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「髹漆」の実習は、1年生は毎週月・水・金曜午前、2年生は金曜午後に、主に6階の実習室で実施しています。指導は、山田万里江先生です。
この実習では、漆器の下地作りと塗りの習得を目的とし、漆器づくりの基礎となるとても重要なことを学びます。
1年生の最初は、まず香川漆器を作るうえで欠かせないヘラや彫刻刀、砥石などの道具作りから始めます。その後、定盤や彫りの練習用板、さらに、ぼかしや絞漆(しぼうるし:漆に卵白などを混ぜ、凹凸のある塗り)などの変わり塗りを練習するための手板を作ります。作成した手板は、修了展に出品し、1年間の成果を発表することになります。
2年生になると石膏型に布を貼り重ねて素地を作る「乾漆」を習います。乾漆をマスターすると、自由な造形が可能になります。
研究生は髹漆実習を重ねるうちに道具や材料の扱いを身に付け、制作工程を覚え、オリジナル作品作りへの夢を膨らませています。
経歴、年齢などバラバラな研究生ですが同じ目的を持ち、刺激しあいながら毎日漆芸に取り組んでいます。
研究生の「困った」は、山田先生が笑顔で相談にのってくれます。
漆を塗った面を砥の粉で磨く「胴摺り」の工程。初期の微小な傷が、仕上がりを左右するので手が抜けません。
1年生による4種の変わり塗りの手板。
2年生からは、立体作品に取り組むので、更なる技術が必要です。
作成中の菓子器の素地。石膏で型を作り、乾漆で作ります。
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