6.全国旅行支援について

質問事項

幹事社:私の方から2件質問させていただきます。
一つ目が、新年度の県政運営についてです。今の企業用地とも絡んでくるかと思うんですけども、今日から新年度がスタートしまして、香川県としてどのような県政運営を行っていきたいというふうにお考えでしょうか。その理由もお聞かせください。それから2点目です。県職員の人材確保についてです。今年度香川県庁は139人の新規職員を採用されました。今の時期は来年春の入社入庁に向けて、採用活動も本格化しているところです。就職活動中の学生の間では、就職先として公務員の人気が以前ほど高くないというような声も聞こえてきますけども、香川県としては人材確保のために何か独自の取り組みを考えているのでしょうか、お聞かせください。

知事:まず、新年度の県政運営のご質問がございました。新型コロナウイルス3年あまりに渡るコロナ禍でございますけれども、ようやく出口が見え始めた時期かというふうに認識をしております。本格的なウイズコロナの時代に入ってまいります。これまでに失われた経済や社会を取り戻し、新しい発展に向かって進む、こういう時代でございますので、特にそこに留意しながら県政運営をしたいと思っております。まずはこの新型コロナウイルスにつきましては、今感染が収まっている状況でございます。しかしながら今後の、再拡大も視野に置きながら特に医療体制の確保については、5類移行の段階できちんと必要な医療体制が確保できるようなことを中心に、引き続き取り組みたいと思います。
さらに物価高の対策、まだまだこの問題はこれからも大きな問題として取り組む必要がある課題だと思っております。生活の面、それから産業、企業さんの事業の継続の面、こういった面で必要な対策をこれからも、進めてまいりたいと思います。その上で、三つの大きな項目について特に重点的に進めたいと思います。
一つは少子化対策、国においても、新しい対策のメニューが打ち出されてきておりますけれども、県としてもそういったものを踏まえながら、独自のものもさらに追加をして全国の子育て及び少子化対策をリードしていけるような施策を進めてまいりたいと思います。第2は産業の足腰を強くするための政策であります。特に今申し上げました、企業の誘致については力を入れたいと思います。またスタートアップの支援、こちらについてもスタートアップ当初の財政的な弱さあるいは信用力の弱さ、こういったものを、意義のある事業を行うスタートアップについては、県政としてもしっかりとサポートしていきたいと思います。
第3は観光の振興であります。いよいよウイズコロナの時代に、この観光の振興は極めて即効性の高い政策であると思います。二つあります一つは、インバウンドの誘客、国際線のさらなる再開や、新規路線の開拓を目指すインバウンドによる観光の振興を図りたいと思います。もう一つの観点は瀬戸内及び島であります。香川にしかないこの財産を生かした観光振興を進めたいと思います。
今年度、島旅キャンペーンというものを展開して、県内の方も含め、多くの方に、瀬戸内及び島にたくさん行っていただく、このような方針を進めたいと思っております。
二つ目の人材確保でございます。最近の職員の採用試験の競争率でございますけれども、全体的には低下傾向になっております。これはいわゆる人手不足や民間企業の採用の拡大、こういったことが背景にしてあると思います。その状況においても、県庁に多様な知識や能力を持った職員に入って来ていただくことは、非常に重要なことであり、そのための人材確保は、これまで以上に取り組まないといけない課題だと思います。来年の採用に向けまして一つは全庁的なインターンシップ。これは毎年行ってきておりますが、今年も8月の夏休みの時期に、大学生や高専の学生などを対象に、昨年177名の参加がございましたけれども、昨年同様の、規模で行いたいと思っております。県庁に来ていただいて、体験をしていただくコースや、オンラインのコースも作って、皆さんにインターンシップを体験していただくことによって、県庁への関心を高めたいと思います。それともう一つは、令和2年度から進めており、今年度も進めたいと思っておりますが、実際今年度の県庁の試験の採用のやり方のご案内は5月に入ってから行いますのでその時点でまた、ご案内することになりますが、一般行政事務の試験の第一次試験におきまして、公務員試験の対策をされていない学生さんも、就職の活動の中で県庁を目指そうというような気持ちになる場合もあります。そういう場合に、公務員の試験の場合は教養試験がありますけれども、それに代えまして、民間企業の採用試験で多く導入されております基礎能力検査と自己アピールを記述して論文として提出する、この内容で受験できる試験区分、こちらについて、今年度の採用試験でも、別の枠を設けて、そのような就職活動の経過をたどった学生さんも、県庁を受験できる、していただく、そういうチャンスをより広げたいというふうに思っております。

記者:追加の質問1点させてください。人材確保の件についてなんですけども、知事、中央省庁で長年働いてこられて、今、知事として地方行政のトップに立っておられて、公務員という職業の魅力について、どこら辺にあるというふうにお考えですか。

知事:公務員の魅力は、私自身はいわゆる生活者及び事業をされておられる方、こういった方々の日々の生活、あるいは事業をする上で困っていることがあるわけですけれども、そういったものの解決に向けていろんな政策によって、その解決に取り組んでいけるということでそれによってそういった方々がもう一度生活を取り戻す、また事業を取り戻す、こういったことが実現できるその喜び、そういったものが公務員の仕事の大きい魅力ではないかなというふうに思っております。 

記者:冒頭の報告の中であったこのせとうち企業誘致100プランですけれども、これに関連して、改めてですけれども、知事、今のこの経済情勢、国内、世界において経済情勢、どのようにご覧になってますでしょうか。

知事:経済情勢は、いわゆる世界的には需要の増加っていうものの局面にあって、経済の拡大局面にあるというふうに認識をしております。それが1点。それからもう一つは現時点での円安ということもありますし、中期的な客観点で見た場合も、日本と新興国との間の人件費ですとか、そういったものの差が縮まってきている、そういう状況があると思います。そういう状況の中で、これまで生産については新興国で行い逆輸入するとか、そこから世界に輸出するとか、そういうような生産活動が中心でありましたけれども、これから国内で生産活動を行っていく動きが、今も出始めておりますけれども、今後加速するのではないかなというふうに思っております。その2点が今後踏まえるべき経済政策の大きな二つの事項ではないかなと思っております。
 
記者:そうした中、先ほどの説明の中で、この冊子の中にも書いてはいると思うのですけど、改めてこの香川県のその優位性についてちょっと知事の口の方から、どういったところが優位性があるかっていうのを改めて教えていただけますか。
 
知事:まず一つは気候であります。晴れの日が多い。やはり生産活動するに、晴れの日が多いということは、大きな効率性のよさを生むと思います。それから、災害については、油断はできないですけれども、これまでの状況から見ても、やはり香川は風水害地震ともにリスクが小さいということは、実績からはいえる状況があると思います。それからもう一つは地形的な利点。海沿いだということです。やはり物を運ぶという場合において、船で物を運ぶということが必須になる業態もたくさんあります。そういう意味において、香川の優位性は際立っているというふうに思います。
 
記者: 選挙の時から、すごく大きな柱の一つだったと思いますけれども、この100プランですけれども、改めて新年度、このプランにかける抱負、思いを一言いただけますか。

知事: まさに今、経済の流れが国内での生産というのに向かっている状況において、この期に国内のどこにっていう場合に、ぜひ瀬戸内、そして香川県に企業の誘致を図り、香川の経済、ひいては日本の経済を発展していきたいと。まして、人の気持ちとしてウイズコロナの時代に入り、これまでを取り戻すというマインドが出てきている中で、その力をそういったものに、さらに加速するように生かしていきたいという気持ちでございます。

記者:あともう一つ、この週末に知事も参加されておりましたけれども、屋島レグザムフィールドで「笑って走れば福きたる駅伝」、福士加代子さんが主催したイベントですけれども。今回、コロナがウイズコロナになって、1200人ぐらい確か参加されていたと思いますけど、かなりの数の方が参加されて、改めて新しい時代の方が来たなというふうなところも感じたのですけど、こういったイベント、アスリートがやるイベントで人が集まるっていうことで、知事どのように受けとめましたでしょうか。

知事:私も参加しまして盛り上がりに驚きました。やはり多くの方が体を動かし、楽しんでいけるというものが、にぎわいに繋がっているのだろうと思います。
こういった県民一人一人の気持ちの盛り上がり、こういったものがさらに連鎖をすると思いますので、このようなイベントをこれからも大いに、いろんな方が進めていただければ、香川の経済の原動力になるというふうに思います。

記者:先ほども採用のやり方、新たに加えていくということ、お話ありましたけれども、改めて知事の方からこの新たに職員を迎え入れることの重要性とかですね、そういった職員に期待することっていうのをお伺いしてもよろしいでしょうか。

知事:県庁もそうですし企業もそうですけれども、人材っていうのはいろいろな年齢の世代にわたって配置されないと、長い期間を見ると、発展はなかなか難しいっていうのがあると思います。そういう観点において、今年度も139名の方に入庁いただきましたけれども、非常にうれしく思いますし、やはりそういった継続的な人材の確保、この重要性を改めて認識したところであります。

記者:ちょっと話題が変わって、ローカル線の存廃問題について伺います。JR四国の西牧社長が、先日の記者会見で、これまで25年度までに実施する意向を示していた自治体との存廃協議について、23年度新年度に協議の方式など、自治体との調整を始めたいとの発言がありました。県内には国が検討会の目安としている輸送密度千人以下の区間はないので、協議の対象になるか不明ですけども、この発言というか考えについて改めて受けとめを伺えればと思います。

知事:いわゆる公共交通機関、鉄道を代表する公共交通機関の維持っていうのは、非常に重要なポイントだというふうに、これからの県の発展に重要なポイントだというふうに思っております。やはり、公共交通機関がないと、そこに住んでいくっていうことは厳しい状況になってまいりますので、県内をとっても、県土をフルに活用して、いろんなところに住むことができて、県土の恵みであるとか、県内にいろんなところに住む人の力を使った発展を考えていくっていう、そういう意味において公共交通機関というのは、どうしても維持していかなきゃいけない、そういうことにおいて、事業者だけの問題ではないというふうに思います。事業者と合わせて、行政、それから利用しないことにはなかなか維持できないということで、利用という面においては、県民の参加のもとでの維持をするための県の方策の検討が必要になってくるというふうに考えております。

記者:加えて、協議をやるにあたって、自治体側は廃止ありきの議論なんじゃないかっていう懸念も当然出てくるかと思うのですけども、協議を、少し先の話で不透明な話になりますけど、協議をするにあたって望むことというか、課題であったりとか、その辺りの認識はいかがでしょうか。

知事:協議にあたっては継続をすることを目的として協議を進めないといけないと思います。最終的には、できるだけ便利な形で移動が確保できるということが重要ですので、鉄道もバスも、いろんなデマンド交通もこれから自動運転バスとか、いろんな公共交通のモードは出てくると思いますので、そういったものを考えていくことは重要だと思いますが、ベースはきちっと継続させていくということだと考えております。

記者:今日から新年度になりまして、学校の方ではマスクの着用を求めないということになりましたが、新年度から学校現場でマスクなしであったりとか、黙食を求めないっていうような、こういった対応の変化が始まることについて、受けとめと、今の感染状況に応じて、今後再拡大した場合の、学校現場の感染拡大への懸念っていうところをお伺いしたいなと思います。
 
知事:4月から学校現場でも、マスクの着脱について、個人個人の判断のもとで進めていくということになっております。この方向は適切な方向であるというふうに思います。一方で今後感染の再拡大ということもですね、頭の中には入れておかないといけないと思います。感染状況はよく見た上で、必要な対策は今後とも考えていかなければいけないことだと思っております。
 
記者:学校の子どもたちにとっては久々に生徒とかの顔が見えるっていうところになるかと思うんですけど、そうしたところが始まるにあたってというところと、もしその再拡大したときには、そのマスクの着用を学校現場で県として独自に求めることになるんでしょうか。

知事:ようやくマスクは、個人の判断でつけなくてもいいという、選択がちゃんと確保できて、皆さんがこれまでよりも、自由な気持ちで活動できる、非常に大事なことがようやく戻ってきたなということでありますので、しっかりとこの今の方針の周知といいますか、そういったきちんとそういう運用がされるように、行政側も、適切に対応していかなければいけないと思います。それと、今後、再拡大をまたして、対応が必要になってくるという場合っていうのは、やはり頭の中には、置いておく必要はあると思います。現時点では今そういう状況は今想定されないと思います。これからもしっかりと注視をして対応したいというふうに思います。 

記者:最初の方にも観光振興については新年度からもまた力を入れたいということでしたが、全国旅行支援が6月末で、一応その予算が上限に達すれば、それ以降は継続しないというような国の方針がありますが、コロナ禍からの人流回復というところで始まった全国旅行支援の終わる見通しについて、このタイミングについては、池田知事のお考えをお伺いしたいです。

知事:まだ、まだインバウンドの戻りっていう意味では十分でないところがございますので、引き続き継続をするという方針で今進めております。一方で、インバウンドの方も徐々に増えてきておりますので、今後は状況を見ながら、この他、観光振興の政策の方向性をより良いものにまた変えていく、こういった判断も、今後しないといけない場合もあるかなというふうには思っております。

記者:インバウンドのお話を伺いましたが、全国旅行支援の日本内での移動っていうところについて、そのコロナ後の人流の回復っていう点についてちょっとお伺いしたいなと思うんですが。

知事:場所にもよるんですけれども、国内の部分はある程度は回復がされてきたと思います。一方で先ほど、インバウンドの部分が戻ってないということで、旅行の関係という意味でいうと、全体がまだコロナ禍よりも戻っていないっていう中で、そういう状況だと思います。そういう中で、国内の需要の継続的な需要喚起をする必要があるという、今現時点での判断で、国内の旅行支援を継続している、こういうことでございます。

記者:予算が終わってしまったらなくなってしまうということになりますがその後、県として何かこの観光振興、国内への観光、国内旅行客の観光振興というのを続けるような、予定とか考えとか必要性っていうのは、どう感じでしょうか。

知事:やはり国内の観光は全体の中で過半を占めるボリュームですので、引き続き、このウィズコロナの時代に、地域間競争も激しくなりますので、次々と手を打ちたいと思います。まずは、先ほど申し上げた「島旅キャンペーン」、こういったものを進めたいと思います。

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