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公開日:2012年12月3日

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平成24年12月3日 答申第497号(香川県情報公開審査会答申)

平成24年12月3日(答申第497号)

答申

第1 香川県情報公開審査会(以下「審査会」という。)の結論

1 平成23年12月15日付け23医国第43010号による一部公開決定(以下「本件処分1」という。)

香川県知事(以下「実施機関」という。)が行った本件処分1は、妥当である。

2 平成23年12月21日付け23医国第44287号による一部公開決定(以下「本件処分2」という。)

実施機関が行った本件処分2は、妥当である。

第2 異議申立てに至る経過

1 行政文書の公開請求

  • (1)異議申立人は、平成23年12月12日付けで、香川県情報公開条例(平成12年香川県条例第54号。以下「条例」という。)第5条の規定により、実施機関に対し、次の内容の行政文書の公開請求(以下「本件請求1」という。)を行った。
    • (a)平成20年度に歯科衛生士養成所施設整備費補助金が特定社団法人へ交付決定されています。その補助金が特定社団法人に振り込まれた年月日、振り込まれた口座名及び口座番号と振り込まれた具体的な金額が記載された行政文書
    • (b)平成20年度に特定社団法人会館建設費補助金が交付決定されています。その補助金が特定社団法人に振り込まれた年月日、振り込まれた口座及び口座番号と振り込まれた具体的金額が示された行政文書
  • (2)異議申立人は、平成23年12月7日付けで、条例第5条の規定により、実施機関に対し、次の内容の行政文書の公開請求(以下「本件請求2」という。)を行った。
    平成20年度歯科衛生士養成所初年度設備整備費補助金が特定社団法人に交付されております。その補助金が特定社団法人に振り込まれた年月日、振り込まれた口座名及び口座番号と振り込まれた具体的金額が記載された行政文書

2 実施機関の決定

  • (1)本件処分1
    実施機関は、公開請求のあった行政文書として次の行政文書を特定し、法人の口座情報が条例第7条第2号に該当するとして、本件処分1を行い、異議申立人に通知した。
    • (a)平成20年度医療提供体制施設整備交付金について「平成22年1月26日付け支出命令書」(以下「本件行政文書1」という。)
    • (b)特定社団法人会館建設費補助金について「平成21年12月18日付け支出命令書」(以下「本件行政文書2」という。)
  • (2)本件処分2
    実施機関は、公開請求のあった行政文書として次の行政文書を特定し、法人の口座情報が条例第7条第2号に該当するとして、本件処分2を行い、異議申立人に通知した。平成20年度医療提供体制推進事業補助金(設備)の支出について「平成21年3月19日付け支出命令書」(以下「本件行政文書3」という。)

3 異議申立て

異議申立人は、本件処分1及び本件処分2を不服として、平成24年1月6日付けで、行政不服審査法(昭和37年法律第160号)第6条の規定により実施機関に対して併合して異議申立てを行った。

第3 異議申立ての内容

1 異議申立ての趣旨

「本件処分1及び本件処分2を取り消すとの決定を求める。」というものである。

2 異議申立ての理由

異議申立書において主張している理由は、次のとおりである。
平成20年度医療提供体制推進事業費補助金(平成20年度歯科衛生士養成所初年度設備整備費補助金550万円、平成20年度歯科衛生士養成所施設整備費補助金6,045万円)特定社団法人会館建設費補助金2,377万5千円については、国民、県民の血税であり、その使途・使用方法、金の流れは適正かつ、公明正大でなければならない。この知る権利が対象の法人の権利や競争上の地位その他の正当な利益を害するものではない。

3 意見書

意見書による主張は、おおむね次のとおりである。
平成24年4月13日付け24香情審第4270号回答について、意見申し立ておよび、改めて情報公開請求をするものである。

  • (1)平成23年度諮問第8号非公開理由説明書3の、本件行政文書3は、特定専門学校新築工事に伴う設備整備に対する補助金とあるが、校舎新築に伴うものではなく、歯科衛生士修業年限3年制への変更に伴う初度設備(歯科衛生士実習用ファントームおよび診療台)に対する補助金であるので、訂正をお願いする。
  • (2)次に、非公開理由説明書5の、非公開条項の妥当性の中に、公にすることが必要と認められる情報については、非公開情報から除くこととしている。とある。今回情報公開を求めている趣旨は、国民の税金から拠出される補助金の取り扱いについてであり、公の利益の問題として、不適切に取り扱われたと思われる個人の権利には優先されるべきものである。
    具体的には平成21年3月31日に本件行政文書3により、平成20年度補助金として550万円が実施機関より、特定社団法人に振り込まれた。(情報公開資料により確認済み)
    しかしながら、特定専門学校新築関連事業のために編成され、初度設備整備補助金が予算措置をされたその特別会計決算書に計上されず、平成20年度の専門学校特別会計に計上された。ところが、当該補助金は入金のないまま会計が閉じられた。
    公金である補助金の行方は甚だ不明瞭であり、そのままにされてよいはずはなく、明らかにされるべきである。
    別途入手した情報公開資料写しを添えるので、確認を。
  • (3)なお、本件行政文書1は、(特定専門学校新築工事に対する補助金)とあるが、正しくは、歯科衛生修行年限3年制への変更
    伴う、歯科衛生士科第3学年の一般教室および特別実習室の増設と、それに関連する廊下等の整備のものであり、新築全般に対するものではない。(補助金要領)
    訂正をお願いする。

第4 実施機関の説明の要旨

非公開理由等説明書による説明は、おおむね次のとおりである。
条例第7条第2号の該当性について
条例第7条第2号では、法人等に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、公にすることにより、当該法人等又は当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるものを非公開情報と定めている。ただし、事業活動によって生じ、又は生ずるおそれのある危害から人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報については、非公開情報から除くこととしている。
非公開とした部分は、法人の口座情報である。当該情報は、一般に公開されていない法人が事業活動を行う上で経理上極めて重要な内部管理情報に属する情報であり、公開することにより当該法人に不利益を与えることが明らかであることから、条例第7条第2号本文に該当し、ただし書きに該当しない。

第5 審査会の判断理由

1 判断における基本的な考え方について

条例は、その第1条にあるように、県民の行政文書の公開を求める権利を具体的に明らかにするとともに、行政文書の公開に関し必要な事項を定めることにより、県の保有する情報の一層の公開を図り、県政に関し県民に説明する責務が全うされるようにし、県政に対する県民の理解と信頼を深め、もって地方自治の本旨に即した県政の発展に寄与することを目的として制定されたものであり、審査に当たっては、これらの趣旨を十分に尊重し、関係条項を解釈し、判断するものである。
なお、非公開情報の該当性の判断に当たって、非公開理由のうちのいずれかに該当すると判断した情報については、他の非公開理由の該当性についての判断は行わないものである。

2 本件行政文書1から3(以下「本件行政文書」という。)の内容等について

本件行政文書1は、特定専門学校新築工事に対する補助金について、当該専門学校の開設者である特定社団法人に対して支出するための支出命令書である。
本件行政文書2は、特定社団法人会館新築工事に対する補助金について、特定社団法人に対して支出するための支出命令書である。
本件行政文書3は、特定専門学校新築工事に伴う設備整備に対する補助金について、当該専門学校の開設者である特定社団法人に対して支出するための支出命令書である。

3 非公開情報該当性について

条例第7条第2号は、法人等又は事業を営む個人の正当な利益を害することを防止する観点から、その事業活動の自由を保障し、公正な競争秩序を維持するため、公にすることにより当該法人等又は事業を営む個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれのある情報を非公開とすることとした上で、それらに該当する情報であっても、人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報については、公開することを定めたものであると解される。
この基本的な考え方に基づき、実施機関が本号に該当するとして非公開とした部分について検討する。
実施機関が非公開としたのは、本件行政文書のうちの法人の口座情報が記載された部分である。
口座情報は、一般的に、法人等が事業活動を行う上での重要な内部管理に属する情報であり、このような情報を外部に対して明らかにするかは、本来、法人等が自らの業務の関わりの中で自主的に決定すべきことであり、法人等は、公開べき相手方を限定する利益を有しているというべきである。
しかしながら、このような情報であっても、当該法人等がそのような管理をしていないと認められる場合などには、これが公開されても、当該法人等の正当な利益を害するものとは認められない。
本件処分1及び本件処分2により非公開とされた口座情報は、実施機関が特定社団法人へ補助金を交付するための支出命令書に記載されており、当該法人がこのような情報を提出する相手方は、実施機関等に限定されていると考えられる。
よって、本件口座情報は、当該法人の内部管理情報として管理されているものと判断され、本件口座情報を当該法人の事業活動に関わりなく、本条例により広く一般に公開することは、当該法人の正当な利益を害するおそれがあると認められるので、条例第7条第2号本文に該当し、ただし書に該当しないと判断される。
なお、異議申立人は意見書において、実施機関の非公開条項該当性の説明に対し、本件のように国民の税金から拠出されている補助金の取り扱いに関する情報については、公の利益に関係するものであるから、条例第7条第2号ただし書にいう「公にすることが必要と認められる情報」として非公開情報から除かれるという主旨の主張をしていると解される。
しかし、本件行政文書の非公開部分は法人の口座情報であり、条例で規定する「事業活動によって生じ、又は生ずるおそれのある危害から、人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報」とは考えられない。したがって、異議申立人の当該主張は認められず、条例第7条第2号ただし書には該当しない。

4 本件行政文書の記載内容に関する主張について

異議申立人は意見書において、それぞれの文書の名称を訂正すべきであるという旨の主張をしている。異議申立人の当該主張は、本件行政文書の記載内容が誤っているため記載内容を変更すべきであるという本件行政文書の記載内容の是非に関するものである。
このような請求対象行政文書の記載内容の是非に関する主張はそもそも条例の解釈、運用に関するものではないため、審査会では判断しないものとする。
なお、条例は第1条に規定するとおり、県民の行政文書の公開を請求する権利を定めこれを保障しているが、これは文書の記載内容を審査して変更又は訂正を求める権利までをも含むものではないから、当該主張は条例の保護する異議申立人の権利利益に係る違法、不当の主張ではない。そのため当該主張は、行政不服審査法の趣旨から行うことができない主張であり、いずれにせよ当たらない。

よって、当審査会は、「第1 審査会の結論」のとおり判断する。

第6 審査会の審査経過

(省略)

401号~450号 451号~500号 501号~

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