芝居がスキ!
展示の概要
香川ゆかりの人と地域から歌舞伎(芝居)を紹介します
- 歌舞伎は、出雲の阿国(いずものおくに)が創始した歌舞伎踊りから発展し、江戸時代初めに女性役も男性が担うなど、現在に続く形式が確立した伝統芸能です。
- 香川県の仲多度郡琴平町(なかたどぐんことひらちょう)では、毎年春にこんぴら歌舞伎が現存最古の芝居小屋である旧金毘羅大芝居(きゅうこんぴらおおしばい)「金丸座(かなまるざ)」(重要文化財)で催され、多くの観客でにぎわいます。
- 一方、令和6年(2024)には「小豆島農村歌舞伎(しょうどしまのうそんかぶき)」が重要無形民俗文化財の指定を受けているように、地元の人たちが歌舞伎を伝えている、あるいは伝えていた地域もあります。
- 本展覧会では、地域・人に注目して、香川県の歌舞伎(芝居)の関わりを紹介します。

良弁を演じる中村福円、「琴高家中村福円」当館蔵より
| 会期 |
令和7年10月30日(木曜日)から令和7年12月20日(土曜日) |
| 開館時間 |
午前9時から午後5時 |
| 休館日 |
毎週月曜日(ただし11月3日・17日・24日、12月1日・15日は開館)
11月4日(火曜日)、11月25日(火曜日)から27日(木曜日)、12月9日(火曜日)、12月10日(水曜日)
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会場
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香川県立ミュージアム(高松市玉藻町5-5)常設展示室1 |
| 展示数 |
49件168点 |
| 観覧料 |
一般500円、団体(20名以上)400円
- 高校生以下の方、香川県在住の65歳以上の方、障害者手帳・特定医療費(指定難病)受給者証・小児慢性特定疾病医療費受給者証等の提示者とその介護者の方は無料となります。
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関連イベント
ミュージアムトーク
担当職員が展示内容についてわかりやすくお話しします。
| 日時 |
令和7年11月2日(日曜日)、12月14日(日曜日)
いずれも午後2時から開始
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| 会場 |
常設展示室1(2階) |
| 参加料 |
無料(別途観覧券が必要) |
| 申込 |
不要 |
香川県と歌舞伎との関わりについて、県内各地域や芝居好きに着目して紹介します
| 日時 |
令和7年8月17日(日曜日)午後1時30分から午後2時30分
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| 日時 |
令和7年11月22日(土曜日)午後1時30分から午後3時(午後1時開場) |
| 会場 |
研修室(地下1階) |
| 講師 |
黛友明(まゆずみともあき、当館専門学芸員) |
| 定員 |
72名(要事前申込・先着順) |
| 参加料 |
無料 |
| 申込 |
10月22日から受付開始
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主な展示品
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讃州象頭山十二景之図(さんしゅうぞうずさんじゅうにけいのず)
江戸時代、当館蔵
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- この絵図は、金毘羅の門前町と十二の風景を描いたもの。注目したいのは、三か所に「志はい」(芝居)の文字が見えることで、年3回の会式(えしき)(祭礼)の際に、仮設の芝居小屋で芝居興行が催されていたことを示している。
- 3月は新町口、6月は高藪(こうやぶ)口、10月は金山寺町であった。それが、文政12年(1829)には金山寺町に集約されるため、この絵図はそれ以前の様子を描いていることになる。
- 天保6年(1835)に金山寺町に建設された常設の芝居小屋が、現在の「金丸座」につながっていく。
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芝居看板(大阪歌舞伎・金村福円)
明治44年(1911)、琴平町立歴史民俗資料館蔵
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- 琴平出身の歌舞伎役者である中村福円の芝居興行の際に芝居小屋に掲げられたと考えられる看板。「大坂歌舞伎大芝居」と書かれているが、世話人の「秋田與市」は栄稲荷神社(琴平町)の標柱に中村福円の名前とともにみられる人物である。そのため、琴平での興行の際に使用されたものと考えられるが詳細不明。
- 中村福円(1865-1921)は、本名は田村菊次郎で、大歌舞伎の下に位置する小芝居(関西では中芝居)で活躍した歌舞伎役者である。大阪、東京の芝居小屋で活躍したほか、一座を組んで各地を巡業もした。
- あわせて、福円の絵看板2点(公益財団法人阪急文化財団池田文庫蔵)も写真パネルで紹介する。
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木村国松の歌舞伎公演写真
昭和3年(1928)、当館蔵
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- 大川郡(おおかわぐん)寒川町(さんがわちょう)石田(いしだ)(現・香川県さぬき市)では、「馴(な)らし芝居」と呼ばれる地芝居が昭和40年代まで行われており、木村国松(1886~1977)はその指導者であった。
- この写真は、志度町(現・さぬき市志度)にあった玉浦座という芝居小屋での公演の際に撮影されたもの。『菅原伝授手習鑑』四段目(寺子屋の段)の松王丸(左)と千代(右)で、千代を木村が演じている。
- 当館には、化粧道具や床本などの芝居道具を所蔵している。今回は、トランクと化粧箱に収められた化粧道具類を一挙に展示することで、その隆盛を紹介したい。
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