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有機フッ素化合物のうち、ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物を総称して「PFAS」と呼び、1万種類以上の物質があるとされています。PFASの中でも、PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)は金属メッキ処理剤、泡消火薬剤、半導体用反射防止剤等、PFOA(ペルフルオロオクタン酸)はフッ素ポリマー加工助剤、界面活性剤等、幅広い用途で使用されてきました。
PFOS、PFOAは、環境中での残留性や健康影響の懸念から、国際的に規制が進んでおり、日本では「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)」に基づき、製造・輸入等が原則禁止されています(PFOSは2010年、PFOAは2021年)。
環境省は令和2年5月、PFOS及びPFOAを人の健康の保護に関する要監視項目(※1)に追加し、暫定的な目標値(指針値)として、PFOS及びPFOAの合計値で1リットルあたり50ナノグラム(※2)と定めています。
※1 人の健康の保護に関連する物質ではあるが、公共用水域等における検出状況等からみて、直ちに環境基準とはせず、引き続き知見の集積に努めるべきもの。
※2 体重50kgの人が、水を一生涯にわたって毎日2リットル飲用したとしても、この濃度以下であれば人の健康に悪影響が生じないと考えられる値として国が設定したもの。(ナノグラム(ng)は10億分の1グラムを示す単位)
県は、令和6年度から公共用水域である河川の水質調査を行っており、令和7年度は、21河川(高松市エリア除く)のうち、令和6年度に実施した5河川及び定期的に調査を実施している1河川(財田川)を除いた15河川において、PFOS及びPFOAの調査を実施しました。その結果、調査を行ったすべての河川おいて、国が定める暫定指針値である1リットルあたり50ナノグラムを下回っていました。
〇採水日 令和7年5月28日(水)、29日(木)
〇測定項目 PFOS及びPFOA
〇水質調査結果
【令和7年度調査結果】
調査地点 | PFOS及びPFOAの合計値 |
馬宿川(川渕橋) | 5ng/L未満 |
湊川(湊川橋) | 5ng/L未満 |
与田川(三本松橋下) | 5ng/L未満 |
番屋川(番屋川大橋) | 7.4ng/L |
津田川(河口潮止上) | 7.9ng/L |
弁天川(弁天橋) | 15ng/L |
青海川(青海橋) | 5ng/L未満 |
大束川(新町橋) | 5ng/L未満 |
土器川(丸亀橋) | 5ng/L未満 |
西汐入川(塩屋橋) | 5.3ng/L |
桜川(金比羅橋) | 5ng/L未満 |
弘田川(潮止水門上) | 5ng/L未満 |
高瀬川(詫間町水道取水口) | 5.4ng/L |
一の谷川(豊橋) | 5ng/L未満 |
安田大川(馬木橋) | 7.2ng/L |
【令和6年度調査結果】
調査地点 | PFOS及びPFOAの合計値 |
鴨部川(鴨部川橋) | 8.1ng/L |
綾川(雲井橋) | 5ng/L未満 |
金倉川(水門橋) | 5ng/L未満 |
柞田川(落合橋) | 7.4ng/L |
伝法川(北山浄水場上) | 5.9ng/L |
※ 財田川(江藤橋)の調査結果は、「水道原水でのPFASの暫定目標値の超過について」を参照ください。
令和6年7月に香川県広域水道企業団が定期的に実施している水質検査で、観音寺市茂木浄水場内の井戸水(水道原水)において、暫定目標値を上回る濃度のPFOS及びPFOAが検出されました。県では、周辺の公共用水域でPFOS及びPFOAの存在状況を把握するための水質調査を実施しました。
水道原水でのPFAS(ピーファス)の暫定目標値の超過について(その5)
(参考)
・香川県広域水道企業団HP「水道水源における暫定目標値を上回るPFOS及びPFOAの検出について」(外部サイトへリンク)
・観音寺市HP「水道原水における有機フッ素化合物の検出について」(外部サイトへリンク)
・環境省HP「有機フッ素化合物(PFAS)について」(外部サイトへリンク)
・環境省HP「有機フッ素化合物の水質測定結果」(外部サイトへリンク)
・環境省HP「PFOS、PFOAに関するQ&A集」(2024年8月)(外部サイトへリンク)
・環境省HP「PFASに関する今後の対応の方向性」(2023年7月)(外部サイトへリンク)
・環境省HP「PFOS・PFOAとは?」リーフレット(外部サイトへリンク)
・環境省通知「PFOS等を含む水の処理に用いた使用済活性炭の適切な保管等について」(2025年3月26日)(外部サイトへリンク)
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